海外大生体験談

海外大新入生に起こること 〜アメリカ クレアモント・マッケナ大学 Ryu S.先輩〜

家族の元を離れて始める海外大学での暮らし。全て自分自身で進めなければならないのは楽しみ半分、不安も半分。でも、現地への渡航や入学・入寮時に待ち受ける様々な手続きについて知っておくと安心です。
名門リベラルアーツカレッジから成るクレアモント・カレッジ群の一つ、クレアモント・マッケナ大学に入学したばかりのRyu S.先輩に、渡航前後の手続き、ピンチをどう乗り越えたかなどたっぷりお聞きしました。

※ここでご紹介している内容は個人の体験です。実際に準備する際は、必ず最新の情報をご確認ください。

 

積極的に情報を取り、交流のチャンスや学割をフル活用。授業登録のピンチも交渉と相談でクリア!

 

今回の「ラボ協力隊」


Ryu S.先輩

アメリカ クレアモント・マッケナ大学、政治学部 1年生。
様々な学問を学べ、教授や友達と深い人間関係を築けることに魅力を感じ、アメリカのリベラルアーツ教育を志向。将来は教育制度の変革をしたいと考えている。

 


 

Q. 留学前に知っておきたい「アメリカならでは」のマスト手続きは?

 

生活基盤を築くために必須の手続きは確実に。小物類は持参するのがおすすめ!

 

1.[入国時]空港を出る前に、出入国履歴が正しいか確認!

アメリカ入国時は、パスポートと学生ビザを提出して入国審査を通過すれば良いのですが、特に長期の留学の場合など入国後に I-94 フォームを確認する必要があります。

 

現在は機械でパスポートを読み取るのでスタンプは押されません。アメリカ入国時にパスポートにスタンプを押してもらおうと思いましたが、必要ないと入国審査官に言われました。

 

その代わりに空路で入国する際は、出入国履歴が自動でオンライン上に残るようになっています。この出入国履歴を確認できるのが I-94 フォームです。

 

大学到着後にI-20(学校が発行する在籍証)をアクティベイトする際や、キャンパスでアルバイトをする際などに必要な社会保障番号(Social Security Number)を取得する時に、出入国履歴が正しいことがとても大事です。

 

なので、アメリカの空港に着いたら、預けた荷物の受け取り待ち時間を活用してI-94のWebサイトで本名、生年月日、パスポート番号、国籍を入力して確認。万が一情報が正しくない場合は、空港の入国審査官に訂正してもらうことができると思います。

*アメリカ政府のサイトを模倣した詐欺サイトもあるので、きちんとURLの最後が「.gov」になっているかどうか注意しよう!

 

2.[入国後]口座開設に必須!アメリカの電話番号を取得

アメリカの口座を開こうと銀行に訪れたものの、現地の電話番号が必要と知らず、その時点では日本の電話番号(楽天モバイル)しか持っていなかったので開くことが出来ませんでした。

 

アメリカの番号を持つなら、e-SIMが安くておすすめです。私の場合はパスポート、ビザ、アメリカの電話番号のみで、Chase Bank(米国最大の銀行)に口座を開設することができました。銀行によって必要な書類は若干違う可能性があるので、ホームページで確認するか問い合わせておくと安心かと思います。

 

ちなみにですが、Chase Bankのデビットカードのデザインは複数選択肢があります。基本、大学生はノーマルのキャラクターなどが入っていないデザインを選ぶ傾向があるらしいのですが(私も無地のデザインを選びました)、ディズニーデザインを選ぶと、ディズニーランドでの買い物などが10%引きになると友達から聞きました。ディズニー好きの人は選んでみては?

 

3.[渡航前]身の回りの生活用品は日本から持参

アメリカは物価が本当に高いです。出来るだけ日本から生活用品(小物類)を持っていった方が良いと思います。100均などで体を洗うスポンジ、石鹸を入れるケース、洗濯ネット、文房具、剥がせる壁掛けフックなどを買っていくと便利です。私は大きなスーツケース1個の半分は、生活用品と日本の食品で埋まりました。

 

また、アメリカではお店の場所によって治安が違います。治安が良くないエリアの店に行くと、歯磨き粉でさえも鍵付きのガラスケースの中に入って売っていたので、いちいち店員さんを呼んで鍵を開けてもらわなくてはなりませんでした。私の大学周辺は極めて治安は良いものの、車で20分くらい離れた場所の店は様子が全く違います。店に入るまでその地域がそんなところだとは全くわからず、とても驚きました。

 

私の地域では、Target(ターゲット:アメリカでメジャーなディスカウントスーパー)で買い物をするのが一番安いという印象です。食料品、家具、家電、衣服、日用品、薬まで幅広い品揃えがあるので、基本ここで寮生活に必要な買い物は完結します。

