海外大学進学情報

SAT®・TOEFL®・Duolingo…海外大(+国内総合型選抜)入試に利用できるテストスコアや資格って?

海外大では多くの場合、様々な出願要件が設定されており、英語やその他の科目のテストスコア・資格など大学・学部ごとの出願要件をクリアすることが合格への第一歩になります。利用できるテストは1つではなく、特に英語力テストなどは自分の得意・希望進路・受験時期にあわせて複数の中から選ぶことが可能です。近年では、国内大の総合型選抜でも各種テストスコアを利用できるケースが多々あります。海外大・国内大のどちらを志望することになっても生かせる、入試で必要なテストに関する基本情報をご紹介します。

※この記事でご紹介している内容は2025年4月15日現在の情報に基づいています。

海外大(+国内総合型選抜)入試に利用できるテストスコアや資格

テストで進学のチャンスを広げる!
どんなテストスコアが海外大・国内グローバル大入試で使える?

国や大学・学部によって提出するテストの種類が少しずつ異なりますが、大きく分けると以下の2種類になります。

① 英語力を証明するテスト: 外部英語試験(TOEFL®テスト、IELTSなど)

海外大や国内グローバル大で採用されているのはTOEFL®テストやIELTSが主流ですが、大学によっては他にも受け付けられるテストが複数あることが多くなっています。テストごとに出題形式や特徴が違うため、自分に合ったテストを選択することが可能です。

② 英語で受ける必要がある学力テスト: SAT®、ACTなど

アメリカを中心に海外大の出願時に学力テストのスコア提出が求められることがあります。アメリカの名門校(Ivy Leagueの大学やMIT、Stanfordなど)ではスコアを重視することが多いですが、提出が任意の大学もあります。

<チェックポイント>

英語力のテストも学力テストも、下記の点は共通しています。

◆国や大学によって採用されるものが異なる!

まずは自分が出願したい大学で、どのテストが必要になるのか出願要件をしっかり確認しましょう。とくに英語テストはいろいろな種類がありますので、受け入れられるテストの種類は細かくチェック!複数の大学を志望する場合は、共通してスコアが使えるテストの中から自分に合ったものを選択すると効率的に対策できます。学力テストの場合、スコア提出が任意だとしても、高スコアがあると加点されることがあるなど有利になるケースもあるので見逃さないようにしましょう。

◆国や大学によって必要とされる「スコア基準」が異なる!

各テストには、国や大学ごとに求められるスコアの基準がある場合が多いです。例えば、アメリカやカナダの名門大であればTOEFL iBT®テスト 100点以上が出願時に必要となる「基準点(最低スコア)」であることが一般的。また、同じ大学でも学部によって基準が違うこともあります。まずは志望校のスコア基準をクリアすることが必須条件となりますが、合格の目安スコアはもっと高いケースがほとんど。できるだけ高いスコアをとると、合格可能性だけでなく奨学金のチャンスが広がることもあるので、目標スコアを明確にして対策をしていくとよいでしょう。

海外大入試・国内大総合型選抜でよく使われる主要テストと特徴

※各テストの詳細については、変更されている場合があります。必ずそれぞれの公式サイト等で最新情報を確認してください。

①英語力を証明するテスト

TOEFL iBTテスト

アカデミック英語に特化した4技能型のテスト。アメリカやカナダを中心に多くの大学で採用されています。

  • ●特徴:
  • ・「会場受験(認定テストセンター)」と「自宅受験」があり、テスト内容は同じ(ただし、「自宅受験TOEFL iBT®テスト(TOEFL iBT® Home Edition)」のスコアを受け付けない大学もあるので要注意)
  • ・すべてのセクションの問題をパソコン上で回答
  • ・スピーキングはパソコンで回答を録音する方式

IELTS

イギリスやオーストラリア、ヨーロッパ、カナダで広く採用されている英語テスト。AcademicとGeneralの2種類あり、入試では「Academic」が使われます。

  • ●特徴:
  • ・大学の講義、学術論文、専門家の講演といった学術的な会話や場面を想定した内容
  • ・会場受験
  • ・リスニング、リーディング、ライティングはコンピュータ版かペーパー版を選択可能
  • ・スピーキングは試験官と1対1の対面式

Duolingo English Test(DET)

完全オンラインでいつでもどこでも受験可能。比較的新しい英語テストですが、一部のアメリカやヨーロッパの大学で採用されており、採用校は増加中です。

  • ●特徴:
  • ・PCとウェブカメラを使い、24時間いつでも好きな時間にテストを受けられる
  • ・テスト所要時間が約1時間と短く、テスト結果は48時間以内に認定
  • ・他のテストと比べて受験費用が安価

英検(実用英語技能検定)

日本では非常に知名度の高い英語試験で、国内グローバル入試(総合型選抜)ではよく使われます。

  • ●特徴:
  • ・学習レベルに応じて5級~1級まで7つの級が設定されている(英語で学べる大学は英検準1級以上を目指す人も多い)
  • ・リーディング・リスニング・ライティングはペーパー型のテスト方式で、二次試験として面接式スピーキングテスト実施される従来型の英検(団体・個人での申込み)と、1日で4技能を測るパソコンによるテスト方式の「英検S-CBT」(個人申込み)がある

GTEC

日本国内のグローバル大の総合型選抜で使えることが多く、一部の大学でも利用可能となっています。TOEFLやIELTSなどの力試しとして受ける人も多いです。

  • ●特徴:
  • ・中学生・高校生向けに設計されており、基礎的な英語力を測定できる
  • ・レベルによって4タイプあり/学年による受検タイプの制限はなく、どのテストを受けても同じ評価軸でスコアが算出される

