海外大生体験談

留学中の先輩に聞いた「公式サイトには載ってないほうの」海外大学紹介 〜多様性に満ちた ブリティッシュコロンビア大学〜

優れた教育と研究で国際的に評価が高く、北米有数のトップ大学として名を連ねるブリティッシュコロンビア大学。実際に現地で学ぶMiyu M.先輩が、大学の公式サイトやパンフレットでは知ることのできない、リアルな大学情報を教えてくれました。

 

助け合い、高め合う意欲的な学生が多い。尊敬の念をもって、みな対等に接してくれます!

 

今回の「ラボ協力隊」


Miyu M.先輩

カナダ ブリティッシュコロンビア大学2年生、土地・食料システム学部で食料・栄養・健康専攻。高1のオーストラリア留学をきっかけに海外大進学を意識。学びたい分野の授業内容、教授の厚さなどが進学先の決め手に。

 


 

Q. 入学前のイメージと実際のところ、何かギャップはあった?

 

想像以上に恵まれた環境!一方で、自分の固定観念が覆されることも。

 

ブリティッシュコロンビア大学といえば、①キャンパスが広くて綺麗、②過ごしやすい気候、③留学生が多い、というのが、私が入学前に持っていたイメージでした。

 

①キャンパスが広くて綺麗と思っていたけど…

その通り!むしろ想像以上でした。歴史のある学校なので、古い建物もありますが、新しく綺麗な建物も多いです。図書館も6つほどあり、図書館以外の建物にも自習できるスペースがたくさんあります。

 

私は綺麗で新しい環境の方が勉強をするモチベーションになり、勉強する場所を変えることで気持ちを入れ替えることが多いので、この恵まれた環境には本当に助かっています!

 

また、海に囲まれていて自然がたくさんあるキャンパスなので、気が滅入ってしまったときなどのリフレッシュがとてもお手軽です。私の今年の寮からは海と日の入りが見えるため、毎日ほっと一息をつけています。

 

ブリティッシュコロンビア大学内のビーチ

大学のビーチから見える夕焼け

 

②過ごしやすい気候だと思っていたけど…

渡航前は「バンクーバーはとても過ごしやすい!」と謳うホームページしか見つけられなかったのですが、実は過ごしやすいばかりではないのです(笑)。

 

気温の面でいうと、夏は暑くて30度前後、冬は氷点下を回ることはあまりなく湿度もないため快適です。しかし、バンクーバーには実は「レインクーバー」との呼び名もあるほど長い雨季があります。

 

大体10月初めから3月の末まで雨がたくさん降り、曇りがちなため青空を拝める機会が本当に少ないのです。天気がどんよりしているだけで気持ちまで落ちてしまうことが多いので、課題とのダブルパンチで冬学期はとても大変です(笑)。

 

③留学生が多いと思っていたけど…

私の大学は、留学生が3割を占める、多様性に富んだ大学です。バンクーバーは移民が多い街でもあるため、一般に思い描かれるブロンドの「外国人」より黒髪の学生が多く、多様な人種、バックグラウンドを持つ学生が集まっています。

 

「留学生」とは、カナダ外の国から来ている学生を指すため、アメリカやイギリスのような英語圏の国から来ている人もいます。アジアからの留学生でも、英語が第一言語という人もたくさんいます。また、現地で英語を第一言語に生まれ育っても、ルーツは中東やアジアである学生も非常に多いです。

 

それまでは、お恥ずかしくも「留学生=英語が第一言語ではない」「アジアの方は留学生だろう」などの固定観念があったため、留学生というくくりでも様々だと気付き、自分との違いに驚きました。

 

 

Q. 実際に通ってみてわかった、ブリティッシュコロンビア大学の特徴3選を教えて!

 

先を見据え自ら動く意欲的な学生が多く、勉強・課外活動に専念できる環境!

 

1. 課外活動に積極的

まず、学年・学部を問わず勉強に身を入れている人が多いと感じます。日本と比べると、学期中にアルバイトをやっている人は少ないですし、8月末には「学期が始まると勉強で大変だから今遊ばなきゃ」という声をたくさん聞きました(私も同じ考えで夏休みを満喫しました!)。

 

授業にも真剣に取り組んでおり、授業内での質問や、教授やティーチングアシスタント(TA)のオフィスアワー(学生からの質問や相談などを受けるために設定されている時間)の利用も活発だと感じます。

 

また、誰もがみな課外活動に力を入れていると感じます。サークルの役員、授業のTA、研究ラボへの参加、ボランティア、Co-op(有給で就業体験ができるプログラム)やインターンシップなど、1年生から何かしら始めている人が多いです。このような活動から得られる経験やコネクション就職活動に活きるため、みな先を見据えて行動に移しているのです。

 

私は入学前まで「受験のための課外活動」という考え方が大きかったため、気合を入れ直すきっかけとなりました。

 

 

2. 環境・設備が整っている

私の大学は、中心地から少し離れた場所にあるものの、大学自体が一つの街のようになっておりキャンパスから出なくても生活ができるのです!スーパーマーケット、飲食店、薬局、酒屋、ジム、ビーチや自然公園など、日常生活から娯楽までカバーされていると感じます。

 

また、現地の学生であってもキャンパス内の寮や近くの住宅に住んでいる人が多いため、より密な交友関係を築けると思います。キャンパスから一歩も出ない!となると、気が滅入ってしまうためこまめにキャンパス外に出て息抜きすることをお勧めしますが、本当に勉強や課外活動に専念できる環境であることに間違いはありません。

 

ブリティッシュコロンビア大学のキャンパス内にある日本庭園

キャンパス内にある日本庭園・新渡戸記念公園の紅葉

 

ブリティッシュコロンビア大学のキャンパス内のローズガーデン

キャンパス内のローズガーデン

 

 

3. 全てが高い!

