海外大生体験談

やっててよかった!課外活動 体験談 ~トロント大学 Shion I.先輩~

海外進学を目指す中で「課外活動の重要性」を知ったものの、出願まであとわずか。自分には誇れるような課外活動は無いし…と思うのはもったいない!現在トロント大学で学ぶShion I.先輩は、アメリカ・カナダの大学出願に向けて準備を始めたのは高3に上がる頃。どのように課外活動を効果的なアピールへとつなげていったのでしょうか。

 

校内外を問わず活動内容を洗い出し。得た経験と学びを自分の強みや夢と紐づけてアピール!

 

今回の「ラボ協力隊」


Shion I.先輩

カナダ トロント大学2年生、経営学専攻。

元々アメリカで働きたいという意向が強く、米国大進学を目指して出願準備を開始。スポーツや国際交流が好きで、中高時代はサッカー部、ビジネスコンテストなど様々な課外活動に取り組んだ。

 


 

Q. 高校までの課外活動で、出願の書類に記入したのはどんなもの?

 

アピールできる10項目を余さず、校内の取り組みにも目を向けてリストアップ。

 

コモンアップ(Common Application / Common App : 米国大学の共通願書システム)に書いた順で説明したいと思います。

 

Shion I.先輩の課外活動一覧

  1. 1. 部活(サッカー部)
  2. 2. NPO団体での技能実習生支援
  3. 3. ビジネス体験プログラム参加
  4. 4. 社会課題解決型コンテストファイナリスト
  5. 5. コンサル会社主催のビジネスコンテスト優勝

6・7.  学校での委員活動(放送委員・旅行委員)

8・9・10. 学校での課外活動(演劇・模擬国連・卒業論文)

1. 部活(サッカー部)…部活・クラブ活動、コンテストや大会

1つ目は部活です。中高女子サッカー部に入っていたので、中学校でキャプテンを務めていた経験や出場した大会(どれだけ小さな地域の大会でも海外の人にはわからないので、とりあえず書くべき!)について書きました。

 

中高を通してサッカー部で活躍

中高を通してサッカー部で活動。練習時間も多かった

 

この活動では、リーダーシップやチームワークももちろんですが、特にアメリカで評価される“Duration”“Commitment”といった点をアピールするためにも書きました。つまり、部活が最も課外活動としての継続期間が長く、練習時間も週4・5回と多かったので、数値的にもアピールということです!

 

2. NPO団体での技能実習生支援…ボランティア活動

次に書いたのは、NPO Adovoという団体で日本に来る技能実習生の支援活動をしていた経験です。私はベトナムに住んでいた経験があったので、それを活かし、日本に来るベトナム人などの外国人労働者には日本語や文化の説明を、日本人に対しては技能実習制度について説明する取り組みをしました。

 

技能実習生を支援する活動を行ったNPO団体

ベトナムでの在住経験を生かせたNPOでのボランティア活動

 

ボランティアは課外活動の項目としても、1つは入れたかったという理由と自分のバッググラウンドにとても合っていたので、エッセイの題材としてもとても使いやすかったです!

 

3. ビジネス体験プログラム参加…コンテスト・大会

そして、ネットで見つけた“Innovation Leaders”というビジネス体験プログラムに参加した経験を書きました。4ヵ月間かけて、ある商品を100万個販売するために、どのようなマーケティングの取り組みができるかという課題についてチームで活動しました。

 

チームリーダーとしてのリーダーシップや、実際にSNSを使ってユーザーにアンケートを行った実行力、社長に向けてプレゼンをしたコミュニケーション力などについてアピールしました。

 

4. 社会課題解決型コンテストファイナリスト…コンテストや大会

また、高校3年の4月にファイナリストとしてオンラインでプレゼンをしたソーシャル・イノベーション系の大会について記入しました。

(ちなみに、これはすごく小規模な取り組みだったのですが、日本全国の募集だったので“National/全国レベル”の実績として書くことができコスパ最強でした!)

 

5. コンサル会社主催のビジネスコンテスト優勝)…コンテストや大会

さらに、高校3年の夏に参加した個人経営のコンサル会社が主催していたビジネスコンテスト/インターンで優勝した経験(分類は“Regional/州・地区レベル”)についても書きました。ビジネス学部に出願するにあたって、ビジネス関係の課外活動があるのはかなり重要です!

 

 

実はこれ以上、自ら選んで取り組んだ活動はありません…

ですが、コモンアップの課外活動欄の10項目を埋めたい…!

 

そう思った私は、学校の授業など校内で「そういえば取り組んでいたこと」を記入することにしました。委員会活動として高校で放送委員を務めていたことや、旅行委員という修学旅行の計画・実行をする役割を担ったことなどです。

 

6・7. 学校での委員活動…委員会・その他

放送委員は1.5か月間、週1回しか実際の放送はしていないですし、旅行委員は修学旅行の前後しか活動はしていません。ですが、例えば学校の人数240人のために計画を作ったなど、大きい数字をうまく選んでスケールを大きく見せました

 

8・9・10. 学校での課外活動…その他

さらに、学校の演劇(文化祭/授業)、模擬国連卒業論文についても書きました。学校の演劇は、海外でいう“Theatre”や“Drama”のように扱われ、他の課外活動にはなかった「芸術」というカテゴリーを出せるということでうまく使いました。

 

高校の卒業論文を執筆している様子

「日本企業の海外進出成功の要因」をテーマに企業分析を行なってまとめた卒業論文

 

卒業論文は企業分析などをしていたので、これもビジネス関連としてうまく志望学部とつなげることができました。

 

 

Q. 「海外進学には課外活動が必要」だと思った時期は?何か対策はした?

 

コモンアップ提出までにできそうなことを急いでリサーチ、即行動!

