【保護者向け】<留学準備>お金に関する優先順位、親子のルールは?
海外留学はお金がかかる!という話はよく耳にするかもしれません。たしかに留学に「お金」の話はつきものですから、どうやって資金を捻出するかは早いうちから考えておく必要があります。
そこで今回は、留学を希望されるご家庭にとっては最大の関心事ともいえる留学にかかる費用について深掘りします!学費や住居費、生活費など、留学にかかる費用について、何を、どのような優先順位で考えておけばよいか、先輩保護者にうかがってきました。また、ご家庭の中で「お金」に関するどんな約束事をつくったかなど、今だから言える「留学費用」についてのアドバイスも語っていただいています。
学費
給付型の奨学金獲得が条件!
■Nodoka K.先輩(イギリス/エジンバラ大学〔The University of Edinburgh〕)のおうちの方
我が家の経済状況では、奨学金ありきの海外大学進学。「給付型」奨学金が得られなければ、海外大学進学は諦める約束をしました。給付型の奨学金は狭き門ですので、奨学金が獲得できなかった場合を想定して、国内大学受験も同時に行う約束をしました。ハードなチャレンジではありましたが、前向きな娘は「給付型の奨学金さえもらえれば夢の扉が開かれるんだね!」と、まずは奨学金の獲得に必死になって取り組んでいました。
学費はほぼ奨学金でカバー
■Jun I.先輩(アメリカ/カリフォルニア工科大学〔California Institute of Technology〕)のおうちの方
高校生の姉と中学受験を控えた弟がいたため、自費で海外に行かせることはほぼ不可能。留学するなら奨学金を得ることが必須条件でした。多少は親からも出せますが、できれば学費をほぼカバーできる奨学金を、少額の奨学金ならば1カ所からではなく2カ所くらいからは得ること。奨学金を獲得できなかった場合は、日本の大学に進学する約束をしていました。
学費を抑えるためコミカレからの編入に
■Ayami K.先輩(アメリカ/ショアライン・コミュニティカレッジ〔Shoreline Community College〕)のおうちの方
学費などの費用を抑えるためにコミカレ(2年制のコミュニティカレッジ)から4年制大学に編入することにしました。しかしながら娘が海外に行ってから円安が進み、当初予定していた金額より学費も生活費も多くかかっています。もっと学費・生活費のことを調べておけばよかったと少し後悔していますし、ほとんど考えていなかった奨学金についても、もっときちんと調べるべきだったなと思っています。
住居費
マンションからシェアハウスに住み替えて自炊生活
■Yuji F.先輩(アメリカ/ワシントン大学〔University of Washington〕)のおうちの方
留学当初は情報が少なかったので、ずいぶん高額なマンション暮らしでしたが、いろいろな国のお友達から情報を得ることで、今はシェアハウスに安く居住しています。共同キッチンでの自炊生活。大学から少し離れた場所に住んでいますが、息子の通う大学は交通費が無料になるので、バス代・電車代がかかりません。とはいえ学費は高額なので、節約して生活しているようです。
生活費
生活費の月額の目安をあらかじめ決めた
■Yasuko K.先輩(アメリカ/ミネルバ大学〔Minerva University〕)のおうちの方
留学前に、月いくらで生活するか?という金額を大まかに話し合いました。親の大学時代の生活費に物価上昇分を上乗せした額を提示して、娘の希望とすり合わせる形にしました。ただ実際のところ、世界7都市を回る大学のため物価や生活費がそれぞれの国でまったく異なり、国によって必要な額は異なります。その辺りは実際に生活を共にしない親の目には見えてこないので、娘の自主管理に任せてあります。
食費以外の出費は事前連絡
■Naoki H.先輩(アメリカ/サンタ・ローザ・ジュニアカレッジ〔Santa Rosa Junior College〕)のおうちの方
