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TOEFL iBT®テストの試験内容が変更!受験生が注意しておきたいポイントは?


今年5月、TOEFL等のテストの開発、実施、採点を行っているアメリカの非営利団体ETS (Educational Testing Service)が、TOEFL iBT®テストの試験内容・形式等を一部変更すると発表しました。それを受けて、2019年8月1日以降に実施されたTOEFL iBT®テストより、変更が適用されています。TOEFL iBT®テストを入試に活用する国内大学も増加しているため、これから大学受験を控える皆さんはどのように変更されたのかしっかりチェックしておきたいところ。そこで今回は、今年8月から実施されているTOEFL iBT®テストの変更点をまとめてお伝えします。

TOEFL iBTテストの試験内容が変更

テスト形式に関する変更点は大きく2つ

2019年8月1日から実施されているTOEFL iBT®テストの変更点は、大きく分けて以下の2点になります。

  • 1.問題数の減少⇒試験時間の短縮
  • 2.「MyBest scores(MyBestスコア)」の導入

1)問題数の減少⇒試験時間の短縮

TOEFL iBT®テストはReading、Listening、Speaking、Writingの4つのセクションで構成されていますが、今回の変更ではそのうち3つのReading、Listening、Speakingセクションにおいて問題(設問)数が少なくなり、試験時間も短くなっています。その結果、全体の試験時間が30 分短縮され、従来の3時間半から「3 時間」となりました。ただし、この問題数の削減・時間短縮に伴って、テスト形式や出題形式、スコアスケールに関する変更はなく、テストの信頼性はこれまで通りとされています。

セクション 変更前
2019 年 7 月 31日まで
変更後
2019 年 8 月 1日以降
Reading
(各パッセージの設問数が削減)
問題数:3-4 パッセージ
設問数:各 12-14 問
時 間:60-80 分
問題数:3-4 パッセージ
設問数:各 10 問
時 間:54-72 分
Listening
(講義の問題数が削減)
【講義】
問題数:4-6 題
設問数:各 6 問
【会話】
問題数:2-3 題
設問数:各 5 問
時 間:60-90 分
【講義】
問題数:3-4 題
設問数:各 6 問
【会話】
問題数:2-3 題
設問数:各 5 問
時 間:41-57 分
Speaking
(問題数が削減)
全体の問題数:6 問
【Independent task】
問題数:2 問
【Integrated task】
問題数:4 問
時 間:20 分
全体の問題数:4 問
【Independent task】
問題数:1 問
【Integrated task】
問題数:3 問
時 間:17 分
Writing
(変更なし)
全体の問題数:2 問
【Integrated task】
問題数:1 問
【Independent task】
問題数:1 問
時 間:50 分
全体の問題数:2 問
【Integrated task】
問題数:1 問
【Independent task】
問題数:1 問
時 間:50 分

*ETSが2019年5月27日に公表した「A Better Test Experience TOEFL®テスト体験の向上を目指したテスト変更のお知らせ」より

2)「MyBest scores」の導入

「MyBest scores」 (以下、MyBestスコア)とは、受験者の過去2年間の有効な全ての TOEFL iBT®テストスコアから各セクションの最も高いスコアを組み合わせたスコアのこと。2019 年8月1日以降に発行される全てのTOEFL iBT®テストスコアレポートには、毎回、各テスト日の試験結果(Test Date スコア)と併せて、このMyBestスコアが自動的に掲載されるようになりました。

■MyBestスコアの例

大学等で求められるスコア要件が各セクションスコア 18 で合計スコア 80 の場合、下記のようなスコアレポートの受験者だった場合、 MyBestスコア(下表右端の行)ではその要件を満たしていることになります。

Section Test Date 1 Test Date 2 MyBest™ Score
Reading 20 19 20
Listening 22 20 22
Speaking 17 20 20
Writing 17 19 19
Total Score 76 78 81

*ETSが2019年5月27日に公表した「A Better Test Experience TOEFL®テスト体験の向上を目指したテスト変更のお知らせ」より

※注意※

ただし、MyBestスコアが使える国内大学は現時点では限られているので注意が必要です。たとえば早稲田大学・政治経済学部の一般入試のように、『「MyBestスコア」は活用せず、Test Dateスコアのみを活用』と決められている大学・学部もあるので、各大学の入試要項は必ずチェックしましょう!

【参考ページ】:2021年度以降の政治経済学部一般入学試験に関するQ&A

WEBサイトリニューアル等により受験登録方法も簡単に

また、2019年4月末にTOEFL iBT®テスト受験登録用の 個人アカウントページ(My TOEFL Home)が全面リニューアルされています。これにより、すべての Apple®および Androidデバイスからの利用が可能に。また画面デザイン変更だけでなく、Google Maps機能付きのテスト会場検索などの機能も追加されました。新しい申込方法とアカウント管理システムにより、TOEFL iBT®テストの申込プロセスが効率化され、より簡単に、より便利に受験登録を行うことができるようになっています。

変更点をきちんとチェックしたうえで、しっかりTOEFL®テスト対策を!

TOEFL®テストを主催するETSでは、今回のTOEFL iBT®テストの変更について、想定される質問に対する回答をQ&A形式で公開しています。気になる方は、以下のページからチェックしてみるとよいでしょう。

【参考ページ】:Frequently Asked Questions About the Shorter TOEFL iBT® Test|ETS

試験時間が30分短縮されたとはいえ、それでもTOEFL iBT®テストの総取り組み時間は3時間に及ぶ難関であることに変わりはありません。また、問題数が減少し、時間が短くなったからといって、問題が簡単になったというわけではなく、試験の難易度は従来のレベルを保ったままとされています。これまで同様、しっかりと対策をして臨むようにしましょう。 もともと、TOEFL iBT®テストは独特の形式であるため、慣れない場合はかなり苦戦することもあると言われています。ハイスコアを獲得するためには、あらかじめTOEFL iBT®テストに狙いを絞った対策が重要です。

※この記事でご紹介している内容は2019年11月8日現在の情報に基づいています。

※この記事は、旧GLCウェブサイトの「グローバル海外進学コラム」2019年11月8日に掲載されたものです。

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