 

課外活動が必要だと思ったのは【高校3年生の4月頃】

そもそも私が海外大に興味を持ち始めたのが高2の3月頃で、高3に上がる頃に初めて課外活動の重要性について知った私は正直かなり焦りました

 

そこからコモンアップの提出期限までにできることを急いでネット(課外活動・学生団体・NPO・ボランティアサイトなど)で探したり、学校でやったことで使えそうなものがないかと考えたりしました。作文コンクールや英語のスピーチコンテストなど、大会関連で見つけたものには時間がある限りとりあえず出願しました。

 

 

Q. 忙しい学校生活と課外活動の両立。多くの活動を同時並行で続けるコツは?

 

純粋にやりたいものに取り組むべき。継続できるし、説得力高くアピールできる!

 

課外活動は「両立しなくてはいけない」と思う必要はないし、そう思わないようなものを選ぶべき、と私は思います。なぜなら、学校生活の一貫として取り組んでいることが「課外活動」として使えるからです!

 

もちろん、学校ではできないこともたくさんあり、それをしなくては「良い・ハイレベル」(と世間一般に見られるよう)な課外活動はできないかもしれません。

 

でも、そういった経験は「しなくてはいけない」からではなく、純粋に自分が「やってみたい」「興味がある」ものに取り組むべきだと思います。そうすることで、内容にも深みが出る上、面接でもパッションや説得力をもった回答ができます。

 

課外活動は、確かに時間はかかります。でも、自分の中でモチベを高く維持できるものに取り組めばきっと、継続できると思います!

 

 

Q. いよいよ入試本番!続けてきた課外活動を海外大の入試にどう活かした?

 

テーマに沿って活動から得た経験と学びを紐づけ、強みとなるストーリーを展開。

 

まず、サッカー部での経験は「チームでの経験について」「リーダーシップについて」などのトピックでよく活用しました。

 

具体的には、コロナ禍のルールで先輩と私たちの代が揉めてチームワークが崩れた時、私が積極的に両サイドとコミュニケーションをとり、ミーティングなどを通じて合意形成に向かったストーリーについて書きました。自分がチームの中でどのような役割だったのかを周りのメンバーに聞き、その内容を引き出せる部活の一面を描写しました。

 

次に、「この学部に行きたい理由は?」「何を勉強したいのか」といったトピックについては、“Innovation Leaders”でマーケティングプランをプレゼンした経験や、論文での企業説明についての内容を活かしました。

 

ただ興味があるというよりも、こういう経験があったからこそ「学びを深めたい」という流れで自分の夢に根拠を作ることができるようになりました。

 

そして「地域への貢献」「自分のコミュニティー」といったエッセイのトピックについては、NPOでの技能実習生支援の経験を題材にし、自分が海外に住んでいた経験と、自分がこれから日本人として現地の大学でどう貢献できるかという2つの点についても触れました。

 

具体的には、自分は多文化理解ができ、自分の文化と世界の文化の懸け橋になることで地域の多様性を高め、誰もがお互いを理解し、生活しやすい環境を作った・作りたいというようなストーリーにしました。

 

 

Q. 自分らしい課外活動の見つけ方、対策などぜひアドバイスを!

 

幅広く活動できるとエッセイにも役立つ!余裕があるなら戦略的に取り組むのも◎。

 

私はかなり出遅れたスタートでしたが、それでもコモンアップの記入枠10個をなんとか埋められた理由、内容を固められた理由は、以下のポイントを押さえたからだと思います。

 

1. 継続期間が長いもの

2. どんなに小さくてもいいから「優勝」の経験

    1. 3. 将来の夢や行きたい学部の分野に関係する活動
    2. 4. ボランティアや地域への貢献
    3. 5. アート系・アカデミック系(リサーチ)・スポーツ系などジャンルの多様性
    4. 6. 何かしらリーダーを担った経験

この6つの要素を全部カバーできると、課外活動のバランス、そしてバリエーションが増えて見た目も良い上、様々なエッセイのトピックにも引き出しが多く作れます!課外活動の準備期間に余裕があるなら、ぜひ上記のポイントを意識して、これらを押さえていけるような戦略があると最強だと思います!

 

いかがでしたか? 

Shion I.先輩は部活やボランティア活動だけでなく、委員会活動や文化祭の演劇など学校内で様々な役割を担ったことに着目し、説得力のあるアピールにつなげられました。高校生活は忙しく、課外活動に割ける時間や労力は限られるもの。既にある実績も魅力的に伝えられないか、ぜひ俯瞰してみてくださいね。

 

【やっててよかった!課外活動 体験談:シリーズ記事をチェック!】

アメリカ / カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD) A.K.先輩

カナダ/トロント大学 Shion I.先輩(この記事)

 

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※この記事でご紹介している内容は2024年9月17日現在の情報に基づいています。
 

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