進級前にチェック!2020年版・SAT®の受検日・申込方法
4月に新年度を迎えたら、新しいことに挑戦してみようと思っている方も多いのではないでしょうか?憧れの海外進学に向けて、本格的に考え始める方もいらっしゃるかもしれません。もし海外に留学したら、と考えると夢も膨らみますが、海外大学への入学となると避けては通れないのが英語の資格・検定試験や各種のテスト。アメリカの大学を目指すなら、必要になる可能性のあるSAT®もその1つです。今回は、SAT®を日本で受験する場合の、2020年の試験日程や申し込み方法をご紹介します。「受けたい!」と思ったらスムーズに申し込めるように、しっかりチェックしておきましょう。
※新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散に伴い、College Board®は国際保健機関が発行したガイダンスに従って、日本を含むコロナウイルスの影響を受けた地域での3月14日のSAT®の登録キャンセルを発表しました。登録がキャンセルされた学生には、費用が全額返金されます。今後もさらに日程等に変更の可能性がありますので、SAT®の公式サイトを必ず確認してください。
SAT®とは
SAT®(Scholastic Assessment Test)は、アメリカの非営利法人「College Board®」が主催する、アメリカの大学進学希望者を対象とした標準学力テストです。アメリカの各大学で合否基準として広く使われており、大学進学を希望する米国内の高校生の多くが受験しています。
SAT®には、大きく分けて「SAT® Reasoning Test」と「SAT Subject Tests™」の2種類があります。単に「SAT®」という場合、通常はSAT® Reasoning Testのことを指します。
◆SAT® Reasoning Test
「Reading Test(英語の読解)」「Writing and Language Test(英語のライティング)」の2つからなる「Evidence-Based Reading and Writing」と、「Math Test(数学)」、さらにオプションの「SAT® Essay(エッセイ)」から構成されています。
セクション | 制限時間 | 問題数 | スコア範囲 | ||
---|---|---|---|---|---|
各テストのスコア(Test score) | セクションスコア(Section score) | ||||
Evidenced-Based Reading and Writing | Reading | 65分 | 52問 | 10–40 | 200-800 |
Writing& Language | 35分 | 44問 | 10–40 | ||
Mathematics | Math(計算機不可) | 25分 | 20問 | 10-40 | 200-800 |
Math(計算機可) | 55分 | 38問 | |||
Essay (Optional) | 50分 | 1問 | Reading:2-8 | 6-24 | |
Analysis:2-8 | |||||
Writing:2-8 | |||||
合計 | 180分(エッセイをいれると230分) | 154問(エッセイをいれると155問) | 400-1600 (エッセイは別途) |
◆SAT Subject Tests™
科目別のテストです。英語、歴史、言語、数学、科学の5つの分野で、20科目のテストがあり、任意で科目を選択して受検します。
分野 | テスト科目 | 制限時間 | スコア |
---|---|---|---|
数学 | ・Math Level 1 ・Math Level 2 |
各60分 | 各200-800 |
理科 | ・Biology E/M ・Chemistry ・Physics |
||
英語 | ・English | ||
歴史 | ・U.S. History ・World History |
||
言語 |
・Spanish ・Latin |
どちらも基本的にアメリカの高校での授業内容に基づいた内容のテストなので、アメリカ以外の国の教育を受けた人にはかなり難しいとされています。留学希望者に対してはSAT®のどちらか、もしくは両方が免除という大学もありますが、大学によっては留学生にもSAT®スコアの提出が課せられる場合があります。一般的なレベルの大学であれば、留学生に求められるSAT®スコアは「SAT® Reasoning Test」のみであることが多い傾向がありますが、トップレベルの大学の中には「SAT® Reasoning Test」「SAT Subject Tests™」の両方のスコア提出を求める大学もあります。
【参考ページ】:SAT®公式サイト|College Board®
※SAT®公式サイトの情報はすべて英語で記述されています。
2020年のSAT®の試験日程・申込み締切日(アメリカ国外)
アメリカ以外の国でSAT®を受検する場合は、International Dates and Deadlinesが適用されます。
2020年前半の日本における試験日・申込み締切日
現在発表されているInternational SAT® Test Datesです。アメリカ国外での受験は、下記の表のRegular Registration Deadlineが最終締切となります。
