SAT®試験/テスト対策を始める前に知っておこう「SAT®とは?」
日本ではあまり馴染みがないSAT®(Scholastic Assessment Test)は、米国の大学進学希望者を対象とした共通試験です。米国外からの留学生向けのテストというわけではなく、米国の大学の合否の基準になるテストとして大学進学を希望する米国内の高校生の多くが受験するテストです。
ここではSAT®の概要について、簡単にご説明します。
米国で大学進学を希望する高校生にとっては必須の学力テスト
SAT®のスコアでどの大学に入学できるかが決まる
SAT®は非営利法人である「College Board®」が主催する学力テストで、そのスコアは米国の大学入学時に考慮される要素の1つです。誰がどの大学で学問を修める学力があるかどうかを判定する目的で1901年に導入され、何度か大幅な改定が行われてきましたが、現在、米国内でもっとも広く大学受験に使われているテストです。
SAT®にはSAT Reasoning Test(旧SATI)とSAT Subject Test™(旧SATII)の2種類がありますが、一般的にSAT®と呼ぶのはSAT Reasoningテスト(旧SATI)のことです。
※帰国子女枠で日本の大学受験をする際の合否に直接関係するのは、SAT Reasoning Test(旧SATI)です。
SAT®の2つのテストの違い
SAT Reasoning Test(旧SATI)
一般にSAT®と言えばこちらを指します。Critical Reading(読解)、Writing(文法+エッセイ)、Math(数学)の3教科、それぞれが200点から800点で合計2,400点満点(最低が600点)で評価されます。
SAT Subject Tests(旧SATII)
いろいろな教科の科目別テストです。英語、歴史・社会学、数学、自然科学、語学の5分野・20科目の中から、1回の試験で最高3つまで受験できます。各テストはSAT Reasoning Testと同じで各200点から800点で評価されます。(通常、SAT Subject Tests™ は大学側が科目も指定しています)
SAT®の開催回数
SAT®のテストは、米国内では1年間に7回実施され、繰り返し受験することが可能です。(年によってテストの開催される月は変わります)米国外では、通常は年6回の実施になることが多いので、実施時期に注意が必要です。
なお、SAT®のスコアに有効期限はありませんが、取得から5年以上経過したSAT®公式スコアレポートは新しいスコアに比べ学力の判断基準として有効性が低い可能性があります。
SAT®のテスト形式
SAT® (SAT Reasoning Test・旧SATI)
テストは紙ベースで実施されます。各科目ともマークシートで解答、Writingのエッセイ(小論文)は解答用紙に鉛筆で記入します。
テストの数はCritical Readingが3テスト、 Writingでは文法2テスト、エッセイ(小論文)1テスト、Mathが3テスト、これに加え得点にならないテストが1つあり、合計10テストを約3時間かけて解答します。
米国の高校生向けなのでTOEFL®テストよりかなり難しく、留学生では高いスコアを挙げることはなかなか難しいと言われています。
●Critical Reading
23~25問の25分セクションが2回、19問の20分セクションが1回の、3つのセクションがあります。短文の読解問題と長文の読解問題、空欄補充の文章完成問題が出題されます。
●Writing
文法や解釈に関する選択問題は、35問の25分セクションが1回、14問の10分セクションが1回行われます。筆記による小論文(Short Essay)は1問25分セクションです。選択問題では文章の間違いを訂正するよう求められ、間違いがあれば適切な修正を、間違いがなければ原文を変えないという選択肢を選びます。
●Math
18問の25分セクションが1回、20問の25分セクションが1回、16問の20分セクションが1回の、3つのセクションが行われます。選択式またはgrid-in方式(回答欄[grid]の該当する数字を塗りつぶす)で解答します。テストの内容は関数、指数、線の性質など広範囲の分野から出題されます。代数、幾何、計算、関数、グラフについて初級から中級レベルの学力が必要です。
<テストの流れ>
- Section1: Writing・小論文[25分]
- Section2~7: 25分セクション(Critical ReadingとMathの計6セクション)
- Section8~9: 20分セクション(Critical ReadingとMathの2セクション)
- Section10: Writing・選択問題[10分]
Section2~9の試験順は受験者によって異なり、個別に指定された順番で行います。なお、25分セクションの中には、成績に含まれないダミーのセクションが必ず1つ含まれています。どれがダミーセクションかは受験者にはわかりません。
SAT Subject Tests™(旧SATII)のテスト形式
SAT Subject Tests™には科学、社会、言語などの5分野・20科目のテストがあり、大学が指定した科目を選択して受験します。(1科目から、最大3科目まで一度に受験可能)各科目とも試験時間は60分で、選択式のマークシート方式です。語学のリスニングは、持参したCDプレーヤーで問題用CDを再生します。
米国の高校での授業内容に基づいたテストなので、米国内で教育を受けていない人にはかなりのハンディがあるテストと言われています。
SAT®に関するその他の詳細については、以下のウェブサイトに掲載されています(英語)。
http://www.collegeboard.com/
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※この記事でご紹介している内容は2015年6月3日現在の情報に基づいています。
※この記事は、旧GLCウェブサイトの「グローバル海外進学コラム」2015年6月3日に掲載されたものです。