留学中の先輩に聞いた「公式サイトには載ってないほうの」海外大学紹介 〜万全の環境で研究に打ち込める ワシントン大学〜
研究成果と教育指針への世界的評価が年々高まっているワシントン大学。同じワシントン州のコミュニティカレッジから編入学を果たしたYuji F.先輩には、「どうしてもこの大学!」という大きな理由があったそうです。実際に入ってみてから実感したこと、大学での研究生活の様子など“リアルな大学情報”を教えてくれました。
真面目な学生が集う、研究に集中できる環境。明確な目標を持って専門性を高めたい人にオススメ!
今回の「ラボ協力隊」
Yuji F.先輩
アメリカ ワシントン大学卒業(2023年6月)。ショアライン・コミュニティ・カレッジに入学・卒業後、ワシントン大学シアトル校に3年次編入し、機械工学を専攻した。卒業後、外資系企業への就職を機に帰国。
Q. 入学前のイメージと実際のところ、何かギャップはあった?
概ね事前情報どおり。想定以上だったのは、研究活動にかかる時間と労力!
私は同じワシントン州内のコミュニティカレッジに通っていました。そのため、ワシントン大学の様子は実際に見学に行けたり友達から情報をもらえたりで、編入する前からかなり知っていました。具体的には、人種、男女比などはコミュニティカレッジと同じくらいで、教授・学生比がコミュニティカレッジの数倍高いといったことです。
実際に入学してみても、概ね私の得ていた情報どおりでした。特に教授と学生の比率は、授業によっては教授一人に対して学生が100人の時もあるなど、想像以上にコミュニティカレッジとは比べ物にならないと感じました。
ただ、イメージしていたことと違ったのは、研究の重点の置かれ方です。
私は初めから医療機器開発がしたくてワシントン大学の機械工学(Mechanical Engineering)に入りました。私の所属したEIH(Engineering Innovation in Health)という機械工学の研究プロジェクトが、例年ビジネスやヘルスイノベーション、スタートアップなどの様々なコンペティションで受賞しているのは知っていました。
すでに数々の高い実績があるし、効率よく進めるノウハウも蓄積しているはず。意外と簡単そうだと思えていました。しかし、実際に所属してみると、実験だけで週に1日は22時半まで残ることに。コンペティション前は20ページほどのレポートを書くなど、思っていた以上に忙しい日々が続きました。
一般のキャプストーン(capstone:日本で言う卒論のようなプロジェクト)も、私たちほどではないですが、毎週集まって実験やレポート作成を行っているグループがありました。
Q. 実際に通ってみてわかった、ワシントン大学の特徴3選を教えて!
研究に集中できる環境で、真面目な学生揃い!自然も豊かで四季を楽しめます。
1. 自然豊かで趣のあるキャンパス
ワシントン州は多くの緑があります。それはキャンパス内も例外ではなく、春は桜、秋は紅葉など日本と同じような自然の四季を体験することができます。
春にキャンパスを彩る桜
シアトルダウンタウン
また、キャンパスの建物は歴史を感じられるものが多く、多くの人が写真を撮る様子が年間を通して見られます。
空気が澄んでいるときにしか見られない、キャンパスの真ん中からの噴水とマウントレーニア
2. 研究に集中できる環境、プログラムがしっかりしている
機械工学の学生は必須のキャプストーンは、毎年選び抜かれたテーマプロジェクトが用意されています。EIH(Engineering Innovation in Health:健康領域における技術革新)も同様です。
私はAMOR(Advanced Multi-Organ Regeneration:高度多臓器再生)というプロジェクトに参加しました。プロジェクトに参加してからの半年で、実験やビジネス、ヘルスイノベーション、スタートアップといった複数のコンペティションへの参加、レポートの作成など多くのことを経験しました。
参加した3つのコンペティションの一つ、Dempsey Startup Competition授賞式でチームメンバーと。
3. 全学生が真面目に勉強している/また勉強に集中できる環境が整っている
ワシントン大学の学生は全員真面目だと言ってもよいほど勉強をしています。私が在籍している間、単位を落としたという学生は一人も聞きませんでした。学生の中にはお子さんがいる人、仕事をしながら学んでいるという人もいました。しかし、誰一人として怠けることはありませんでした。
また、キャンパスには勉強をするスペースが多く、授業の無い時間帯や授業後も多くの学生で図書館は混雑していました。休日には学生が息抜きできるように、ゲームやボウリングなど遊ぶ場も設けられています。