 

Target Circle(ターゲットサークル)という、学生証を提示すると1会計20%引きクーポンをもらえる学割サービスがあるのですが、登録するのが大変でした。私の大学の学生証には在学期間が記載されていなかったため審査が通らず、大学の事務局の人に手紙を書いてもらい最終的に認められました。

 

もし登録ができずクーポンがもらえなかったとしても、後日購入レシートを持っていけば返金を受けられるので大丈夫です。私も初めてTargetに行った際は審査が降りず、クーポンを使えなかったため、後日Targetに行った際に返金をしてもらい、20%オフ分が戻ってきました。日本だとそんなことできないですよね!

 

 

Q. クレアモント・マッケナ大学ならではと感じた手続きやイベントは?大学生活のお役立ち情報もぜひ!

 

何役もこなす学生証は紛失注意!インプットや交流の機会、学割も積極的に活用。

 

1.[入寮日]学生証の受取・留学生向けオリエンテーション

入寮日に学生証を受け取ります。その学生証は寮の入り口、部屋、その他の建物のカードキーでもあり、カフェテリアでの食券(自分が月に何食契約しているかによって、使える回数が違う)にもなっているので、常に携帯しています。学生証を無くさないようにパスケースか何か必要です。

 

留学生は現地のアメリカ人より3日早く入寮し、留学生向けのオリエンテーションを受けました。Guidebookというアプリでオリエンテーションやイベント、パーティーの予定を確認できます。いろいろな人と知り合えるので、必須のイベント以外も積極的に参加するのが良いと思います。

 

カウボーイやカウガールの衣装で集った大学のBurn Partyの様子

“Burn party”*では多くの人がカウボーイやカウガールの服や帽子を身につけていた。テーマに沿った衣装を着て参加するパーティが初めてだったので、カルチャーショック。

*学期末や特定のイベントのお祝いとして学生が集まって楽しむパーティーの一つ

 

2.[入学後]ドレスコード・ディスカッションありの講演会

私の大学には、Athenaeum(アセネム)というフレンチを食べながらの教授や各界(政治、環境、教育、法、テクノロジーなど)のゲストスピーカーの話を聞ける講演会が毎週3〜4回あります。

 

アメリカ大統領選挙の演説討論会を見るイベントの様子

Athenaeumでの大統領演説討論会を見るイベント

 

夜のイベントにはドレスコードがあるので、そのために日本からスーツと革靴を持参しました。参加するには申込みが必要なので、まめに学校のGmailを確認して、応募が始まったらすぐ申込みをしています。

 

Athenaeumで供される食事例

Athenaeumでの食事例。テーブルマナーも学べる。

 

ただ、テーブル毎にディスカッションする時間もあるので、参加するなら事前に話すことを準備したり、スピーカーについて調べたりしておく方が良いと思います。先日はアメリカ大統領選の討論会をみんなで観るイベントに参加してきました。

 

3.[入学後]学生の特権!無料・割引サービスを徹底活用

学生は学割を使える機会が多いので活用しましょう。私の大学では、Microsoft365やCanva Proを無料で自分のパソコンで使えたり、The New York TimesやThe Wall Street Journalオンライン版を無料で購読できたりします。大学のITチーム各寮のIT委員の学生からメールが届くと思うので、メールをこまめに確認しましょう。

 

また、Amazon Primeに学生(アメリカのどの大学でも)だと6ヵ月無料で登録できます。寮の勉強用の椅子が木製で座り心地が最悪なので、学校も自分で合うものを買うように推奨しています。私はゲーミングチェアを買いましたが、近くの店には品揃えが無くAmazon で購入しました。

 

私の大学では、郵便や配達はメールルームを介して受け取ります。高額の商品だと配達を受け取るのにAmazonから送られるワンタイムパスワードが必要なので、メールルームのスタッフに伝えておきましょう。配達先住所には、自分の名前とメールボックス番号を忘れずに入れてください。

 

Foothill Transit Class Passという大学周辺のバスに無料で乗車できる券を大学の図書館で配布しているので、もらっておきましょう。他にも、大学のある町(クレアモント)からLAの中心地(ユニオンステーション)に行く電車の乗車券や映画のチケットも割引を受けられるそうなので、大学のスタッフに聞いてみてください。

 

 

Q. 入学したてで戸惑ったり困ったりしたことは?どう乗り切った?

 

授業登録や履修に苦戦!諦めずに交渉や相談を重ねて、ベストを尽くすのが大事。

 

[エピソード#1]

スマホなしの3日間!
デジタルデバイスに頼らず親睦を深める機会に

新入生全員が入寮して5日目(留学生の場合)から2泊3日のキャンプへ行き、親睦をはかるイベントがあります。その期間スマホは寮に置いていかなくてはならず、家族とも連絡が取れませんでした。

 

▼ こうして乗り切った!