とくに約束をしているわけではありませんが、食費以外については、購入の前にメールで「買ってもよいか」と事前連絡があります。例えば洋服を買うときや、PCのマウスを買うときにも連絡がありました。また、アメリカでの買い物はクレジットカード(家族カード)での買い物がほとんどなので、利用履歴を見れば、どのような買い物をしているかのおおよその確認もできています。
海外保険
思ったよりも高い海外保険も安心のために加入
■Rio T.先輩(アメリカ/シアトルセントラル大学〔Seattle Central College〕)のおうちの方
我が家の留学費用は、日本で地方の大学に進学して一人暮らしをする金額に少し足したぐらいの感じだと思います。意外な部分としては、海外保険が思ったより高いということで、正直びっくりしました。4年間分で、1年間の学費ぐらいの金額がかかりました。使わないかもしれないけれど、安全をお金で買ったと思おうと決めて、加入しています。
長期滞在の保険料は想像以上、慣れたらアルバイトも
■Yuki H.先輩(オーストラリア/ウェスタンシドニー大学〔Western Sydney University〕)のおうちの方
留学費用として資料などに掲載されているのは最低限の基本経費であり、いろいろと追加される費用は多くありました。ざっと計算して、最初に見積もった金額に、最低2割増しぐらいの感覚です。特に長期間にわたる海外での生活に必要な様々なサポートや保証を担う保険料は想像以上でした。さらに、初年度は大学学費とは別に現地準備期間の経費も必要です。
保険は初めの1年間だけはフルサポートを選択。また、海外生活1年目はアルバイトをさせないようにしていました。現地の生活に慣れ、勉強も十分に理解しつつ、生活リズムの中にアルバイトを入れる余裕ができたところで、現地での自分の楽しみに使うお金は自分で稼いでもらいました。
その他
絶対に必要な費用以外はできるだけ自分のお小遣いから
■Takumi N.先輩(アメリカ/オレンジコーストカレッジ〔Orange Coast College〕)のおうちの方
奨学金を受けられるなら受けたかったのですが、我が家では無理そうだったので、学費・住居費・食費は親が出すけれど、それ以外のものはできるだけ自分のお小遣いで賄うように伝えました。小さい頃から自分で貯めてきたお金や、親が管理してきた各種のお祝い金などを少しずつ使っているようです。
ただ、実際に留学してみると、当初思っていた金額以上にお金がかかります。息子の場合、車を持つことになり免許取得費・車代・保険代など予定外の出費がありました。
留学中はお金で苦労するかもしれない、と覚悟を決めさせた
■Hironori A.先輩(アメリカ/オレンジコーストカレッッジ〔Orange Coast College〕)のおうちの方
留学は国内進学よりも高額であること、また我が家は裕福ではないため留学中は貧乏学生になり、ひもじい思いをするかもしれないと覚悟しておくこと、を何度も話しました。現在は奨学金を借りながら留学していますが、これは言い換えれば学生ローンであり、卒業後に自分で返済する必要があるため、必ず卒業して就職できるように必死に勉強するよう、常に認識させています。
海外進学のおかげではないと思いますが、電話やLINEでのやり取りで、感謝の言葉を言えるようになったことは成長だと思います。
まとめ
いかがでしたか?
それぞれのご家庭で、親子のいろいろなやり取りがあったことがうかがえますね。
海外大進学は、学費・生活費だけでなく、思わぬ出費も含めてやはりそれなりに高額の費用がかかります。奨学金の獲得を前提にするのか、住居や生活にかかる費用を節約する方法を考えるのか、考え方はご家庭によってさまざま。でも共通しているのは、親子で事前にしっかり話し合い、共通認識を持ったうえで、夢の実現に向けて一緒に頑張っていくということ。きちんと考え抜いたうえで、やり遂げる経験をしたお子さまは、また一回り大きく、たくましく成長することでしょう。
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※この記事でご紹介している内容は2023年3月20日現在の情報に基づいています。