これは、バンクーバーという土地柄もありますが、学費、住居費、物価、保険料、データ代など、全てにおいて本当にお金がかかります…。特に留学生として学ぶ場合、現地学生の約8倍もの授業料を払わなければなりません。

 

そのため、授業を一つ一つ大切に、使えるリソースはしっかり活用して将来に繋げられるよう、大学生活を実りのあるものにしなければ!との意欲がわきます。

 

 

Q. 大学による留学生のサポートや対応はどんな感じ?

 

サポートは手厚く、留学生であることを尊重しながら対等に扱ってくれます。

 

大学全体での留学生用の窓口(永住権や保険、ビザに関してのサポート)、留学生に向けたキャリアワークショップの他、学部内には留学生アドバイザーやどんな学生でも利用できるカウンセラーもいるため、留学生が利用できるサポートは多いと思います。

 

また、日本人同好会(Japanese Association)や、日本での就職をサポートするサークル(Japan Career Network)などもあるため、日本人のコミュニティーを築きやすいことも、安心できるのではないでしょうか。

 

大学の教授・学生・大学スタッフにかかわらず、留学生ということを尊重した上でみな対等に扱ってくれると感じます。言葉が出てこなかったり、流暢に喋れなかったりしたとしても馬鹿にされたことはなく、逆に相手から理解しようという姿勢がうかがえるため、臆することなく会話をできているなと感じます。

 

実際、学部のキャリアアドバイサーのかたと面談をした際に、「留学生であることによる弊害(語学力やビザのサポート)があるマイナスのスタートのため、現地での就職がとても不安」と話すと、「第二言語で母国を離れて大学レベルの授業を受けるなんて、難易度が高くて自分は到底考えられない、本当に尊敬している。あなたはそれを難なく乗り越えているのだから、もっと自分がやってきたことに焦点を当てて、自信をもってよい」と言っていただいたことがありました。

 

そのような尊敬の念を持って対等に扱ってくれることに驚くと同時に、嬉しさと安心を感じたことを覚えています。

 

 

Q. ブリティッシュコロンビア大学に憧れる中・高生へ、入試対策をアドバイスするなら?

 

人間性や価値観が問われる機会。自分の経験が現在にどう活きているかに焦点を!

 

私は、合否は能力の差で決まるのではなく、受験生の人間性・価値観と学校の相性だと思っています。そのため、何を成し遂げたかではなく、そこから何を学んだかどのように今の自分に活きているかに焦点を当てて、自分をさらけ出すことが大切だと思います!

 

 

Q. ブリティッシュコロンビア大学に合うのはどんな人? 入学前に考えておいたほうがいいことは?

 

競争心が強いというより、協働性がある人。自ら行動を起こせる力も持っていたい!

 

ブリティッシュコロンビア大学に向いていると私が思うタイプとしては、主に2つあります。

 

  • ●大らかで協働性がある人

私の大学は、テストや課題においても競争的な雰囲気はなく、学生同士で協力してお互いに高め合っている人が多い印象です(他の大学の詳しい事情はわかりませんが、入学前にYouTubeで調べていた情報だと、お互いをライバルの存在として頑張るという大学もあるようです)。そのため、競争心が強い人にとっては張り合いが足りないかもしれません。

 

  • ●考えが深く行動力がある人

学業面やキャリア、心身の健康など、どれをとっても大学のサポート体制は手厚く幅広く、いろいろなことを経験する機会もあります。しかし、それらのサポートを得て経験を培うための最初の数歩は、自分で踏まなければなりません。

 

特に、キャリアの面に関して、将来どうなりたいのかが決まっていないという人も多いと思いますが、あれこれと悩んで躊躇しながら過ごしていると4年間はすぐに過ぎていってしまいます。将来の自分を思い描き、機会をものにできる人が合っているのではないかと思います。

 

そして、海外大学進学はとにかく費用がかかります。そのため、海外大学進学ができるという環境にあるのであればそのことに感謝をし、いろいろなことに挑戦し、吸収し、将来に活かすという覚悟を持つべきだと思います。

 

勉強は大変ですし、課外活動の一歩を踏み出すのは勇気が要ります。それでも、不安や恐怖に向き合うことで、学びを得て成長していけるはずです。

 

いかがでしたか? 

キャンパス内で大学生活の全てが完結するブリティッシュコロンビア大学。その恵まれた環境、手厚いサポートを活かせるかどうかは自分次第。Miyu M.先輩の言葉どおり「将来に活かすという覚悟」を持ち、思いきり勉強や課外活動に打ち込みたい人に最適な一校といえそうですね。

 

【留学中の先輩に聞いた「公式サイトには載ってないほうの」海外大学紹介:シリーズ記事をチェック!】

オーストラリア / メルボルン大学 Natsume T.先輩
カナダ / ブリティッシュコロンビア大学 Miyu M.先輩(この記事)

イギリス / インペリアル・カレッジ・ロンドン Hazuki Y.先輩

アメリカ / ワシントン大学 Yuji F.先輩

 

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※この記事でご紹介している内容は2023年10月17日現在の情報に基づいています。
 

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