試験実施日 | SAT® Reasoning Test | SAT Subject Tests™ | Registration Deadline Deadline(申込み締切日) | Deadline for Changes(変更期限) |
---|---|---|---|---|
3月14日 | (日本では中止) | (日本では中止) | ||
5月2日 | あり | あり(*1) | 4月3日 | 4月21日 |
6月6日 | なし | あり(*2) | 5月8日 | 5月27日 |
※上記の日付の「アメリカ東部標準時午後11時59分」(Deadlines expire at midnight, EST (U.S.A.))が申し込み締切日時となるので、注意が必要です。
※1回の試験日にSAT® Reasoning TestとSAT Subject Tests™を受験することはできません。留学を検討している場合は計画的なSAT®受検を行うことをおすすめします。
*1~2 実施科目は下記の通りです。
◆SAT Subject Tests™の実施科目◆
SAT Subject Tests™は実施日によって、テストの実施科目が異なります。
試験実施日 | 5月2日 | 6月6日 |
---|---|---|
実施科目 | ・Literature ・U.S. History ・Mathematics Level 1 ・Mathematics Level 2 ・Biology E/M ・Chemistry ・Physics ・French ・Spanish |
・Literature ・U.S. History ・World History ・Mathematics Level 1 ・Mathematics Level 2 ・Biology E/M ・Chemistry ・Physics ・French ・German ・Spanish ・Modern Hebrew ・Italian ・Latin |
2020年後半~2021年前半の試験日程(予定)
2020年後半以降に予定されている試験日程も公式サイトに掲載されています。ここでは2020年後半~2021年前半の予定のみ掲載します。確定情報ではなく、今後日程が変更される可能性もあります。試験日程が確定するまで、定期的に公式サイトをチェックしていくとよいでしょう。
試験実施予定日 | SAT® Reasoning Test | SAT Subject Tests™ | |
---|---|---|---|
2020年 | 8月29日 | あり | あり |
10月3日 | あり | あり | |
12月5日 | あり | あり | |
2021年 | 3月13日 | あり | なし |
5月8日 | あり | あり | |
6月5日 | なし | あり |
※SAT Subject Tests™の実施予定科目は公式サイトをご確認ください。
【参考ページ】:International Registration|College Board®
【参考ページ】:International Dates and Deadlines|College Board®
SAT®の受検料/その他料金
日本でSAT®の国際試験を受検する際の受検料、その他の料金は以下の通りです。
種類 | 料金 |
---|---|
SAT®(オプションのエッセイを含まないSAT® Reasoning Test)の受検料 | US$102.50 ※登録料US$49.50ドル+日本の地域別料金(US$53) |
SAT® with Essay(オプションのエッセイを含むSAT® Reasoning Test)の受検料 | US$117.50 ※US$ 64.50 +日本の地域別料金(US$53) |
SAT Subject Tests™の登録料 | US$79 ※基本料US$26+日本の地域別料金(US$53) |
SAT Subject Tests™の各科目テストの受検料 (リスニングを伴う言語テストを除く) |
1科目ごとにUS$22 |
SAT Subject Tests™のリスニングを伴う言語テスト (Language Tests with Listening) |
1科目ごとにUS$26 |
手続きの種類 | 料金 |
---|---|
Register by phone(電話による登録) ※以前に登録したことがある場合にのみ利用可能 |
US$15 |
変更手数料 | US$30 |
キャンセル待ち | US$53 |
追加のスコアレポートリクエスト ※テスト日から9日間、4件までは無料。それ以外は有料 |
US$12(1件につき) |
【参考ページ】:International Fees|College Board®
【参考ページ】:International Fees(for SAT Subject Tests™|College Board®
SAT®の申込方法、事前準備情報
日本でSAT®を受検する際は、以下のような手順で申し込みます。
- 【ステップ1】 College Board®の公式サイトで試験日程・実施会場を確認する
- 【ステップ2】 受検料と支払い方法を確認する
- 【ステップ3】 公式サイトよりオンラインで申し込む
[各ステップの詳細]
【ステップ1】 College Board®の公式サイトで試験日程・実施会場を確認する
