オーストラリア留学におすすめの都市5選
世界中の大学の中から志望校を選ぶ際に、最も重要なのは「どんな学びができるか」ということ。でも、世界には魅力的な大学がたくさんあって、迷ってしまいそうですよね。そんな時に決め手の1つとなりうるのが、生活する「街」の魅力です。同じ国の中でも地域や都市によって環境や文化は様々で、どの街を選ぶかは留学生活の質や満足度に直接影響を与える重要な要素となります。
海外進学・留学ラボでは、国ごとに「日本人留学生が暮らすとしたら」という観点でおすすめの都市を紹介するシリーズをお届けしています。シリーズ3回目は、オーストラリアです!
多様性に富んだ自然や動物たち。
様々な背景・文化を持つ人々が暮らす多国籍国家
世界で一番小さな大陸として知られるオーストラリア大陸本土とタスマニア島、その他に複数の小さな島で構成されているオーストラリア。約770万平方kmと世界で6番目を誇る広大な国土を持ちます。面積は日本の約22倍ですが、人口は約2600万人と日本の約1/5で人口密度が非常に小さい国です。同じ国の中でも気候に大きな差があるため、人口の多くは暮らしやすい海岸沿いの大都市に集中しています。
他の大陸地域から隔離されていた期間が長いため、自然や動物の多様性に富んでいるのが大きな特徴。コアラやカンガルーなどの有袋類やカモノハシなどの単孔類といった他の地域では見られない珍しい動物や、オージープランツと呼ばれるオーストラリア特有の植物などが生息しています。
住民の約25%が他国からの移民であることも特徴の1つ。先住民族を含む多様な文化が共存している多文化・多国籍国家です。留学生の受け入れにも寛容でフレンドリー、治安も良いと言われているため、世界中で人気の留学先の1つとなっています。
<地域ごとの特徴>
オーストラリアは6つの州と2つの準州(テリトリー)、さらにいくつかの特別地域で構成されています。地域によって気候や生活スタイルがかなり異なり、都市ごとにユニークな特徴を持っています。
ニューサウスウェールズ州(New South Wales)
オーストラリア大陸の南東に位置し、州都は国内最大の都市・シドニーです。州内人口は780万人以上とオーストラリアの総人口の3分の1が住む州となっており、多くの大学があります。年間を通じて比較的穏やかな気候で、湿度も低めなので過ごしやすいと言われています。
ビクトリア州(Victoria)
オーストラリア大陸の南東の端にあり、南側は海に接しています。面積は小さいものの、人口は630万人以上を擁するオーストラリア第二の州です。州都はオーストラリアの古都・メルボルンで、州内人口の約70%が居住しています。都市によって気候帯が様々で天気が変わりやすく、冬はウィンタースポーツを楽しむことができます。
クイーンズランド州(Queensland)
オーストラリア大陸の北東の4分の1を占め、人口500万人ほどの国内第三の州。州都はブリスベンで、ほかにもゴールドコーストやケアンズなど有名なリゾート地を多数擁しています。面積が広大なため各地の気候は多様ですが、年間を通しておおむね温暖な気候です。
西オーストラリア州(Western Australia)
オーストラリア大陸の西側に位置し、国土の約3分の1を占める最も面積の広い州。ただ、その大部分が砂漠、もしくは半砂漠となっており、260万人以上いる人口のほとんどが州都・パースなどの南西部の大都市圏に集中しています。
南オーストラリア州(South Australia)
オーストラリア大陸南岸の中央部に位置し、本土のすべての州に隣接しています。人口は170万人以上ですが、州の大部分が砂漠地帯であるため、ほとんどが州都・アデレードに集中しています。オーストラリア国内でも特に雨の少ない地域です。
タスマニア州(Tasmania)
オーストラリア大陸から南に240kmほど離れた島にある州。人口は52万人ほどで、州都はホバート。四季がはっきりしている地域で、手つかずの自然が多く残っており、タスマニアデビルなどユニークな動物も生息しています。
オーストラリア首都特別地域(Australian Capital Territory)
ニューサウスウェールズ州の中にあり、オーストラリアの首都・キャンベラのある地域です。オーストラリアの政治の中心地として、連邦議会や連邦最高裁判所など国家の重要機関が建ち並ぶモダンな街並みです。温暖で過ごしやすい気候です。
ノーザンテリトリー(Northern Territory)
オーストラリア大陸北岸の中央部に位置する準州。人口のほとんどは首府・ダーウィンの都市圏に住んでいます。北部は雨季と乾季がある熱帯性気候で、内陸部は砂漠気候です。
オーストラリアで留学におすすめの都市
(1)シドニー(ニューサウスウェールズ州)
人口500万人を超えるオーストラリア最大の都市で、商業・金融・文化などの中心地であるシドニー。高層ビル群や英国風の建築物が建ち並ぶ都会的な街並みと、豊かな自然が調和した美しい街です。タスマン海に面しており、市街地から少し足を伸ばせば有名なオペラハウスやビーチ、ハーバーなどの観光スポットも充実しています。
ライトレールと呼ばれる路面電車やバス、フェリーなどの公共交通機関が縦横に張り巡らされているため、移動に困ることはありません。
移民が多い街としても有名で、様々な人種・民族の人々が集まる多様な環境。学校の数も多いため、たくさんの留学生が暮らしています。日本人も非常に多いので、日本の店も多数あって便利。スーパーやレストラン、カフェ、エンターテインメント施設なども充実しています。大都市としては治安もよい方だと言われており、安心して生活ができます。国内の他の都市と比べると物価や住宅費が高めですが、アルバイト先も豊富にあります。
四季がある気候ですが、比較的年中暖かく、雨も少ないので過ごしやすいと言えます。 日本からの直行便もあり、アクセスが良いのも魅力。日本との時差は+1時間(サマータイムは+2時間)です。
