「自分の好きなこと」を海外大入試の課外活動に活かすには?
海外大学の入試で合格を勝ち取るために必要な要素はいろいろありますが、とくに上位大学の場合、まずは高校までの学習やテストで好成績を残していることが大前提です。ただ、学力だけでは合格できないのも事実。高い学力を備えた多くの受験生の中から、様々な資質や意欲、魅力的な人間性を加味して総合的に判断し、大学側が求める学生像に合致した者が選抜されることになります。
その際の重要な資料となるのがエッセイや課外活動の記録ですので、裏を返せば大学側に評価されやすい活動をしてきた人は有利と言えるかもしれません。高い評価を受ける傾向のある活動とは?をおさえたうえで、自分が「やりたいもの」「好きなこと」に集中して取り組んでいけば、自分らしいかけがえのない高校生活と海外大進学を両立することができるはず。自分の好きなことを課外活動に活かしていくためのポイントをご紹介します。
海外大入試で高評価につながりやすい課外活動とは
「課外活動」とひとまとめにしがちですが、海外大入試で課外活動として認められる活動は意外と多岐にわたります。日本ではつい部活動や生徒会活動などといったわかりやすいものに目が向きがちですが、学校の授業外で行われるあらゆる活動が課外活動にあたります。芸術やスポーツ、クラブ、アルバイトや奉仕活動、さらには弟や妹の世話などの個人的な取り組みまで含まれる可能性があるのです。国内で取り組めて、海外大で評価されやすい活動を7つご紹介します。
1.リーダーシップを発揮できる活動や役割
多くの大学で、リーダーシップを発揮した経験のある学生は高く評価される傾向があります。強い興味や情熱をもって活動に取り組んだことがわかりますし、入学後のキャンパス・コミュニティに良い影響を与えると判断されるためです。リーダーシップの例としては、地域活動や学校新聞の編集者、スポーツチームのキャプテン、生徒会役員などが挙げられます。
2. スポーツや競技活動
スポーツや様々な競技活動に打ち込んだ経験も評価されます。学校やクラブでスポーツに取り組んでいる学生は、意欲、責任感、時間管理能力などがあると判断される傾向があります。また、チームでの活動の経験は、他人と協力し、集団の目標に向かって努力できる資質や意欲を示しているとみなされます。
3 .アカデミックなクラブやチーム
ディベート、チェス・クラブ、模擬国連、模擬裁判などの学術的な活動は、授業以外の学習や知識に対する関心の現れととらえられます。高校卒業資格の要件以上に学業を履修していれば、学問への熱心さや意欲を評価されるかもしれません。また、アカデミック・クラブやチームに参加することは、チームスポーツをするのと同様にチームワーク、 献身的な姿勢、集団目標へのコミットメントといった評価につながりやすくなります。
4. 芸術的・創造的な活動
絵画、デッサン、彫刻、グラフィック・デザイン、ファッション・デザイン、演劇、音楽、ダンスなど、芸術的・創造的な活動は、先見性や創造的な能力があると評価されます。演劇やバンド活動、ダンスチームへの参加など他者と行う活動は、協調性や調整力、集団の目標へのコミットメントなども評価される傾向があります。
5. ボランティアや地域奉仕活動
ボランティアの経験や地域社会での奉仕活動は、周囲の世界と積極的に関わろうとする姿勢や献身性をなどの評価につながります。多くの大学は、ただまじめに授業に出席するだけではなく、キャンパス・コミュニティに貢献できる学生を求める傾向があります。
6.インターンシップ
特定の学部や課程に出願する場合、関連する分野でのインターンシップは高い評価につながることが多々あります。学生が特定の分野に関心と経験を持っていることの裏付けとなるからです。通常、インターンシップは大学生向けのものが多いですが、高校生が参加できるケースもあるので、非営利団体や地元企業などで機会があれば参加してみるとよいでしょう。
7.「趣味」が課外活動になることも!
たとえば絵を描くのが好きで、クラブや習い事に参加していなくても、自由時間のほとんどは創作活動をしていたという場合。たしかにそれは本格的な課外活動という範疇には入らない趣味の領域かもしれませんが、多くの時間と情熱を費やした活動は評価につながる可能性が多分にあります。また、地方在住でオンラインで参加していた活動でも、取り組み方や姿勢はきちんと評価されます。
自分を「際立たせる」活動は何かを考えよう
近年の傾向として、まとまりのある一連の活動・経験をより深く追求していくアプローチが高く評価されるようになっています。以前はバランスの取れた人間に見えるように、様々な分野の活動にたくさん参加することが評価されがちだったこともありますが、今はオールマイティでなく「特定の分野で突出した」「専門性が高い」と判断できる人物が求められる傾向に変わってきています。多くの大学で多様性が重視されていますが、単に民族、宗教、社会経済的地位などに関して多様な背景を求めているわけではなく、能力、興味、経験、実績などに関する多様性を求めているのです。言わば複数の分野で80点の人より、1つの分野で99点の人のほうに大学側は関心を持ちますし、入学できる可能性が高まるということです。
ですから、海外大入試を見据えた場合の課外活動については、表面的に複数の活動に参加するのではなく、本当に自分が興味のあることに、深く、専門性をもって取り組むほうが効果的です。あまりにも多くの活動に参加しすぎると1つ1つがただ参加するだけになってしまい、時間ばかり取られることになりますし、入学審査でも積極性や創造性、忍耐力などの目立ったスキルを身に着けていない人物とみなされてしまう可能性があります。
ただし、だからといって見栄えが良いだけの、興味のない活動に力を入れて取り組むことはおすすめできません。誰かの真似ではなく、自分は何が好きか、どんなことに興味があり、将来どんなことをしてみたいか。そうやって自分主体で考えて取り組む活動を決めるべきです。とくに中学や高校の前半では、興味の探求に重点を置き、いろいろやってみてもよいでしょう。時間の経過とともに自分自身の興味がより明確になるにつれ、本当に好きなこと・やりたいことが何かということが見えてきますので、それ以外はたとえ人気のある活動でもやめていってもかまいません。そうすることで好きなことをさらに深く追求する時間を確保でき、多くの出願書類の中でも目をひく課外活動となっていくことが期待できます。
海外大に合格するために、「この課外活動をしておけばOK!」というような画一的な答えはありません。それぞれの人に、それぞれ最適な課外活動があります。自分の好みや考え方、生き方などに合った活動にじっくり取り組み、さらに深めたり広げたりと、自分らしいストーリーの中で追求していくことが最も大切です。
好きなことに全力で取り組むこと。それが結果的に、海外大でも評価される課外活動につながります。
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※この記事でご紹介している内容は2024年7月18日現在の情報に基づいています。