College Board®の公式サイトでは、SAT®の試験日ごとの実施会場を検索することができます。下記ページで希望する試験日を選び、日本(Japan)を選択して”Submit”をクリックすると、希望の試験日に試験が実施される会場の住所・会場コードが表示されます。
【参考ページ】:Find Test Centers|College Board®
※試験日によって、受験可能な会場および科目(SAT Subject Tests™)などが違うことがあるので注意が必要です。
【ステップ2】 受検料と支払い方法を確認する
SAT®の受検料・その他の料金は、主に以下の方法で支払うことができます。
※受検料金等は前項をご確認ください。
●クレジットカード(American Express、Discover、Visa、MasterCard、Diners Club、JCB)
●PayPal
●小切手または郵便為替(郵送申し込みのみ。オンライン申込では利用できません)
【参考ページ】:Payment Methods|College Board®
【ステップ3】 公式サイトよりオンラインで申し込む
日本でSAT®を個人受検する場合は、College Board®の公式サイトよりオンライン(特定の条件の場合は郵送※)で申し込みます。申し込みにはCollege Board® Accountへの無料会員登録が必要となります。なお、クレジットカードは本人のものでなくても支払いができるので、必要であれば保護者の方に協力してもらいましょう。
※小切手または郵便為替による支払いを希望する場合や、受検者が13歳未満の場合などは郵送での申し込みが必要です。
※再受験者は電話でも申し込み可能です。
●オンラインでの申し込み手順
1)College Board®の公式サイトで無料のCollege Board® Accountを作成します。
【参考ページ】:College Board® Accountの「Sign up」ページ
上記ページの指示に従って必要事項を入力すると無料でアカウント登録ができます。登録する情報は、自らの写真付き身分証明書(ID)に記載されているものと齟齬がないかを十分に確認してください。
2)College Board® Accountにサインインして申し込みます。
College Board® Accountへのサインインページでユーザーネームとパスワードを入力し、サインインします。その後、指示に従って必要な情報を入力し、指定された要件を満たす写真をアップロードして申し込みを行います。
写真の要件は下記のページで確認できます。
【参考ページ】:Photo Requirements|College Board®
3)申し込み完了後にAdmission Ticketをプリントアウトします。
アカウントからサインアウトした後に、Admission Ticketがプリントアウトできます。Admission Ticketは試験当日に忘れずに持参しましょう。
●試験当日に持参が求められる身分証明書(ID)
SAT®の受験には、主催者が定める身分証明書の提示が必要となります。身分証明書は、公的に発行された有効な(期限切れでない)写真付き身分証明書の原本となります。試験当日はAdmission TicketとIDの情報をテストセンターの名簿と照合して本人確認を行い、情報が一致しない場合は入場が認められませんので注意が必要です。
日本で認められるIDの例は以下の通りとなります。
・在籍している学校から発行された有効期限内の写真付き学生証
・運転免許証
・パスポート など
【参考ページ】:ID Requirements|College Board®
※SAT Subject Tests™の受験に関する詳細は、下記のブックレットを参照してください。
【参考】:SAT® and SAT Subject Tests™ Student Registration Booklet
アメリカの難関大学に進学する場合は必要になるSAT®
早めの準備で納得できるスコアを目指そう
アメリカの大学に進学する際に、もっとも広く利用されている共通試験であるSAT®。難関大学になるほど、留学生にもSAT®スコアの提出が義務付けられる傾向があります。アメリカの大学への進学を検討しているなら、志望大学がはっきりとは決まっていなくても、念のためSAT®の受検は意識しておきたいものです。もちろん、アメリカ国内の大学進学希望者と同じ内容のテストを受けることになりますので、各科目を英語で理解して答えるという、非常に高い英語力が必要になります。SAT®で好成績をあげるためには、入念な準備が必要になるのは心しておきましょう。 ただ、SAT®は満足いくスコアを獲得するまで何度でも受験することが可能で、スコアには有効期限がありません。本気でアメリカ留学を考え始めたら、まずは視野に入れている大学がどのようなSAT®スコアの提出を要求しているかを早めに確認することが大切です。SAT®とSAT Subject Tests™は同時には受検できませんので、必要な科目と試験日程をあらかじめ把握したうえで、受検スケジュールをしっかり立て、SAT®に絞った対策を重ねて受検するのがよいでしょう。
※この記事でご紹介している内容は2020年3月13日現在の情報に基づいています。
※情報は変更になる可能性があるので、最新情報はCollege Board®のSAT®公式サイト等でご確認ください。
※この記事は、旧GLCウェブサイトの「SAT®の基礎知識」2019年3月13日に掲載されたものです。