海外大学進学情報

海外大の奨学金取得のための「エッセイ」「面接」とは?

海外大で学びたいけれど、資金面に不安があるという方にとって心強い存在が「奨学金」。海外進学・留学のための奨学金は公的なものや財団・民間企業が運営しているもの、大学が独自に用意しているものなど種類も様々ですが、中でも返済義務のない「給付型」の奨学金は人気で、競争率も高くなります。そこで今回は、奨学金獲得に向けての対策をチェック。奨学金の選考で課されることが多いエッセイと面接、それぞれの一般的な試験内容と対策方法をご紹介します。

※ここでご紹介している内容は変更になる可能性があります。最新・詳細の情報は必ず公式発表をご確認ください。

海外大の奨学金取得のための「エッセイ」「面接」とは?

=エッセイ=

応募締切日までに奨学金申請書類と一緒に提出する場合が多い

■内容:

通常、各種の奨学金プログラムでは申請後にまず書類選考が行われます。申請書類は奨学金ごとに異なりますが、成績表や英語テストのスコア、推薦状などと共にエッセイが求められる場合が多く、すべての書類をまとめて応募締め切り日までに提出します。

エッセイのテーマや要件も、奨学金プログラムごとに異なります。これまでに注力してきたことやその経験から得たもの、将来の夢、自分の性格や興味・関心・アピールポイント、進学を希望する海外大で何をしたいか(志望理由)などについて、100~800語程度のエッセイをいくつか書くパターンが一般的です。

■対策:

エッセイでは自らの価値を読む側に伝え、奨学金を給付して学びを支援するに値する人間であると評価してもらう必要があります。そのためには、自身の個性や能力、経験、熱意など、一人の人間として総合的に魅力があり、将来性も豊かであるかを文章で表現しなければなりません。
そのようなエッセイを書くために、海外大への出願時に提出するエッセイと同じく、まずは徹底的に自己分析を行い、自身の強みや将来の目標を明確に言葉で表せるようになることが大切です。そこからつながる海外大での学びの意義まで、具体的で一貫した説得力のあるストーリーを語れるようにしましょう。また、奨学金を受けたい理由もはっきりと述べられるようにしておきたいものです。

基本的に、それぞれの奨学金プログラムには、求める学生像が明示されている場合がほとんどです。募集要項をしっかりと読み込み、目的や趣旨に沿った人材であることをアピールできるように、エッセイの内容とすり合わせていくことも大切です。

なお、複数の奨学金に応募する場合は、テーマや要件、締め切り日などをわかりやすいように整理して一覧表にしておくなど、工夫することをおすすめします。締め切りが重なったとしても、流れ作業にならないように注意。1つ1つのエッセイにしっかりとパワーをかけられるようにスケジューリングをしましょう。


=面接=

基本的に書類選考通過後に設定され、個別の面接日時が通知される

■内容:

書類選考を通過すると、面接が行われることが一般的です。選考通過者だけに面接の日時等が通知されることがほとんどです。
面接はオンラインまたは対面で、1回~数回行われます。面接官との1対1もしくは1対複数の形式や、グループディスカッション、保護者同伴面接など形式は様々です。いずれの場合も、志望者の人物像や学びの意欲、海外大に進学したい理由、奨学金の必要性などを詳しく聞かれることが多くなっています。奨学金プログラムによっては、英語での面接が行われることもあります。

■対策:

エッセイを書く際に行った自己分析を再度振り返り、自己PRや志望動機、将来の夢などをあらためて明確にしておくことは必須。そのうえで、自分がいちばん強調したいことや伝えたいこと、エッセイや書類では表現しきれなかったことなどをより具体的に説明できるようにしておくことが大切です。過去の経験を通じて得た学びを交えて語ると説得力が増し、好印象に。くれぐれもエッセイ等に記入したことと矛盾がないように注意しましょう。

面接で伝えたいポイントを書き出し、本番前に何度か先生や友達、保護者の方などに手伝ってもらってプレゼンの練習を行うのも効果的です。当日は、適切な服装や礼儀作法を心がけ、自信を持って臨みましょう。


奨学金の選考で課されるエッセイ・面接の例

日本学生支援機構(JASSO) 海外留学支援制度(学部学位取得型)

※2025年度募集要項より

<エッセイ>

  • ●留学を志す理由(日本語及び留学先での使用言語/それぞれA4判1枚で作成)
  • ●留学計画(日本語及び留学先での使用言語/それぞれA4判1枚で作成)
  • ●学位取得後の進路計画(日本語及び留学先での使用言語/それぞれA4判1枚で作成)
  • ●留学を志す理由(日本語及び留学先での使用言語/それぞれA4判1枚で作成)
  • ●日本社会への貢献について(日本語/A4判1枚で作成)
  • ●留学をテーマとした自己PR(表現方法は自由/A4判1枚で作成)

<面接>

第一次審査(書面審査)の合格者に対してのみ、第二次審査(面接審査)を実施。 ※面接の日時は書面審査の合格者宛に学位応募システム上で通知。面接日時の変更はできまない。

◆実施方法:オンラインで実施予定

笹川奨学金

※2024年度募集要項より

<エッセイ(小論文)>

  • ⚫︎出願した大学に送付済みもしくは送付予定の英文による小論文のうち、自身で最も良く書けていると思われる論文(英文、1論文、字数制限なし)
  • ※出願大学の指定により1論文400ワード以下の場合は、同じ大学に提出した他の1論文も要提出。ただし、その場合各論文400ワード以下とする。1論文が400ワード以上の場合に他の論文を提出した場合は選考対象外とする。
  • ⚫︎留学を志すことになったきっかけと留学を通じてどのような将来を目指すかについて(和文、400字~800字)
  • ⚫︎自身のアピールポイントあるいはぜひとも伝えたいこと(和文、200字)

<面接>

  • 書類審査後に面接を実施
  • ・面接審査の開催日程・場所等については個別に通知
  • ・海外在住者の面接はオンラインを予定
  • ・面接は主に日本語にて実施

柳井正財団 海外奨学金プログラム
公募制学校推薦海外大学奨学金(予約型)

※2024年度(第9期)応募要項より

<エッセイ>

●エッセー#1(日本語)
あなたの目指す将来の姿を教えてください。その際、あなたが実現したいことを書いてください。(要約100字以内/本文400字以内)

●エッセー#2(日本語)
エッセー#1で書いたことを実現するために、あなたはこれから進学する米国もしくは英国の大学で何をしたいと思っていますか。(要約100字以内/本文400字以内)

●エッセー#3(日本語)
あなたが今までで最も力を入れて取り組んだことや最も心を動かされたことは何ですか。(800字以内)

<面接>

◆一次面接
対象:一次面接招聘者 / 原則オンラインで実施(英語による受け答えを含む場合あり)

◆二次面接
対象:一次面接合格者 / 会場:原則オンラインで実施(英語による受け答えを含む)

※いずれも対面に変更する場合あり。オンラインでの面接の際に応募者以外の方の同席や聴衆等が判明しましたら失格

給付型で、授業料などをすべてカバーできるような高額の奨学金は、非常に競争が激しいのが現実。選考時のエッセイと面接は、成績以外で自分の個性や海外大への熱意をアピールできる貴重な機会です。海外大進学に向けて語学力を高めながら、同時に、自身の強みや将来の目標などを明確にしていく作業を計画的に行っていきましょう。そしてそれをエッセイや面接で的確に、かつ魅力的に表現できるようスキルを磨くことで、奨学金獲得への道が開けていくはずです。


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※この記事でご紹介している内容は2024年8月24日現在の情報に基づいています。

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