海外大生体験談

留学生の先輩が本気でオススメ! 英語外部試験 高得点クリア術 ~グリネル大学 Kanata M.先輩~

英語圏の大学出願において、ほぼ必ず求められるのがTOEFL®、IELTS™などの「外部英語試験のスコア」。さらに、アメリカの大学からは学力の証明としてSAT®、ACT®などのスコアを求められるなど、複数のテスト対策と受験が必要です。海外大学の先輩たちは、これら外部英語試験の対策としてどんな学習や工夫をしてきたのでしょうか。名門リベラルアーツ大学に進学したKanata M.先輩に、実体験からの気づきとともにアドバイスを伺いました。

※ここでご紹介している内容は個人の体験です。実際に準備する際は、必ず最新の情報をご確認ください。

 

各テストの特徴と自分の特性に合った対策で攻略!時間配分に慣れるよう練習を重ねました。

 

今回の「ラボ協力隊」


Kanata M.先輩

アメリカ グリネル大学 1年生。国内高校にて海外の高校卒業資格を取得する過程で、大学でもさらに高みを目指して学問を深めたいと思ったことをきっかけに海外大学進学を志し、国内大学との併願で挑んだ。

 


 

Q. 受けたことのある外部英語試験は? 受験のきっかけや時期も教えてください!

 

語学力の証明としてTOEFL®とIELTS™、英・数の学力証明としてSAT®を受けました。

 

Kanata M.先輩が受けた外部英語試験

  1. 1. 英検(1級):高1
    2. TOEFL®:高2の12月中旬
    3. SAT®:高2の3月、高3の5月・8月
    4. IELTS™:高3の6月

英検(1級):高1

一番のきっかけは親に勧められたことです。大学のことはまだ一切考えていないような生徒だったので、言われるがまま受けたというのが本音です(笑)。とはいえ、中学生の時に1級を受けて不合格だったので、高校に入り自分の英語力をもう一度試す良いきっかけになりました。

 

この時期に海外大学進学を目指そうなどとは考えていなかったのですが、英語力を継続的に身に付け、自分の実力を測る上で良きマイルストーンになったと思います。

 

TOEFL®:高2の12月中旬

受験に関して少し自分で考え出し、日本の国際系の学部、または海外大学に進学したいと思い始めました。その際に英語力を示すスコアが必要だとわかったので、まずは一番有名なTOEFL®を受験しようと考えたのがきっかけです。

 

SAT®:高2の3月、高3の5月・8月

高3に近づき、本格的にアメリカの大学に進学しようと考えたのがきっかけでした。私が受験した2023年度はまだテストオプショナル(コロナ禍の影響で様々な大学がSAT®やACT®などといったスコアの提出を任意にしたこと)の大学が多かったのですが、やはり高いスコアがあって損はないので、英語外部試験の中で一番時間をかけて対策をしました。

 

IELTS™:高3の6月

通っていた高校でIELTS™が受けられると知り、せっかくの機会なので受けてみようと思ったのがきっかけです。また、IELTS™とTOEFL®でテスト形式が違うため向き・不向きも多少あると聞いていたので、どんなものか試しに受けてみようと思いました。

 

特別な対策をせずテストに臨んだものの、結果的に持っていたTOEFL®スコアと同等、もしくは少し上のスコアを獲得できたので、海外大学にはIELTS™のスコアを提出しました。

 

 

Q. 各テストの特徴は? 気をつけたいポイントもあればぜひ!

 

操作慣れや関連用語の暗記など、特徴に合わせた事前の準備が効果的!

 

英検(1級)の特徴

良くも悪くも日本的な英語試験だと感じました。特に最初のVocabularyのセクションは、TOEFL®やIELTS™ にはない特殊な項目だと思います。

 

単語自体のレベルもとても高く、難しかったのを覚えています。専門用語が多く出るので、普段から英語で学術文献などに触れる、または単語帳を使って暗記するのが求められると思います。

 

一方で、ReadingやWriting、Speakingは、TOEFL®やIELTS™に比べて短め難易度は低いと感じました。私の場合、前出のVocabularyセクションは半分くらいの正答率でした。それでも合格できたので、やはり合格・不合格で判定される英検では、どれだけ他のセクションで得点を稼げるかが大事という印象です。

 

また、気をつけてほしいのは、英検は主に国内でしか使うことができないテストという点です。海外大学を受験する際、ほとんどの場合は他の英語スコアが必要です!

 

TOEFL®の特徴

TOEFL®の最大の特徴は、コンピューターを使って受けるテストという点だと思います。Speakingを含め全てのセクションがコンピューターを通して行われるので、やはり最初は戸惑いもありました。

 

特にびっくりしたのが、テストの開始時間が各人で違う点です(テスト会場に入った順に開始されます)。なので、人によって少し時間のズレがあり、自分のListening中に近くでSpeakingを行っている人がいる、なんてこともあると聞きました。

 

耳栓の持ち込みが認められているので、私は耳栓を使い、さらにその上からヘッドホンの音量をマックスにしていたので、集中してテストを受けられました。

 

なお、TOEFL®の公式問題集を購入すると、パソコンを使った模擬試験が受けられます。それを使うことで、事前に操作に慣れることができました。本番のテストもとてもスムーズに行われるので、コンピューターのことはあまり心配せず、内容にフォーカスするのをお勧めします!

