イギリス留学におすすめの都市5選
世界中の大学の中から、志望校を見つけるのはかなり大変。もちろん大学選びはどんな学びができるかが最重要ですが、本当に迷った時に決め手の1つとなりうるのは「魅力を感じる街」かどうかです。同じ国の中でも地域や都市によって環境や文化は様々で、どの街を選ぶかは留学生活の質や満足度に直接影響を与える重要な要素となります。
そこで海外進学・留学ラボでは、国ごとに「日本人留学生が暮らすとしたら」という観点でおすすめの都市を紹介するシリーズをお届けしています。シリーズ2回目は、イギリスを取り上げます。
4つの国・地域からなるイギリス。それぞれに特有の環境、民族、文化を持つ
イギリスはヨーロッパ大陸の北西岸に位置し、グレートブリテン島とアイルランド島北東部、およびその他の島々から形成されている島国です。国土面積は24.3万平方kmと日本の約3分の2程度です。正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(The United Kingdom of Great Britain & Northern Ireland)」で、イングランド、ウェールズ、スコットランド(この3つでグレートブリテン)、北アイルランドの4つの国(地域)で成り立っています。それぞれの国・地域に特有の環境と歴史があり、民族の特徴や文化が異なります。英語はイギリス全土で話されていますが、特定の国・地域ではウェールズ語、スコットランド語、ゲール語(アイルランド語)といった言語も公用語とされています。
<国(地域)ごとの特徴>
イングランド
グレートブリテン島の南側3分の2を占め、イギリスの全人口の約8〜9割が住んでいるイングランド。西はウェールズ、北はスコットランドと接しています。イギリスの政治や経済の中心である首都・ロンドンのほか、産業革命時に栄え、現在も鉄鉱石や石炭に恵まれて工業が盛んな北部地方には、マンチェスターやリヴァプール、バーミンガムなどの主要地方都市があります。カントリーサイドには広大な自然が広がっており、なだらかな丘陵地帯や美しい湖が連なるのどかな風景が楽しめます。
海に囲まれているため気候は比較的穏やかですが、偏西風の影響を受けるので、場所や季節によって降水量・気温は変動します。
ウェールズ
グレートブリテン島の南西側に位置し、山地が多く牧畜が盛んな地域です。ウェールズの人口は310万人余りですが、首都・カーディフを中心とする半径60キロメートル内にあるニューポート、スウォンジー、ロンダなどの主要都市(南ウェールズ地方)に、人口の4分の3が集中しています。羊の飼育頭数は約1100万頭にのぼり、人より羊のほうが多い国として知られています。英語とウェールズ語が公用語です。
スコットランド
グレートブリテン島の北部を占め、本島と790以上の島々で構成されるスコットランド。北欧に似た気候で、冬には雪が降ることも多いです。氷河湖もあり、西岸にはフィヨルド海岸が見られます。タータンやキルト、バグパイプ、スコッチウィスキーなど独特の文化が有名です。首都はエディンバラですが、経済的な中心は最大都市・グラスゴーで人口の40%が暮らしています。英語とスコットランド・ゲール語が公用語ですが、スコットランド語も話されています。
北アイルランド
グレートブリテン島の西の海上に浮かぶアイルランド島の、北東部に位置する緑豊かな地域。アイルランド全32州のうちの6州が「北アイルランド」としてイギリスに属しており、島の南部はアイルランド共和国です。昔から南北に分かれて紛争が絶えない激動の歴史があるがゆえに、イギリスとアイルランド両方の特徴を併せ持つユニークな文化を形成しています。首都はベルファストで、麻織物・機械・造船工業が集中し工業が発達しています。
イギリスで留学におすすめの都市
(1)ロンドン(イングランド)
イングランドの南東部に位置し、テムズ川の両岸に広がるロンドン。人口は約860万人で、イングランドの首都であり、イギリス全体の首都でもある大都市です。金融や政治・経済などにおいて強い影響力を持っていると同時に、芸術、エンターテインメント、ファッション、教育など幅広い面で時代の最先端を発信し続ける街で、イギリス国内にとどまらずヨーロッパの中心的役割を果たしています。
街並みは、バッキンガム宮殿やビッグベンなど歴史的な建造物と現代的なビルが見事に見事に融合しており、都会でありながら緑豊かな公園も点在しています。美術館や博物館、劇場などもたくさんあり、多様性に富んだエキサイティングな毎日が楽しめます。
地下鉄・バスなど交通機関が非常に発達しているので、市内の移動はとても便利なのは留学生にとって魅力的なポイント。ユーロスターというイギリスとヨーロッパ大陸を結ぶ高速鉄道を使えば、ヨーロッパ旅行にも楽に出かけられます。
世界有数の国際都市でもあり、世界中から様々なバックグラウンドを持つ人々が集まっているのも大きな特徴。300以上の言語が話されていると言われていますが、現地の人々は訛りのないブリティッシュイングリッシュを話すので、美しい英語が身につけられます。日本人もたくさん住んでいるので、日本食レストランや食料品店なども多く、便利で暮らしやすい街と言えるでしょう。
秋冬は雨が多く日照時間が短めですが、夏は良く晴れます。最高気温は真夏でも25度前後で、湿気も少なく過ごしやすい気候です。
<ロンドンにある主な大学>
●インペリアル・カレッジ・ロンドン(Imperial College London)
●ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(University College Londo)
●ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(The London School of Economics and Political Science)
(2)オックスフォード(イングランド中部)
イングランド南東部に位置する学生の街・オックスフォード。英語圏最古の大学として知られるオックスフォード大学の建築物をはじめ、イングランドのあらゆる時代の建築様式の建物が立ち並ぶ歴史ある街並みは圧巻です。とくに大学の建物は、重厚でアカデミックな独特な雰囲気が漂い、「夢見る尖塔の都市」とも呼ばれています。
人口は約15万人ですが、そのほとんどをオックスフォード大学が所有し、大学を中心とした街づくりがされているため治安も良く、学生にとっては暮らしやすいのが特徴。大都市よりも物価は低めなうえ、ほぼすべてのエリアで学生は通常より安い価格で買い物・食事などができます。
ロンドンから直通電車で約1時間~1時間半で、気軽にロンドンに出かけられるという交通の便の良さも魅力。徒歩やバスで市内の移動ができるコンパクトな街なので、生活は便利ながら落ち着いた環境で、学習に専念するには非常に適した都市と言えるでしょう。
比較的雨が多く、湿度が高めな気候です。夏もそれほど気温が上がらず、肌寒さを感じることも。冬には雪が降ることもあります。
<オックスフォードにある主な大学>
(3)ケンブリッジ(イングランド東部)
イングランド東部に位置し、オックスフォードと並んで世界的に有名な学術都市。ケンブリッジ大学とともに発展してきた街で、街を流れるケム川の東側にはケンブリッジ大学の美しい建築物が建ち並んでいます。川の西側には緑豊かな庭園が広がっており、自然と都会が融合する落ち着いた街の雰囲気を醸し出しています。
大学の建物をつなぐバスも運行されていますが、ケンブリッジは「サイクルシティ」と呼ばれるほど国内でも1,2を争う自転車の利用率が高い都市としても知られています。人口は約12万人とコンパクトな街で、中心部は車の進入が禁止されていることもあり、学生たちは自転車での移動が一般的です。
ロンドンまでは直通電車で約1時間。ロンドンに比べると治安が良く、物価も安いので学生にとっては暮らしやすい街です。美術館や劇場といった文化施設も多く、学生に合ったレストランやショッピングセンターなども充実しています。
年間の雨量が多い気候で、夏期にも雨がよく降ります。夏でも比較的涼しく、朝晩は肌寒く感じます。冬はそれほど冷え込みませんが、日照時間が短くなります。
<ケンブリッジにある主な大学>
(4)ブライトン(イングランド南東部)
イングランド南部にある海岸沿いの街・ブライトンは、イギリスでも屈指のビーチリゾート。海辺のリゾート地としては歴史が古く、夏には国内だけでなく、ヨーロッパ中から多くの観光客が訪れます。カラフルな家が並ぶポップな街並みが特徴の1つ。海岸沿いには多くのおしゃれなレストランやカフェ、リゾートホテルが建ち並び、パブやナイトクラブなど娯楽施設も充実していることから、「海辺のロンドン」とも評されます。人口は約27万人とそれほど規模は大きくありませんが、にぎやかで活気にあふれた国際都市です。
ロンドンからは電車で約1時間。カレッジや語学学校が複数あるため、留学生もたくさん暮らしています。飲食店やショッピングセンターも多く、住民1人あたりのレストランの軒数は、ロンドンを除けば国内一。ギャラリーや博物館、劇場、映画館など文化的施設も充実しています。多様性を受け入れる土地柄で治安が良く、遅くまでバスも運行しているので、便利さと住みやすさを兼ね備えた街と言えるでしょう。
夏でも平均最高気温が20度程度と涼しく、冬は氷点下になることが少ないので、比較的温暖な気候。ただ海沿いのため、風が強いことが多いです。
<ブライトンにある主な大学>
(5)エディンバラ(スコットランド)
スコットランド南東部に位置する、スコットランドの首都・エディンバラ。街は16世紀に建てられた建築物が残り、中心にエディンバラ城がそびえる旧市街と、18世紀初頭に造成された新市街に分かれており、美しい町並みはユネスコの世界遺産に登録されています。イングランドとはまた違った雰囲気があり、イギリス国内ではロンドンに次いで観光客の多い街でもあります。夏には3週間に渡る大規模な芸術祭「エディンバラ・フェスティバル」が開催され、街のいたるところでパフォーミングアーツが鑑賞できます。
人口は約50万人。古くから商業都市として栄え、金融業や小売業が多いのが特徴です。都会の便利さはあるものの、街自体はかなりコンパクトなので徒歩やバスで市内をめぐることができます。街の人々はフレンドリーな人柄で、外国人にも親切な人が多いと言われており、留学生にとっても住みやすい街と言えるでしょう。
他の都市からの道路や鉄道、飛行機などの交通の便もよく、ロンドンからは電車で約5時間、飛行機なら約1時間です。
夏でも涼しく、平均最高気温は20度を超える程度。冬も氷点下など極端に冷え込むことはないので、比較的暮らしやすい気候ですが、年間を通じて雨量は多くなっています。
<エジンバラにある主な大学>
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※この記事でご紹介している内容は2022年9月2日現在の情報に基づいています。