みんなでバスケや釣り、アーチェリーをして楽しみました。とても時間の流れがゆっくり感じられました。

 

一方で、スマホがないと自分の持っている英語力だけで勝負することに。大変ではありますが、学期が始まる前に英語脳に切り替えるいい練習になったと思います。

 

スマホがない生活を少し楽しんでみてください。

 

[エピソード#2]

目当ての授業が定員オーバー。
諦めず直訴・相談を続けて粘り勝ち!

授業の登録は、1年生は大学が始まってから皆同じ日に行うのですが、4つの組にランダムで分かれており、登録できる時間が異なります。私は1番最後に登録が始まる組で午後4時からでした(登録の順番は4年間でローテーションするので、1番早い組にもなれます)。

 

最後の組みだったため、事前に授業の履修プランを考えてはいましたが、目星をつけていた全ての授業で定員が一杯になっており、上手くいきませんでした。

 

▼ こうして乗り切った!

定員が一杯の授業にはキャンセル待ち申請ができるので、それに加えて、受けたい授業の教授に直接メールを書きました。また事務局の人や先輩に相談して、空いている授業を一緒に探してもらいました。

 

私は授業の登録可能時間枠の2時間ずっとポータルを見続けて、空いている授業がないか血眼になって探しました。すると、事務局が授業の枠を新たに開放してくれたり、授業をドロップする人が出たりしたため、自分が取りたかった授業は最終的にほぼ全て取ることができました。

 

授業履修登録が最後の組でも諦めないでください。

 

[エピソード#3]

ようやく取れた授業がキャンセルに…

教授に直接相談して代替を見つけられた!

せっかく登録できた授業の一つが、システムトラブルにより大半の受講者が名簿から消されてしまい、初日の授業に4人しか来ず人数不足でキャンセルになってしまいました。

 

▼こうして乗り切った!

授業がスタートした初週は多くの学生が授業を変更したりするため、取りたい授業を取れるチャンスがあります。

 

授業登録ポータルで定員が一杯ではない場合、たとえキャンセル待ちがたくさんあったとしても、取りたい授業に出席して教授に相談してみると授業を取れる可能性があります。この方法で私も代わりの授業を見つけることができました。

 

 

Q. 今振り返ってみて「ここがよかった!」、逆に「もう少しこうやればよかった」ことは?

 

いろいろな人と関係性を築いておくこと。自ら積極的に交流して仲良くなろう!

 

▼ ここがよかった!

  • 1.留学生の事務局の人といっぱい話して仲良くなること!

親身に相談に乗ってくれます!

 

  • 2.オリエンテーション期間はパーティーやイベント積極的に参加すること!

いろいろな人と知り合えて、仲良くなれます!

 

▼ もう少しこうやればよかった…

  • 1.学内のアルバイトの申込みは早い者勝ちのポジションも多い!

もっと早く申し込めば良かったです。

 

2.渡航直前に体調を崩し、あわや行けなくなるところだった!

渡航1週間前に友達が壮行会を開いてくれたのですが、そこで体調を崩しました。渡航前は体調管理をしっかりしましょう!

 

いかがでしたか? 

高校入学当初、実はほとんど英語は話せなかったというRyu S.先輩。それを微塵にも感じさせないほど、現地で積極的に交流を図る様子がうかがえたのではないでしょうか。常日頃から様々な人と良好な関係性を築けていると何かあった時も心強いもの。ぜひ先輩の姿勢を見習いたいですね。

 

【海外進学・留学に関するお役立ち情報が満載!】

→Topページ海外進学・留学について知りたいキーワードを入力・検索できます

LINE公式アカウント  LINE公式アカウントはじめました!
無料の海外進学イベント情報
や、最新の留学記事の更新を逃さず受け取れます!
→海外進学・留学ラボのLINEアカウントを友だち登録する

※この記事でご紹介している内容は2024年10月1日現在の情報に基づいています。
 

ベネッセでは、グローバルな進路を実現する多様な学習プログラムをご用意しています。丁寧な個別カウンセリングをもとに、あなたの希望に合わせた、「あなただけの海外留学・進学」をプロの知識と経験でしっかりサポートします。

ベネッセの海外進学プログラムでは
「海外進学にチャレンジしたい」
中高生のためのイベントを随時開催中!
自分らしい進路実現に向けてぜひお気軽にご参加ください。

詳しくはこちら

 

 

 

 

LINE UP

海外、国内を問わず、グローバルな進路を実現する
学習プログラムをご用意しています