海外進学だからできた!私にぴったりの進学ルート ~ブラウン大学 Yui M.先輩~
様々な進学ルートが用意され、自分にぴったりの道を選ぶことができるのが海外進学の大きな魅力の一つ。日本の一般的な高校から海外進学を実現したYui M.先輩も、進学先をアメリカ、そしてアイビーリーグの一角であるブラウン大学を選んだことで求めていた学びや経験が得られたようです。専攻の決め方や卒業後の進路の考えを含め、どのように自分にぴったりのルートを選んでこられたか詳しくうかがいました。
※ここでご紹介している内容は個人の体験です。実際に準備する際は、必ず最新の情報をご確認ください。
大志を抱き、求めた幅広い学びと人々との出会い。紆余曲折を経て心から挑戦したい道が見つかった!
今回の「ラボ協力隊」
Yui M.先輩
アメリカ ブラウン大学 3年生、生理学・バイオテクノロジー専攻(Physiology and Biotechnology)。
文理を超えて幅広く、様々な背景を持つ学生や教授と学びたかったことから米国大進学を決意。
Q. あなたの進学ルートを教えてください。
国内の私立高校から米国大学へ。高2の時、日米併願から海外専願へシフトしました。
日本の私立高校からアメリカのブラウン大学に進学しました。高校生の最初の頃は日本国内の大学受験に向けて勉強していましたが、高2になってから米国大学を考え始め日米併願の対策をスタート。高2の秋からはほとんど米国大学の受験に専念しました。
Q.「海外に行こう!」と思ったきっかけは?
世界中の子どもたちを救いたい。自ら視野を広げ、知見を深めるべく米国大学進学を決意。
国内大受験を考えていた頃は、医学部受験を目指していました。それは、人の命を救う仕事に就きたいという漠然とした思いと、生物が大好きという単純な思いからでした。
しかし、こども食堂でのボランティアを通して様々な経済的背景や環境で育った子どもたちと出会い、今まで自分が暮らしてきた世界がどれほど小さかったのかを思い知らされました。同時に、将来子どもたちのためになるような仕事がしたいと思うようになりました。
それからは自分の世界を広げようと国際交流会の運営を始めたり、グアテマラに住む先生とスカイプでスペイン語を学び始めたりしました。ルワンダの虐殺を経験した人、パレスチナから逃れてきた人、毎日子どもの貧困に苦しむグアテマラの先生がたなど様々な人に会い、人を助ける仕事は医者以外にもたくさんある中、なぜ医者になりたいのか、本当の理由がわからなくなってきました。
そして、最終的に医者になってもならなくても、日本にとどまらず世界中の子どもたちを救いたい。それには、自分が子どもたちと向き合うために、まずはいろんな人を知るべきだと思いました。そこで米国大学進学を考え始めました。
Q. 海外進学先として特に米国大学、中でもブラウン大学を目指した決め手は?
多様な学生・教授と学べるアメリカで、興味の赴くまま文理横断で幅広く学べる!
前述のとおり、自分の世界を広げようと考える中で、文理を超えた幅広い分野を、様々な背景を持つ学生や教授と学びたかったためアメリカに決めました。
また、各大学を調べる中で、ブラウン大学にはオープンカリキュラムという、卒業のための必須科目を設けず「自分自身の教育の建築家」になって興味のある授業をどの分野からも選択できるカリキュラムがあることを知り、大きな魅力を感じました。
学部を最初から定めず自分の興味ある科目を自由に、好きなように学べること、加えて先輩がたから話を聞くうちにブラウン大学の助け合いの校風が私に合っていると感じたことで、最終的に早期単願*でブラウン大学に出願しました。
*早期単願(Early Decision):合格の場合、必ずその大学に入学することを約束したうえで通常よりも早期に出願・審査がなされるシステム
Q. 実際にそのルートを選んでみて、どうでしたか?
オープンカリキュラムをフル活用して「生物が好き」という揺るぎない軸に気づけた!
