海外大生体験談

海外の志望大に合格!自分の個性ややりたいことが存分に伝わるエッセイ完成までの道 ニューヨーク大学 Mei T.先輩

海外大学、とりわけアメリカの大学といえば「英語エッセイ」。そもそもエッセイを書く経験がほとんどない日本の高校生にとって、英語で書かなければいけない出願時のエッセイは、SATなどのテスト以上にハードルが高く感じることも。ニューヨーク大学で学ぶMei T.先輩は、どのようなプロセスで書き進めていったのでしょうか。

 

限られた字数で伝えたいことが伝えきれるように。自己理解を深め、一言一句にこだわりました!

今回の「ラボ協力隊」


Mei T. 先輩

アメリカ・ニューヨーク大学 3年生(2023年9月〜)演劇教育専攻。
課外活動の一つとして打ち込んだ英語劇の経験が、大学での学びにつながる軸となった。

 


 

Q. どんなテーマ・形式のエッセイが、何校ぶん必要だった?

 

特に印象的な“修行”経験をつづった共通願書用エッセイを含めて全3本!

 

● エッセイを提出した学校数:2校
● 書いたエッセイ:3本
内訳:コモンアプリケーションエッセイ 1本、各大学の志望理由エッセイ 2本

書いたエッセイの1つは、コモンアプリケーションエッセイといって、出願するほぼ全ての米国大学に出すもの(Common Application=アメリカの各大学の出願において共通願書として使用できるオンラインシステム)。このエッセイが出願書類の一つであることが多いです。1つ書いて、同じものを複数の大学に送ります。

 

このエッセイに関しては、割と何を書いても良いです。それが一番困るんですけどね(笑)。ただ、自分で何を書くか、どう書くかを選べるからこそ、私たちの内面が表れやすいのではないかなと思います。「Common Application Essayは、自分がどういう人かを伝えるエッセイ」なんて言われたりもしますね。

 

私が知っている限りでは、自分の印象に残っている経験を書いた人、好きなアーティストについて語った人、犬の散歩について書いた人…などなど、びっくりするくらい人によってトピックは様々です。

 

私は何を書いたかというと、修行キャンプの体験と、その体験が自身にどう活きているかについて書きました。「修行キャンプ」?そう、修行に行ったんです。

 

私の高校は仏教校だったこともあり、学校のイベントの一つに「修行」がありました。本物のお坊さんがされるような修行よりは甘ったるいものだったかもしれませんが、あの5日間はなかなかに厳しいものでした。それがすごく自分の中で印象に残っていたので、それについて書きました。そして、私は演劇系の学科志望だったこともあり、その経験がどう自分の演劇に活きているかを書いたと思います。

 

私に演劇教育を学ぶきっかけをくれた、英語劇の公演の写真

 

残り2つのエッセイは、日本の大学でいう志望理由書でした。それぞれの大学に合わせて、どうしてこの大学に行きたいのか、合格したら何をしたいか、そしてこの大学に行くことが自分の将来にどう繋がるかの3点を主に書いたかなと思います。

 

 

Q. エッセイの準備と、書き上げるまでのスケジュールは?

 

高3の夏スタートで提出まで半年弱。アドバイスを受けながら何十回も書き直しました!

 

志望大決定 高校3年の7月頃
自己分析・情報リサーチなど 高校3年の7月頃〜12月頃
エッセイを書き始めた 高校3年の9月頃
仕上げ 高校3年11月頃
提出! 高校3年12月

 

エッセイに必要な自己分析

自己分析をするためにしたことが3つあります。

 

「いろいろな自分がいる」ということを知る

なぜだか私は最初、自分という人間について、決まりきったあるカテゴリーに収めなきゃいけないと思っていました。「私はこういう人!」とハッキリ一つ言える“何か”がないといけないのだと。

 

でも、人には多様な面があるんだからいろいろな自分があっても良いよね、一つだけではなく複数あっても良いよね、と思うようになりました。出願書類を受け取る側も、その人の情報が多い方が判断しやすいと思うんですよね。だから、こんな私も、そんな私もあって良い!というマインドで自己分析をするようにしていました。

