数千校ある世界の大学から、憧れの「志望大」ってどうやって選んだ? Yasuko K. 先輩:アメリカ・ミネルバ大学
海外進学について調べていくほどに、その選択肢の多さや奥深さから志望大学選びに苦戦する人も多いもの。高校入学後から海外を見据えて勉強してきたYasuko K.先輩が、ミネルバ大学へ早期専願を決めた背景にはどのような決め手があったのでしょうか。
幅広く学んだ後に専門を深められるのが魅力!決まったルーティンのない刺激的な毎日です。
今回の「ラボ協力隊」
Yasuko K. 先輩
アメリカ ミネルバ大学 3年生(2023年9月〜)。特定のキャンパスを持たない全寮制オンライン大学で、4年間で7都市を移動しながら学ぶ。ビジネス・コンピュータサイエンス学部で、金融およびAI専攻。
Q. 海外の志望大学選び。スタートから進学先の決定まで、いつ・どのように進めた?
高1からコツコツ TOEFL®を対策!高3秋に早期専願を決めた後は出願準備一本に。
▼ 高2の10月頃:大学選びをスタート
▼ 高3の10月頃:受験校を決定
▼ 高3の11月:合格!
合格と同時期に最終的な進学先を決定!
海外進学に興味をもったのは中3の夏休み、イギリスでの語学留学がきっかけでした。それまでは長期留学、進学なんて自分には手の届かない話だという印象を持っていましたが、2週間のプログラムを経て、英語力だけでなく人間的な成長を感じられました。
中学3年時に語学留学したイギリス・ケンブリッジ、語学学校の近くの公園。いつもこれくらいドヨンとした天候で、たくさん苦しい思いもしながらたくさん成長した2週間。
海外で学ぶことに惹かれながらも、日本の高校に通うと決めたため大学での海外進学を目指すことに。高校1年からTOEFL®の対策を開始して、2年の9月に初受験しました。
生物部での研究活動に明け暮れる中、コロナ禍だった高校3年5月にはTOEFL®を自宅受験して目標点数を達成! 同年8月、それまで対策を続けていたSAT®を初めて受験しましたが、10月にはテストの点数を使わないミネルバ大学に早期出願することを決め、以降はその準備に専念しました。
最終的に11月末の早期専願で合格し、ミネルバ大学への進学が決定! なお、志望大学を選ぶ際はFacebookなどで海外に進学している先輩を見つけ、連絡を取っていました。
Q. 志望大選びで特に考慮したポイントは?優先順位、どう比較したのかも教えて!
幅広く学んでから専攻を決められること、ルーティンのない学生生活が魅力!
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- <優先順位が高かったのは5つ!>
- 1. 学べる内容
2. 国(カルチャーや教育制度)
3. 難易度の高さ、ランキング
4. 大学の個性、雰囲気、施設・設備などのオプション
5. 学費や生活費などのお金
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- 1. 学べる内容、2. 国(カルチャーや教育制度)
海外(アメリカの)大学に行きたかった一番の理由が、自分の好きな授業を取りながら学位を取ることができる大学が豊富にあることでした。入学後1年は教養科目を学びながら、次年度に取りたい授業を幅広い分野から選び、専攻を徐々に決めていくことのできるシステムがある大学が魅力的に映りました。
その点、ミネルバ大学は、1年目は全員4分野(Arts & Humanities, Computer Science, Natural Science, Social Science)の授業を受けてから専門分野を決めていくため、自分にぴったりのシステムだと思いました。
- 4. 大学の個性、雰囲気、施設・設備などのオプション
大学の雰囲気も大切にしていました。実際に通っている日本人留学生の先輩などに話を聞きながら、各大学の雰囲気の一部を嗅ぎ取ろうとしていました。
そんな中、ミネルバ大学の先輩が言っていた「この大学で生活する上でルーティンは存在しない」という言葉が印象的で、まさにそんな大学生活を送りたいと思いました。他のアメリカの大学生は“A day in life of a XX student” みたいなルーティン動画を出している一方で、ミネルバ大学のユニークさがよく表れていると感じました。
ミネルバ大生は、半年ごとに世界の異なる都市に移動します。到着して授業も始まり、ようやく生活の基盤を整えたかと思ったら、その都市にある企業とのネットワーキングイベントに出向き、学期中にやるインターンを探し始めたりします。一つのことが終わる前に次の機会がどんどん押し寄せてきて、楽しみながら全力で学生生活を送っていたらあっという間に半年の学期が終わるという感覚がします。
インドで到着後1週間経たずして同級生と行ったスタートアップ企
各都市で何をするかは、学生の自由です。基本的に2年時以降はこのような学外の活動は任意で、直接単位になるわけでもないです。だからこそ自主性に委ねられており、特に大学以外のことをせずに、のんびり過ごすことも可能です。ただ、せっかく同級生と世界を回りながら生活する人生に一度しかない機会なので、各々の価値観に合った最高の学期にしたいというエネルギーがみなぎっているように感じます。