「文理をまたいでたくさんの科目を勉強するぞ!」「様々な背景を持った人と出会うぞ!」という思いで進学したのですが、その夢が叶って嬉しかったこともありますし、全く想定外だったこともありました。
まずは、ブラウン大学のオープンカリキュラムを利用して、生物学、心理学、芸術、社会学、スペイン語、コンピューターサイエンス、ビジネスなど様々なことを勉強できたのはとても嬉しかったです。
最初は専攻が決まっていなかったので、自分が本当に好きなことを見つけることが大変でした。でもたくさんの授業をとって学ぶうちに、結局高校生の頃から好きだった生物がやっぱり好きだと気づくことができ、生物専攻に決めました。
そして、様々な背景を持った友人ができたのは期待以上でした。しかし、やはり言語の壁や文化の違いなどで戸惑うことやホームシックになったりもしたので、すべてが夢のよう…というわけではもちろんありませんでした(笑)。
Q. 日本にはあまりない、海外ならではの学びや経験で特に役立ったものは?
専攻外のユニークな授業。教授との出会いや経験が再び医師の道を志すきっかけに!
「メディカルイラストレーション」という、専攻以外の医学と芸術を融合した面白い授業を取れたこと、その授業で出会った小児外科の教授の外来や手術の見学をさせてもらったことが海外ならではだと思います。
絵を使って患者さんとコミュニケーションを取ったり、手術内容を丁寧に教えたりする教授の仕事ぶりを目の当たりにできたことは、今後の進路を決定づける大きなきっかけになりました。
自らの手で子どもの命を救えること、子どもと家族に一番寄り添えること… 何万人を救うような規模として大きなインパクトでなくても、一人の子どもにとって大きなインパクトを与えられる存在になれることに魅せられ、心から医者になりたいと思い、再び医師への道を歩み出しました。
臍ヘルニアの手術方法をわかりやすく伝えるスケッチ
また、別の教授とは、バングラデシュの難民キャンプにいるミャンマーからの少数民族のロヒンギャの子どもたちの栄養失調の研究をしたり、難民キャンプに医療を届ける非営利団体として学生団体を立ち上げたりしました。そういったグローバルヘルスの分野の研究や活動も盛んなのは、アメリカならではなのかなと思います。
学生による非営利団体のイベント
Q. 海外進学を経て、大学卒業後の進路はどのように考えていますか?
医学部への進学、そして小児外科医へ。苦しんでいる子どもに寄り添いたい。
大学卒業後は医学部に進学したいです。今のところ将来は、小児外科医として、世界の様々なところで苦しんでいる子どもに寄り添いたいと思っています。
アメリカに来てシリア難民の子どもの家庭教師のボランティアをして難民の生活を知ったり、生物工学のラボでマクロファージの研究をしたりして、自分のたくさんの興味を追求する中、それらが何となくつながり、将来像が見えてきました。
高校生の頃に一度目指していた道へ、遠回りをした後に再び戻る形となってしまいましたが、今では目指したい姿がはっきりしてきたのでアメリカに来て良かったと思っています。
Q. 今海外大を目指して頑張っている高校生にアドバイスを!
海外進学を本気で目指すなら必ず道は拓ける。恐れず自分の興味、挑戦したい道へ!
海外進学には様々な壁があります。私も高2で決めたので、もう間に合わないかも、という不安と常に戦っていました。しかし、海外に進学する道は一つではないので、本当に行ってみたいと思うなら、必ず道はあると考えています。
また、受験時は将来の道が明確に決まっていないことも不安でした。しかし、好きなことや興味あることは変わってもいいし、これから決めていくのでも大丈夫ですし、私みたいに一回りして元いた道に戻ることだって大丈夫です。
恐れずに今の自分が興味ある、挑戦してみたいと思う道を進んで、そこでの経験を通して悩み、成長して、少しずつ進学ルートを決めるという進み方でもいいのではないでしょうか。
いかがでしたか?
医学部志望から海外大学進学への転換、そして再び医師を志す道へ。Yui M.先輩が辿ったルートは決して遠回りではなく、医師を目指す上で強い意志力、そして将来医師として活躍する上で大切な信念や大志の基盤となるはず。迷いや紆余曲折を恐れず、少しずつ地道に、自分に合った進路を作っていくことに挑戦したいですね。
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