ニュージーランド留学について知っておいたほうがいい10のこと
世界では「withコロナ」の生活様式が浸透しつつあり、再びグローバルな人の動きも活発になってきている現在。海外留学を本格的に考え始めた方たちに向けて、海外進学・留学ラボでは海外の進路を検討する場合に基本となる「国選び」に役立つ情報を、シリーズでお届けしています。
留学先として人気の国ごとに、10の「知っておくべきこと」をピックアップ。バラエティに富んだ内容から、海外留学した自分をイメージしてみましょう。学びの制度や学生生活の特徴をはじめ、文化や風土なども加味したお国柄を知れば、ワクワクしてくるはず。5回目はニュージーランドです!
【参考記事】:
・生活環境よし!教育プログラムも充実!ニュージーランドの大学に進学するメリットと出願方法
・海外大研究シリーズ ニュージーランドの大学ではなにが学べる?
1. 南半球の島国、北島・南島の 2つの島は美しい自然の宝庫
ニュージーランドは、日本から約9,300kmの南太平洋に浮かぶ島国。国土は北島(テ イカ ア マウイ)と南島(テ ワイポウナム)という2つの主要な島と、多くの小さな島々から構成されています。北島と南島はフェリーで簡単に行き来することができます。
国全体が大自然の宝庫として知られ、山岳や太古からの森林、美しい海岸、満点の星空など魅力たっぷり。海も山もあるため、カヤックやトレッキングなど自然を満喫できる多くのアクティビティが1年中楽しめるほか、夏はサーフィンやスキューバーダイビング、ホエール・ドルフィンウォッチング、冬はスノーボード・スキーなどマリンスポーツもウィンタースポーツも楽しめます。
2. 新鮮な食材を使ったキウイ料理はオーガニックで健康的!
ニュージーランドを代表する野生動物(そして国鳥)の「Kiwi(キウイ)」から、ニュージーランド人は自らを「キウイ」と呼びますが、ニュージーランド料理は「キウイ料理」として親しまれています。農業大国・酪農大国であるだけに、地元の農場でとれる新鮮な野菜や肉で調理されるニュージーランドの食べ物は、オーガニックで健康的、かつおいしいものばかりです。
また、ニュージーランドは独自に発展したカフェ文化が根付いていることでも有名。
首都ウェリントンやオークランドといった大都市だけでなく、田舎にも素敵なカフェがたくさんあり、地元の人々がゆったりと過ごしています。コーヒーはもちろん、彩りの良いカフェフードも豊富なので、休日にはお気に入りのカフェでブランチを楽しむのも良いでしょう。ただし、この国ではカフェは15時~16時ぐらいには閉まってしまうことも多いので要注意です。
3. すべての大学が世界の上位3%に入っている世界で唯一の国
ニュージーランドには総合大学が8校しかありません。しかしその全校が大学院までを備えた国立大学で、実践的な学びを重視した独特のスタイルで世界的に高い評価を得ています。イギリスの大学評価機関のクアクアレリ・シモンズ(QS)が発表している「QS世界大学ランキング2023」では8つの大学すべてが500位以内にランクイン。国内のすべての大学が世界の上位3%にランクされている唯一の国として知られています。 イギリスの高等教育誌「Times Higher Education」が発表する「THE世界大学ランキング」でも全校が800位以内に入っています。どの大学を選んでも、非常に教育レベルは高いので安心です。
なお、職業訓練を主とした公立の専門学校(ポリテクニック:Polytechnic)が20校余りあります。ポリテクニックには大学への編入を目指す専門課程であるDiploma(ディプロマ)コースを開講してる学校もあり、修了後に単位認定してもらって大学2年次以降に編入するルートも一般的です。
4. 教授との距離は近く、カジュアルな関係
ニュージーランドの人々はのんびりしていて、フレンドリーだと言われます。カジュアルな人間関係を好む傾向があり、教授と学生の関係も例外ではありません。学生が教授の名前に「Dr.」や「Professor」をつけて呼ぶことはほぼなく、友人のように名前を呼び捨てするのが一般的です。
大学では批判的思考と自主学習が重視されており、たくさんの本を読むことが求められます。また授業ではグループでの学習や、仲間との共同作業が一般的で、率直に発言し、クラスに貢献することが重要とされます。
5. 1年生のうちは寮、2年生から「フラット」を見つけて友人と住むのが一般的
大学入学直後は、地元の学生や他の国からの留学生と交流し、友達を作りやすくするため、大学が提供している学生寮に入ることをおすすめします。こうした大学の施設は通常、各都市の中心部に近い便利な場所にあることが多いので、慣れない街での生活でも安心です。
キャンパスでの人間関係をしっかり構築できたら、数か月後には寮を出てもっと広い部屋に引っ越す人も多数。ニュージーランドでは、フラットと呼ばれるシェアハウスで、複数のフラットメイト(同居人)と部屋をシェアして住むのが一般的です。
フラットは基本的に友達からの紹介か、インターネットのオンライン掲示板のようなサービスを利用して探します。最もメジャーかつ人気のサイトは「Trade Me」。現地の人々もよく使っている掲示板サイトで、ニュージーランドでフラットに関する情報量が一番多いサイトと言われています。また、フラット探しのほかに中古車の購入、電化製品の取引、さらにはアルバイトの情報なども得ることができるので、早めに使いこなせるようになると便利です。
6. クオリティ・オブ・ライフが充実