②英語で受ける必要がある学力テスト

SAT

アメリカを中心に、英語圏の大学の判定材料に使われることが多い学力テストです。

  • ●特徴:
  • ・タブレットやパソコンで受けるデジタル形式
  • ・数学とリーディング&ライティングの2セクション/1600点満点(テスト時間は約2時間強)
  • ・数学では計算機使用可・不可のセクションあり
  • ・「適応型テスト(Adaptive Test)」の形式をとっており、前半の問題の正答率によって後半の難易度が変わる仕組み

海外大 or 国内大で使われているテストスコアの例

実際に海外や国内の大学の出願の際に、各種テストに関する要件はどのように提示されているか、例を見てみましょう。

※海外大の場合、留学生に対する出願要件です。
※各大学の入試情報の詳細は変更されている場合があります。必ずそれぞれの公式サイト等で最新情報を確認してください。

<海外大>

カリフォルニア大学(University of California)/アメリカ

■英語能力の証明として、高校の最終学年の12月までに以下の試験基準のいずれかを満たすことが必要です。

テスト・資格

スコア等

AP試験

英語言語と作文、または英語文学と作文で3~5のスコア

IB標準レベル試験

英語で6または7点を獲得(言語Aのみ)

IB上級レベル試験

英語(言語Aのみ)で5~7点を獲得

IELTS(*1)

6.5以上

TOEFL(*2)

iBTテストまたはiBT Home Editionで80以上

Duolingo English Test (DET)

115以上

ACT英語言語芸術(ELA)

24以上

SAT

WritingとLanguageのスコアが31以上(*3)

UC

 

  • *1) IELTS One Skill Retakeは受け付けていません。
  • *2) MyBest TOEFLは受け付けていません。
  • *3) デジタル SATのReadingとWritingのセクションのスコアは、英語能力基準を満たすものとして承認されていません。

キングス・カレッジ・ロンドン(King’s College London)/イギリス

■コース・プログラムによって求められる英語力が異なります。

≪例≫

●芸術・人文科学学部、社会科学・公共政策学部などの場合●

テスト・資格

スコア等

ケンブリッジ上級証明書 (CAE) /

ケンブリッジ C1 上級

全体で185、各スキルで最低176

ケンブリッジ英語能力証明書(CPE)/

ケンブリッジC2能力

全体で185、各スキルで最低176

IELTS(アカデミック)

全体で7.0、各スキルで最低6.5

IELTS(オンライン)

全体で7.0、各スキルで最低6.5

ピアソン英語テスト(アカデミック)(*4)

全体で69点、各コミュニケーションスキルで最低62点

TOEFL iBTテスト または

TOEFL iBT ホームエディション または

 TOEFL iBT ペーパーエディション

※TOEFLペーパーテストは不可

総合点 100 点以上、ライティングで最低 25 点、その他のスキルでそれぞれ 23 点以上

トリニティ・カレッジ・ロンドン 統合英語スキルコース (ISE)

各スキルで優秀な成績を収めたレベルIII(ISEIII)

オックスフォード AQA IGCSE 英語

Merit認定のスピーキングとリスニングを含むグレード6

オックスフォード AQA IGCSE 第二言語としての英語

7年生

*4) UKVIのピアソン英語テスト(アカデミック)も可。ピアソン英語テスト(アカデミック)オンラインは不可

●ファウンデーションコースの場合●
(英国で勉強するために学生ビザを申請する必要がある留学生の場合)

 資格

King’s International Foundation

Extended King’s International Foundation

UKVI向けIELTS(アカデミック)

総合6.0、スキルは5.5未満ではない

総合スコア5.5(スキルスコア5.0未満なし)から総合スコア6.0(スキルスコア5.5未満なし)

ピアソン英語テスト(アカデミック)UKVI

全体で59点、各コミュニケーションスキルで最低54点

全体で54点、各コミュニケーションスキルで最低46点

 

※いずれも選択したコースやプログラムの開始日から2年以内に受験したものが有効です。

<国内大>

上智大学 国際教養学部

■以下のa~dのいずれか1つ以上が必要です。(SAT、ACTは2年以内に受験したもの)

  • a. SAT(Reading & Writing, Math)Scores
  • b. ACT with Writing Scores
  • c. International Baccalaureate(IB)Diploma(Predicted Gradesも可)
  • d. GCE A-Level(3科目以上)

※国際バカロレア(IB)ディプロマまたは GCE A レベル (3 科目) を取得している (または取得が見込まれる) 場合、または少なくとも2年間履修している場合を除き、SATまたはACTのいずれかのスコアを提出する必要があります。応募に必要な最低スコアまたはGPAはありません。

■TOEFL®またはIELTSの公式スコアの提出が必要です。(2年以内に受験したもの)

※過去6年間のうち少なくとも5年間、英語を主な教育手段とする教育機関で学んだ学生は免除(学校の成績証明書等の提出が必要)。また、ケンブリッジ英語検定でC2以上の英語力があれば免除(正式な試験結果の提出が必要)。


大切なのは、自分が受験する入試に必要なテストやスコアをきちんと把握すること。ある程度、志望校が絞り込めたら、テスト要件(スコア)などをしっかり確認し、そこから逆算して対策をたてましょう。入試でテストスコアが必要になる場合は、「受験日の一発勝負だけではない」と考えれば、コツコツ型の人にもチャンスありと言えます。自分に合ったテストを知ることが、グローバル進学の第一歩です!


ベネッセの海外進学プログラムなら、
自信を持って進める自分だけの進路ルートや、奨学金を「狙える」ところまでを
徹底的にサポートできます。

いっしょに海外大で学ぶという夢をかなえてみませんか?

お問い合わせはこちら

※この記事でご紹介している内容は2025年4月15日現在の情報に基づいています。

LINE UP

海外、国内を問わず、グローバルな進路を実現する
学習プログラムをご用意しています