Q. 大学による留学生のサポートや対応はどんな感じ?
大学は分け隔てなく手厚いサポートを提供。日本人同士で交流できる場も。
大学から受けられるサポートに、留学生か、留学生ではないかは関係ありませんでした。全ての学生に各学部のアドバイザーが対応し、就職に関してもサポートセンターがあります。
全体向けに十分なサポートがあるので、大学による日本人への特別な対応はありません。ただ、JSA(Japanese Student Association)があり、多くの学生と交流する機会があります。
Q. コミカレからワシントン大学への編入学を考える中・高生へ、入試対策をアドバイスするなら?
エッセイは経験からの学び・活かし方を具体的に綴ること。TOEFL対策も早めに!
大学の公式サイトを見れば大体載っているとは思いますが、多くの大学編入試験と違い、ワシントン大学編入の際にはTOEFLの最低点数を超えたスコアを提出する必要があります。編入申込ギリギリになってから受験するのでは遅いので、早めに受けることをお勧めします。
また、入学の際のエッセイには今まで自分がしたことの結果、フィードバック、今後どのように活かしていくか、大学では何をしたいか、そのために何をしていくかを具体的に書いた方が良いです。
あとは、当たり前ですが、高いGPA(Grade Point Average:ここではコミュニティカレッジでの成績のこと)を持っておく必要があります。
Q. ワシントン大学に合うのはどんな人? 入学前に考えておいたほうがいいことは?
目標を持つ、やる気ある人向け!なぜその大学か、具体的に語れることを意識して。
やる気があれば誰にでも合っていると思います。ただ、なんとなく行くのではなく、目標を持って通ってほしいです。
付け加えるなら、夏と冬どちらのアクティビティもあるので、アウトドアが好きな人は楽しめると思います。
事前の心構えとしては、自分の行きたい学部についてよく調べておくと良いです。入学してから学部を変える人がいますが、1年以上余分に時間とお金を費やしてしまいます。
また、なぜその大学なのかをきちんと答えられるようにしてください。例えば私の場合、ワシントン州はアメリカで最初にコロナウイルスが発見されるなど、病気や感染症への感度が高く医療が発達しています。そのため、最新の医療情報が集まっています。
私は医療機器開発に携わりたかったため、最新の医療情報が集まるワシントン州の、ワシントン大学の機械工学が用意している、医療機器開発に関われるEIH(Engineering Innovation in Health:健康領域における技術革新)プログラムに入るために、ワシントン大学の機械工学を志望しました。
(ちなみに、私はどうしてもワシントン大学に入りたかったため、ワシントン大学より世界大学ランキングの高い大学にも合格していましたが選びませんでした)
私のこの話は、よく友達からも聞かれていたのでいつでも答えられるようにしていましたが、志望した理由から研究の実績まで一貫していたことは、コンペティションや就活にも活かされました。就活の面接でも、なぜその大学なのか答えられると大きな利点になりますし、何より自分の大学に愛着がわきます。
いかがでしたか?
医療機器開発をしたいという明確な目標を持つYuji F.先輩にとって、最先端の技術開発を学べるワシントン大学への進学は必然でした。学業や研究に没頭できる環境、刺激し合える仲間を得られたことで、卒業後に大きな武器となる、高い専門性を磨き上げることにつながりました。
【留学中の先輩に聞いた「公式サイトには載ってないほうの」海外大学紹介:シリーズ記事をチェック!】
オーストラリア / メルボルン大学 Natsume T.先輩
カナダ / ブリティッシュコロンビア大学 Miyu M.先輩
イギリス / インペリアル・カレッジ・ロンドン Hazuki Y.先輩
アメリカ / ワシントン大学 Yuji F.先輩(この記事)
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