 

SAT®の特徴

SAT®の最大の特徴は他の英語検定とは違い、英語が第一言語の生徒の学力を測るテストという点です。ネイティブ向けのテストなので、SpeakingやListeningといった、主にノンネイティブの生徒が英語学習の際に苦労する部分は出題されず、完全にReadingと数学の2点に絞ったテストです。

 

数学に関してはものすごく高いレベルのものは出題されず、多くの日本の生徒はあまり心配する必要はないと思います。ただ、英語で数学を学んだことがない、という生徒も多いと思うので、数学で使う単語に関しては練習問題を解き、覚えておいたほうがいいです。

 

また、私が受験した年からSAT®がオンラインになり、Desmosといったとても高度な関数電卓(ネットで検索すると出てきます)も使えるようになりました。日本の高校ではまず使うことがないと思うのですが、とても簡単で便利なので、スムーズに使えるようにしておくと時間を節約して問題を解くことができると思います。

 

Readingに関してはTOEFL®や IELTS™に比べ、時間配分がとても難しかったです。問題量も多く、時間も短いので、とにかく集中力を切らさず問題を解く必要があり、苦労しました。

 

過去問だったり Khan Academy(無料で対策問題を公表しているとても便利なサイト)を使って練習問題を解くのはもちろん、ちょっとアカデミックな本を読んでみたりニュースを継続的に読むなどをして対策をしました!

 

 

Q. 実際に出願で使ったテストスコアと、得点力アップにつながった勉強法は?

 

時間配分が鍵。対策講座やネットのコンテンツも使い、要点を押さえて繰り返し演習!

 

海外大学の出願はIELTS™とSAT®の各スコアを提出しました。

当初、英語力証明としてのスコアはTOEFL®の方を提出するつもりで勉強していたので、IELTS™は特別な対策をしたわけではないです。ただ、TOEFL®の勉強に加えてSAT®の学習を続けていたため、自然と英語力が伸びていた結果、TOEFL®のスコア以上の結果をIELTS™で得られたのだと思います。

 

ここでは、TOEFL®とSAT®のスコアアップに向けて取り組んだこと、意識したことなどを紹介します。

 

TOEFL®の得点力アップ術

Listening …得意なほう

頻繁に英語で映画やYouTubeを見ていたのが自然と対策になっていたと思います。ただ、Listeningに自信があったとしても、TOEFL®のSpeakingと日常会話はかなり違います。実際、TOEFL®は5分ほどの音声が何題も続いて出題されるので、集中力がとても大切です。

 

GLC(Route Gの前身「ベネッセGlobal Leaning Center」)の対策講座を受講中、テスト形式に関する情報やアドバイス、気をつける点などを教えていただき、それらを重点的に意識することにしました。

 

具体的には、私は集中力と記憶力に自信がなかったので、聞こえてくる内容をそのまま書き出すのをお勧めされました(ディクテーション)。書く、という動作をすることで他のことに気を取られることもなく、何か重要な情報を忘れることもなかったのでとても効果的でした。

 

一方で、100%聞く事に集中したいと感じる人もいると思います。練習問題を解いてみて、自分にはどちらが合うのか試行錯誤するのがオススメです!

 

Reading …得意なほう

まず時間配分に慣れることに意識を置きました。一問にかけられる時間は大体決まっているので、しっかりとその時間に慣れ、ペース配分ができるよう練習問題を解いていました。

 

TOEFL®の公式問題集はもちろん、インターネットや書店などで様々な対策問題を入手することができるので、それらを使い問題をたくさん解きました。15分程度で一つの問題を解き終えることができるので、学校の勉強との両立もあまり負担にはならず、継続的に対策が続けられたと思います。

 

また、私は英語で授業を行う高校に通っていたため、日々の学校での勉強がReading力向上に繋がったと思います。普段英語に触れる機会が少ない人でも、英語のオンラインニュースを毎日読んでみる、興味のある分野の本を英語で読んでみる、などの工夫をして普段からアカデミックな文章を英語で読む機会を増やすと、テストの結果はもちろん、将来留学をする際にもとても役立つと思います!

 

Speaking …苦手なほう
TOEFL®のSpeakingで特に苦労したのは、考える時間の短さです。問題が出題されてから数十秒で答え始めないといけない上に、コンピューターに向かって話すので時間の面で融通が効かない、という点に苦労しました。よって、GLCでは一番Speakingに時間を使って対策をしました。

 

特に、少し内容が雑になってしまっても制限時間を使い切って話すという点を重点的に練習しました。先生に頼み、様々な練習問題を個別で出してもらい、自分で時間を測り話す、というのを日々習慣化して対策をしたのが効果的だった上に、数をこなしていく中で求められるスピード感に慣れることができました。

 

やはりSpeakingの鍵は「時間制限がある」という点なので、練習する際はしっかりテスト通りの時間内で行い、自分にプレッシャーをかけるのが大事だと思います!