リラックスしたライフスタイルで知られるニュージーランドでは、多くの人がワーク/ライフバランスを重視しています。全体的に生活水準が高く、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でも「所得」「富の分配」「健康」「教育」「市民的社会参画」などのカテゴリーで、常に上位にランクされています。
また、世界144ヶ国の国と地域を対象に、内的情勢(国内の犯罪率や治安の良さなど)及び外的情勢(隣国との関係や地域の安全保障情勢など)を総合的に分析した世界平和度指数ランキング(2022年度)で、ニュージーランドはアイスランドに次いで第2位。6年連続で2位をキープしており、治安の良い国としても有名です。政治的にも非常に安定しています。
さらに、国を挙げて自然と都市が共存した、地球環境に配慮した街づくりが実践されています。どの街でも近郊には公園やトレッキングコース、サイクリングコースなどが充実。都会にいながら豊かな自然を満喫できる環境が整っています。
社会的に大きな不安要素がなく、落ち着いた環境で、高い水準の生活ができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
7. 1日の中で天気の移り変わりが激しい
ニュージーランドにも四季がありますが、南半球にあるため日本とは季節が真逆になります。国土が南北に長いため、北は亜熱帯気候、南は温帯気候と気候帯は分かれますが、全体的に比較的、年間を通じて温暖な気候と言えます。
ただし、ニュージーランドの天候は1日の中での変化が激しいことで有名。朝晩と日中の気温の差がかなり大きく、特に春(9-11月)と秋(3-5月)は気温差が10度以上になることもよくあります。目まぐるしく変わる気候に備えて重ね着が基本で、夏でも出かけるときは必ず薄手の上着を持つことをおすすめします。春は急に雨が降ることも多いので、雨具も忘れずに。
また、ニュージーランドは日差しが強く、紫外線が日本の約7倍と言われています。特に夏(12-2月)は肌の露出に気を付け、帽子や日焼け止め、サングラスなどで対策した方が良いでしょう。
8. 学費は手ごろだが、生活費は意外とかさむ
ニュージーランドの大学の授業料は、欧米の大学よりも安価と言われるオーストラリアよりも、さらに若干低め。比較的リーズナブルといえますが、全体的に物価が高騰気味のため生活費が意外と高くなる傾向があります。
住居の家賃については、とくに国内第一の都市・オークランドではオーストラリアより高いと言われるほど。また、燃料や車、機械、建設資材など、ニュージーランド国内では生産されておらず輸入に頼っているものは、かなり割高になります。
農産物は比較的安価で、特に野菜や果物は旬の時期にはかなり安く購入できます。ただ、冬季は食料品も値上がりするので、注意が必要です。
9. 先住民であるマオリの文化と共存する国
ニュージーランドは、様々な人種・民族の人が暮らし、それぞれの文化が混在する多民族国家。中でも、ヨーロッパ人が入植する前から現地で生きてきた先住民族であるマオリ族は人口の約15%を占めています。ニュージーランドではマオリの文化やアイデンティティーが尊重され、移住者とは自然な形で共存しており、それこそがニュージーランドという国の大きな特徴の1つと言えます。
たとえば、ニュージーランドを代表するスポーツとして有名なラグビーで、代表チーム「オール・ブラックス」が試合前に踊る「ハカ」。世界的にもよく知られているこのパフォーマンスは、マオリ族の伝統舞踊です。
また、ニュージーランドでは、英語だけでなくマオリ語、そしてニュージーランド手話も公用語と定められています。
国内ではマオリの文化が高く評価され、守られているので、全国の博物館などにはマオリ族の文化や歴史を知るスペースが設けられ、パフォーマンスやショーなども行われています。一部の大学では、留学生向けにマオリのイベントを開催していることも。マオリの芸術や工芸品を学んだり、伝統的なハンギと呼ばれるマオリの料理を試せたりします。
10. ほとんどの大学生がアルバイトをしている
生活費がかさみがちなこともあって、ニュージーランドでは大学生の多くがアルバイトをしていると言われています。留学期間が3ヵ月を超えるフルタイム(週20時間以上のコース)を選択する場合に取得できる学生ビザを保有していると、留学生でも学期中は週20時間まで、長期休暇中は週に40時間就労することが可能です。
アルバイトの探し方で最も一般的なのが、インターネット上のサイトで求人情報を検索すること。先述の「Trade Me」のほか、ニュージーランドに住む日本人向けのサイト「NZdaisuki.com」には日本語でスタッフ募集の情報が掲載されています。
また、意外に大きな情報源となるのが周りの人たちからの紹介やクチコミ。友達からの紹介で仕事が見つかるケースも多くあります。大学の教授が専攻分野の業界に人脈を持っている場合は、そこから紹介につながるパターンも。
なお、ニュージーランドで働く際は、アルバイトであっても事前にIRDナンバー(納税者番号)を必ず取得する必要があります。就労時にIRDナンバーを、雇用主と口座を開設した銀行に通知しなければならないので、アルバイトをするつもりがあるなら早めに申請しておきましょう。
ベネッセの海外進学プログラムなら、
自信を持って進める自分だけの進路ルートや、奨学金を「狙える」ところまでを
徹底的にサポートできます。
いっしょに海外大で学ぶという夢をかなえてみませんか?
▼
※この記事でご紹介している内容は2022年11月25日現在の情報に基づいています。