 

自己分析をする上でたまに正反対な部分が出てきても、それも大丈夫!状況やその時の心情によって、現れる自分ってきっと違う!自分って面白いな〜と、自分でも知らなかった面を知っていく、楽しいプロセスとして取り組んでいました。

 

② 周りの人に自分について聞く

やはり第三者の視点が欲しいなと思ったので、家族や友人に「私って、どんな人?」とひたすら聞いたと思います。第三者から意見を聞けてよかったなと思うのは、周りと比べて、自分の特に光っているところを教えてもらえたこと。

第三者視点から見た自分について学ぶのは、素直に受け入れづらいこともあって私にはなかなか難しかったのですが、周りの人の意見を聞けたことで、私は客観的に人とココが違うんだなと学べた気がします。

 

③ 日頃の自分の感情に敏感になってみる

感情って「こう思いたい!」というものよりかは、勝手に心が感じるものだと思うのですが、心が動くのには必ず理由があると思うんですよね。

 

例えば、もうすぐ体育祭だとしましょう。あなたが体育祭で1位になりたい!と思ったとしたら、その理由はなんでしょうか?

A:クラスで団結したいから? B:勝てば先生がアイスくれるから? C:頑張る方が楽しいから?

 

単純な例ですが、一個一個の理由を深く突き詰めてみます。

Aであれば、あなたは人との繋がりを大切にする人なのかもしれない。Bであれば、あなたはゴールや目的があるとやる気が出る人なのかもしれない。Cであれば、あなたは一生懸命何かをするのが好きな人なのかもしれない。

 

こういうふうに、日頃の感情に耳を傾けて、どうしてそう思うのかを考えてみることで、自分がどんな人間か、何を大切にする人なのかが見えてくるのではないかなと思い、私は生活の中で考えていました。エッセイにつながってくるものも、そうでないものもありましたが、より深く自分を知れた良い機会だったなと思っています。

 

大学のカラーに合わせたエッセイにするための、情報集め

エッセイの材料集めで私がしたことは、主に4つです。

 

  • ① 学校のウェブサイトをくまなく読む!

その大学を通して、どんな経験ができるのか、どんなクラスでどのようなことを学べるのか、どのような教授がいて、どんな研究・取り組みをされているのか…本当に隅から隅まで読みました。もしあれば、大学のSNSもしっかりチェックです!

 

  • ② その大学に行っている学生のVlogを観る

割と有名な大学だと、「〇〇大学での一日」のような感じでビデオをYouTubeに上げている人が多くいます。そういう動画をたくさん観て、大学生活をイメージしました。

 

③ 卒業生に話を聞く

私はこれ、結構やって良かったと思っています。SNSで志望している大学名で検索をかけて、「卒業しました!」みたいな内容を投稿しているかたを探して、「同じ大学を志望しているんですけど、お話聞かせていただけませんか?」とメッセージを送って、お時間をいただいて大学での経験をお話していただきました。

 

やっぱりその大学に行った人にしかわからないことってあると思うので、それを聞けてエッセイの材料集めにもなりましたし、自分が本当にその大学に行きたいかどうかも考えられたと思います。

 

④ 学校にメールする

大学のアドミッションオフィス(Admission Office)という受験受付のような部門に、「この学科が気になっているけど、もっと教えて!」という感じでメールを送りました。すると、Webサイトには載っていなかったとても詳しいことを、実際にその学科にいた学生のかたが教えてくださりました。エッセイの材料にもなりましたし、モチベアップにもつながったと思います。

 

書き直しプロセス

書いては、付け加えて、消して、また書いて…の繰り返しでした。ベネッセGLC(Global Learning Center)エッセイ添削担当の先生に見ていただき、たくさんアドバイスをいただいて50回は繰り返し書き直したと記憶しています。

 

英語のエッセイを書くこと自体にも慣れていなかったので、英語でのエッセイの書き方から、出願用のエッセイをどのように書いたら良いかまで、アドバイスをいただきながら書き、修正を重ねながら学んでいった感じでした。

 

最終的には自分が言いたいことが伝わるかを軸にして、そこを確認しながら仕上げていったと思います。GLCの先生の他、周りで英語ができるかたにも読んでもらい、アドバイスや感想をいただきました。

 

 

Q. 今だからわかる!納得のいくエッセイを書き上げるための「コツ」とは?

 

複数人の目を通して、伝えたいことを過不足なく適切に表現できているかチェック!