Q. 大学選びの時に考えておいてよかった!と実感したことは?
多様な同級生たちと刺激し合える他にない環境!自ずと価値観や行動が問われます。
なんといっても、圧倒的多様性!ミネルバ大学には世界約80カ国から学生が集まっており、世界で一番、多様な人材が集まっている大学だと自信をもって言うことができます。一学年200名ほどの中で、一番多い国籍でも学年の10%に満たないくらいの人数です。
マジョリティ(多数派)というのが存在しない環境なので、常に違う価値観を持つ同級生と過ごしながら「自分はどう考えるのか、どう行動するのか」を考えさせられます。同級生と気候変動やジェンダー、外交問題などの話になったときには、自分が今まで聞いてこなかった新しい考え方に触れ、いかに自分が日本のニュースなどで与えられる情報をあまり考えずに飲み込んでしまっていたかを感じる経験を何回もしました。
また同級生が多様なのと同時に、その同級生と世界の様々な都市を巡るわけですから、さらに新しい発見をすることもたくさんあります。韓国や台湾に行った時は、日本と文化が似ているので私にはなじみのあるものも、アメリカ人の友達にとっては斬新だったようです。
逆に私は似ている文化だからこそ、小さな違いに違和感を感じる局面がありました。特に、韓国に滞在している時は日韓問題の話題が上がることがありました。韓国国内で回っている情報を受けて、日本大使館に向かいデモに参加する同級生を見て一方の主張だけに耳を傾けていないかな、と少しもどかしいような気持ちになったのを覚えています。
しかし、このような経験も今の大学で、この同級生がいないとできなかったことだと考えています。ポジティブな経験だけが貴重な経験ではないはずです。自分の今後の人生に生きる大切な教訓を日々得ている実感があります。
Q. 逆に、もう少し考えておけばよかった!とギャップを感じることは?
伝統校にないスピード感、変化に対する柔軟性が求められる側面も。
どちらかというと新設大学であるため(2014年開校)、伝統や古くから大切にしているものがあるというよりも、どんどん新しいものを取り入れながら変化していこうというスタートアップ気質な部分があります。
学生それぞれの好みにもよるかもしれませんが、安定したサポート体制がほしいという人には、少し不安な部分もあるかと思います。
Q. 先輩の経験をもとに、後輩のみなさんへ海外志望大選びのアドバイスを!
情報はうのみにせず多方面から見ること。自分でよく考えて、最終決断を!
一つの記事に書いてあること、一人の先輩が言っていることだけで、大学を決めつけるのは避けましょう。それぞれの情報が表しているのは、その大学のほんの一部分と捉えて選択をしていくのが良いと思います。
あとは、他の人の意見を聞くのもいいことですが、最後はしっかり自分で考えて、自分で決断をすること。しんどい作業だとは思いますが、きっとできるはずです! 応援しています。
いかがでしたか?
専攻を決める前に学際的に幅広く学べることや、他の大学に無い特性、集まる学生の多様性から、自分が求める学びとのフィット感を信じたYasuko K.先輩。限定的な情報で決めつけず、広い視野をもって各大学を見た上で、自分自身で決断する大切さを教えてくれました。
【数千校ある世界の大学から、憧れの「志望大」ってどうやって選んだ?:シリーズ記事をチェック!】
Vol.1 Jun I.先輩:アメリカ・カリフォルニア工科大学
Vol.2 Misato O.先輩:アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校
Vol.3 Yasuko K.先輩:アメリカ・ミネルバ大学(この記事)
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