 

✓Writing …苦手なほう

私は国際系の高校に通っていたので、Writing 自体は自信がある方でした。が、TOEFL®で求められるWritingは、とにかく長いエッセイを書かなければいけない高校の授業とは違ったので、テストの方式に合わせて調整するのに少し苦労をしました。

 

Writingに関してもGLCの対策講座で重点的に対策をしました。特に役に立ったのは、TOEFL®側が求める一種のフォーマットを理解する点です。

 

文字数も時間も制限がある中、自由にダラダラと書いてしまってはまとまった文章は書けません。なので、しっかりとフォーマットを理解して、どのような問題が出題されようとそれに合わせて書く、というのを意識的に練習していきました。

 

SAT®の得点力アップ術

SAT®のReadingは、やはりTOEFL®などの英語検定に比べて一段階ハードルが高かったです。私が最も苦労した部分は時間配分です。他のテストと同様、時間配分も結局は慣れなので、練習問題をたくさん解いて対策をしました。

 

SAT®の対策講座では、決まった時間内で毎週問題を解くことが習慣化され、とても役に立ちました。テスト同様の空気感やプレッシャーがある中で問題を解くことができ、それをしっかりと復習することで、テストのパターンや自分が特に苦手とする文章(文学作品)などが理解できました。

 

そして、SAT®はアメリカ国内でも200 万人近くの生徒が受けるとても大きなテストです。よって、インターネットにもたくさんの情報や練習問題が載っています。中にはとてもわかりやすくテストを解説している人もたくさんいるので、それらも有効活用していました。

 

また、Khan Academyという無料の教育サイトもとても便利でした。SAT®の数学、Readingの対策問題が多数アクセスでき、自分の苦手分野を分析してくれたり、ある特定のセクションを重点的に練習できたりするのでよく使っていました。

 

その他、スマホなどでも簡単に隙間時間を使い勉強することができるので、これからSAT®を受験するかたは是非使ってみてください!

 

 

Q. IELTS™を受けてみて感じたTOEFL®との違いは?

 

ペーパー受験や対面で会話するSpeakingなど、テスト形式との相性の良さを実感。

 

IELTS™はペーパーテストなので、やはり実際に紙の文章を読める安心感はありました。ですが、テスト前に問題構成を深く理解していたわけではなかったので、戸惑いも多かったです。

 

例えば、ReadingやListeningでは、選択肢を選ぶのではなく実際に単語を書かないといけない問題があり、スペリング合ってるかな、など多少心配した記憶があります。

 

また、IELTS™とTOEFL®の比較でよく触れられるSpeakingに関しても違いを実感しました。IELTS™のSpeakingは別日に開催され、テストセンターで試験官の人と会話をしました。

 

TOEFL®とは違って明確な時間制限などは無いため、瞬発力というよりは、型にハマった英語ではなく実際にどれだけ会話が出来るのかを試されていた印象です。そのため、会話の流れを掴み、相手との対話にリラックスして臨むことが大切だなと感じました。

 

私はやはり人と会話をする方が自然でリラックスして臨めたので、IELTS™のSpeakingの方が合っていました。

 

 

Q. これから外部試験対策を始める人、今まさに頑張っている人にアドバイスを!

 

試験は最終ゴールではなく、絶対必要な能力を養う大切な機会と捉えて臨もう!

 

インターネットが普及した今、海外大学受験をしている、または考えている皆さんは情報の量の多さに少し圧倒されていると思います。成績、課外活動、エッセイ、外部試験など必要な項目が多く、不確実な要素も多いです。

 

その中で英語試験はもちろん避けては通れません。ですが、勉強を進める際に英語試験を単純にクリアしなければいけないハードル、という見方をするのではなく、目的意識その先の自分を常に考えるのが大切だと思います!

 

実際にアメリカの大学で授業に参加する中、ReadingやWritingというのは毎日行う本当に大切なスキルです。なぜなら学問分野を問わず、文章を通して情報を収集し、アウトプットする必要があるからです。少し大変だと思うかもしれませんが、自分の興味関心がある分野のReadingは本当に楽しくできます。

 

TOEFL®や SAT®で良い成績を収めるのを最終ゴールだとは思わず、これから絶対に必要になる能力を養う大切な機会だと思ってください。どんな些細なことでもいいので、こうなっていたいという姿や目標があると、英語試験の勉強も大切な過程だと感じられると思います!

 

いかがでしたか? 

国際系の高校出身のKanata M.先輩は、授業以外でも普段から英語のニュースや文献を読むなど積極的に英語に親しんでいた様子。各テストの特徴を踏まえた効果的な対策を取りながら、こうした英語力アップにつながる機会を意識的に、自分の興味のある分野で楽しく日常に取り入れていくことも良さそうですね。

 

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※この記事でご紹介している内容は2025年1月14日現在の情報に基づいています。
 

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