留学中に取得できる!グローバルに活躍できる「国際資格」は?〜ビジネス・IT編
将来、世界で活躍したい!と思っている方は、その可能性を高められる方法を探しているかもしれません。もちろん、最も大切なのは大学での勉強に力を入れて専門性を磨いたり、課外活動を通じて視野を広げたりすることですが、さらに+αとして「国際資格」の取得も視野に入れみてはいかがでしょうか。海外でも通用する国際的な資格は、自分の能力を客観的に証明できる武器として大きなアピールになります。
そこで今回は、全3回の連載でグローバルに活躍したい人が知っておくべき「留学中に取得できる」国際資格を取り上げます。今回は「ビジネス・IT編」として、5つの国際資格をご紹介します。
世界で通用する!ビジネス・IT系の国際資格
1. 経営学修士(MBA)
経営学修士(Master of Business Administration:MBA)とは、経営学の大学院修士課程を修了することで得られる学位(修士号)です。MBAプログラムを提供する大学院はビジネススクールと呼ばれ、日本を含む世界各国の大学に多数存在します。コースでは、組織の経営にとって必要な組織マネジメント・マーケティング・経営戦略・財務会計・人事・ITなど多岐にわたるビジネス系の科目を体系的に学ぶことができます。
特にアメリカなどの欧米の企業では修士などの学位が重視される傾向が強く、MBAホルダーは経営の専門知識がある人材として評価されるため、就職や昇進、転職等で有利になると言われています。
MBAを取得できるコースは、国によって異なりますが、おおむね1年~2年間となります(例:アメリカは2年、イギリスは1年)。通常、企業の経営者や実務家といったビジネスプロフェッショナルを短期間で育成するという学問の性格上、「3年~5年程度の実務経験」が入学条件となっているケースが多いですが、大学卒業後すぐに入学できるMBAコースも世界中に増えてきています。
2. PE(プロフェッショナルエンジニア/Professional Engineer)
PE(Professional Engineer)は、全米試験協議会(NCEES)の試験に基づくアメリカのエンジニアに関する公的な資格です。アメリカでエンジニアとして働く場合は必ずPE資格が必要(資格取得後にいずれかの州に登録する)になりますが、世界的にもエンジニア分野でのスタンダード資格としてとらえられており、非常に専門性の高い資格として評価されています。大学で工学を学び、国際的に活躍する各種のエンジニア(技術者)を目指す場合には有用な資格の1つと言えるでしょう。
PEを取得するには、FE試験(一次試験)とPE試験(二次試験)に合格する必要があります。FE試験の受験には、原則として4年制の工学系大学を卒業し、Bachelor of EngineeringまたはBachelor of Science in Engineeringの学位を取得していることが必要です(在学中の場合は取得見込み)。以前はPE試験の受験資格だった4年間の実務経験が不要となっているため、現在はFE試験合格後にすぐPE試験を受験することが可能です(*)。FE試験は工学一般の基礎知識を問う問題で、PE試験は専門分野工学の実践が問われます。
なお、PE試験はアメリカ以外でも実施されており、日本では日本PE・PF試験協議会(JPEC)によって運営されています(試験は英語)。
*) ただし、アメリカでエンジニアとして働く場合は、アメリカの州へのPE登録が必要となります。その際に一定の実務経験を要求されるケースがほとんどであるため、登録しようとしている州の条件をご確認ください。
3. CISA (Certified Information Systems Auditor)
CISA (Certified Information Systems Auditor)は、情報システムの監査、セキュリティ、およびコントロールに関する国際組織であるISACA(The Information SystemsAudit and Control Association, Inc.:情報システムコントロール協会)が認定する国際的な資格です。日本語では「公認情報システム監査人」と呼ばれます。
情報システム監査・情報セキュリティの分野で最も国際的に普及したプロフェッショナルな資格として知られ、同分野の高度な知識、技能と経験が認められます。欧米の企業では広く認知されているため、取得すれば内部監査、システム監査、リスク管理など専門家として活躍できる可能性が広がっています。
なお、試験は11か国語で実施されており、日本語での受験も可能ですが、世界での活躍を念頭におくなら英語での受験・合格を目指すとよいでしょう。
4. ITIL(Information Technology Infrastructure Library)認定試験
ITIL(Information Technology Infrastructure Library)とは、ITサービスマネジメントのベストプラクティス(成功事例集)を集約した知識体系のことで、同分野のデファクトスタンダードとして、ITサービスを提供している企業にとっての必須知識となっています。ITIL認定試験は、ITILを活用して高品質なITサービスが提供できる能力を証明する試験であり、ITサービスマネジメントに関するスキルを判定する指標として活用される国際的な資格の1つです。イギリス商務局(Office of Government Commerce、OGC)によって実施されており、世界中で認知されています。IT関連のサービスマネジメントやシステム運用管理などの業務に生かすことができる資格といえます。
現在の最新バージョンはITIL4認定資格となっており、試験は4レベル(ファウンデーションレベル、インターメディエイトレベル、エキスパートレベル、マスターレベル)に分かれています。(順次、日本語版もリリース)
5. CIW(Certified Internet Webprofessional)
CIW(Certified Internet Webprofessional)資格とは、インターネットとウェブ標準のスキルを、職種ごとの区分で認定する国際資格で、アメリカのCertification Partner社によって運営されています。特定の製品にとらわれない、業界標準の技術や知識を対象とした中立性の高い認定制度であることが特徴です。IT技術者の情報技術やWEB標準に関する能力を証明する資格として、欧米では認知されています。アメリカのIT標準に準拠した国際資格ですが、IT関連情報サービスおよびWEBビジネス業界で働くには世界各国で通用する資格であるといえます。
CIWの試験・資格は職種別に分かれているため、複数の種類があります。大きくは、基礎分野・デザイン分野・開発分野・セキュリティ分野に分類され、各分野の中でさらに職業やレベルによって試験が分かれます。どの試験にも受験資格はないので、学生にもおすすめです。
グローバルに活躍したいなら、国際資格の取得を目指そう
国際舞台で評価されるためには、世界で通用するグローバルな価値のある資格であることが大切です。もちろん、資格取得の大前提となるのは高い英語力。海外留学で培った英語力を生かす意味でも、国際資格にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?国際社会で活躍する道が、ぐっと開けるはずです!
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※この記事でご紹介している内容は2023年11月25日現在の情報に基づいています。