<シドニーにある主な大学>
●シドニー大学(The University of Sydney)
(2)ブリスベン(クイーンズランド州)
街の中心を流れるブリスベン川沿いに発展したビジネス都市・ブリスベン。260万人近い人口を有する、シドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第3の都市です。市内中心部は徒歩でも周れるほどのコンパクトな街ですが、シティキャット(水上タクシー)やバス、電車、フェリーなど交通機関も発達しています。ブリスベン川のほとりには緑の美しい公園や街路樹などが多数点在し、都会と自然が共存しています。郊外にはオーストラリア最大規模のコアラ保護区もあります。
他の大都市と比べると観光客は少なめ。治安も良く、落ち着いた雰囲気が漂っていますが、ショッピングモールやレストラン、カフェなど生活に必要な施設は充実しています。物価も比較的安いので、留学費用を抑えることができます。図書館などの文化施設も多く、静かな環境でしっかり学びたい人にとっては適した環境と言えるでしょう。
「サンシャインステート(Sunshine state)」という呼び名もあるほど晴れの日が多く、年間を通して温暖で気候に恵まれているのも特徴の1つです。
<ブリスベンにある主な大学>
●クイーンズランド大学(The University of Queensland)
●グリフィス大学(Griffith University) ※ゴールドコーストにもキャンパスあり
(3)メルボルン(ビクトリア州)
キャンベラができるまではオーストラリアの首都として発展してきたメルボルン。ビクトリア様式の建物が並ぶ古き良きヨーロッパ風の建物と、最先端のスタイリッシュなビルが見事に調和しています。市内には450以上の公園があり、「ガーデンシティ」と呼ばれるほど緑豊かな美しい街です。メルボルン博物館やビクトリア国立美術館などもあるため、街全体にアートな雰囲気が漂っています。
市内中心部には無料のトラム(路面電車)が走っていて、非常に交通の便が良いのは嬉しいポイント。それだけでなく、治安の良さや医療レベルの高さ、歴史を感じさせる景観など総じて居住環境に優れ、「世界で最も暮らしやすい都市」として何度もランキング1位に輝いてきた街でもあります。カフェ文化も浸透しています。
人口の1/4が移民と言われ、多様な人々がお互いの文化や価値観を尊重しあって暮らすインターナショナルな都市でもあります。質の高い教育機関がたくさんあり、教育の街であるメルボルンには世界中から多くの留学生が集まっていますが、街の人々はフレンドリーで寛容と言われています。
はっきりとした四季がある気候ですが、年間を通して湿度は低く、過ごしやすいです。ただ、一日の中に四季があると言われるほど、一日の寒暖差は激しいのが特徴です。
<メルボルンにある主な大学>
●メルボルン大学(The University of Melbourne)
●RMIT大学(RMIT University, Royal Melbourne Institute of Technology)
(4)ケアンズ(クイーンズランド州)
青い海と緑の森に囲まれた常夏の街・ケアンズ。熱帯雨林気候で四季がないため、一年中トロピカルな雰囲気の、オーストラリア屈指のリゾート地です。
サンゴ礁の海に面しており、グレートバリアリーフへの玄関口としても有名で、ダイバーを中心にマリンスポーツを楽しむ多くの観光客で賑わっています。なんといっても、長く続く美しい海岸線と大自然は大きな魅力です。
東京や大阪から直行便で7時間半ほどと、日本から一番近いオーストラリアとも言われています。日本から訪れる人も非常に多いので、日本食レストランや日本人向けの土産物店もたくさんあります。時差は日本時間+1時間で、サマータイムはありません。
他の都市に比べると、物価が安いのは留学生にとっては嬉しいポイント。食料品や生活必需品はもちろん、住宅の家賃も比較的リーズナブルです。街のサイズはかなり小さく、人々ものんびりしているため、自然に囲まれてゆったりと暮らしながら学びたい人には向いていると言えるでしょう。
<ケアンズにある主な大学>
(5)ゴールドコースト(クイーンズランド州)
ブリスベンから南へ車で約1時間。57kmに渡って続く美しい海岸線が有名な世界有数のビーチリゾートです。街の中心部から徒歩圏内にあり、海沿いに高級ホテルや別荘などが建ち並ぶ「サーファーズ・パラダイス(Surfer’s Paradise)」をはじめ、美しい砂浜はいつも観光客で賑わっています。サーフィンやダイビングなどのマリンスポーツが盛んなだけでなく、多くのスポーツイベントが毎日のように開催される活気あふれる街です。
ゴールドコーストの大きな魅力は晴天率の高さ。亜熱帯性気候に属し、1年のうち300日以上が晴れるという、安定した過ごしやすい気候です。街は小さいながらも、ショッピングセンターなどのお店や観光スポットが充実。年中温暖ということもあり、野外マーケットが1年中開催されているので、気軽にショッピングや食事を楽しむことができます。
東京から直行便で約8〜9時間とアクセスも良いため、日本からの観光客や留学生も多いです。
近年は公共交通機関も整備され、市内の主要な地域はバスだけでなくトラム(路面電車)で結ばれているため、移動に便利。毎日海を眺めながら、学習の合間にアクティビティを満喫する、などという生活も実現できる街です。
<ゴールドコーストにある主な大学>
●サザンクロス大学(Southern Cross University) ※本部はリズモー
●グリフィス大学(Griffith University) ※ブリスベンにもキャンパスあり
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※この記事でご紹介している内容は2022年9月9日現在の情報に基づいています。