 

私なりのコツは、3つあります。

 

  • ① 自分が伝えたいことが伝わるエッセイを書く

一番軸になるところですが、エッセイの書き直しを繰り返していくと、意外と失われてしまうことがあります。

 

それに、筆者の自分は十分伝えられている気でいても、読み手からしたらそうでもない、みたいなこともあると思います。書き直しのプロセスで読み手の視点は常に注意しておくべきで、できればエッセイを読んだことのない第三者の方に読んでいただくのが良いのではないかなと思います。

 

② 1行1行を大切にする

エッセイは基本的に字数制限があるので、限られた中でどれだけ伝えられるかが重要です。

 

それには、無駄な情報がないこと、エッセイにおいて1行1行が役割を持っていることが鍵です。全体を読んでみて、欠けていることがないか、または余計に書かれているところがないかをよくチェックすると良いかなと思います。

 

  • ③ エッセイと距離を取ることも大事

ずっと一つのエッセイに集中していると、煮詰まってしまったり、筋が通っていないものを書いてしまったりすることがあります。たまには距離をとって、他のエッセイやテスト対策に集中して、少し時間が経ってからまた戻ってくるのも良いと思います。

 

私は1〜2週間くらい空けることもありました。時間がなかったのでなかなか勇気のいることでしたが、最終的に良いものが書けるのはこの選択肢だ!と信じて距離をとっていました。

 

 

Q. 未知のエッセイにドキドキしている中・高生に、ぜひアドバイスを!

 

簡単ではないからこそ、気長にゆっくり、真剣に。必ず洞窟の出口にたどり着けます。

 

エッセイって、難しいですよね!!!

私は終盤になるまで、終わりのない洞窟をさまよっているように感じていました。

 

エッセイは、私の経験上は、そんなに簡単に終われるものではないです。でもだからこそ、気長にゆっくり、でも真剣に、取り組んでいってもらえたら良いのではないかなと思います。

 

いかがでしたか? 

自己分析、大学に関する情報収集など、Mei T.先輩が行っていた手法やポイントはいずれも具体的で、参考にしたいものばかり。エッセイと対峙する難しさをにじませる一方で、自己理解を深める面白さなど、プロセスそのものに楽しさも見出しながら取り組んだ様子がうかがえて印象的でした。

 

【海外の志望大に合格!自分の個性ややりたいことが存分に伝わるエッセイ完成までの道:シリーズ記事をチェック!】

Vol.1 ニューヨーク大学 Mei T.先輩(この記事)
Vol.2 ブラウン大学 Y.M.先輩

Vol.3 バックネル大学 Yuki Y.先輩

Vol.4 ウェルズリーカレッジ Michiru I.先輩

 

【気になるテーマで「海外進学・留学ラボ」記事を検索!】

→Topページ海外進学・留学について知りたいキーワードを入力・検索できます

LINE公式アカウント  LINE公式アカウントはじめました!
無料の海外進学イベント情報
や、最新の留学記事の更新を逃さず受け取れます!
→海外進学・留学ラボのLINEアカウントを友だち登録する

※この記事でご紹介している内容は2023年8月15日現在の情報に基づいています。
 

ベネッセでは、グローバルな進路を実現する多様な学習プログラムをご用意しています。丁寧な個別カウンセリングをもとに、あなたの希望に合わせた、「あなただけの海外留学・進学」をプロの知識と経験でしっかりサポートします。

「海外進学にチャレンジしたい」と思っている中高生のかた、

ベネッセの海外進学プログラム受講についてご相談いただけます!

お問い合わせはこちら

 

 

 

 

LINE UP

海外、国内を問わず、グローバルな進路を実現する
学習プログラムをご用意しています