経験した今だからわかる 留学に向いている人・いない人 -「留学に向かない」と思うのはどんな人?-
海外大学に進学した先輩が思う「留学に向いている人」についてお届けした前回。その裏返しに、「留学に向かないかも」と実際に海外大で学ぶ中で感じるのはどんな人なのでしょうか。もし当てはまっても大丈夫。留学に向く人としてこれから成長していけるようにチェックしてみましょう!
こんな傾向があったら要注意?海外大の先輩が“留学に向かないかも”と感じるのはどんな人?
今回の「ラボ協力隊」
Yuki Y. 先輩
アメリカ バックネル大学 2年生、コンピュータサイエンス専攻。学ぶ学問を確定せずに進学できる点、ダブルメジャーや専攻の変更など柔軟にできる点を魅力に感じ、米国リベラルアーツ大学を選択した。
Miyu M. 先輩
カナダ ブリティッシュコロンビア大学1年生、土地・食料システム学部。高1のオーストラリア留学をきっかけに海外大進学を意識。学びたい分野の授業内容、教授の厚さなどが進学先の決め手に。
Emika F. 先輩
アメリカ ノックス大学 4年生、教育学専攻、写真・中国語副専攻。より成長したいと思い、勉強内容・生活環境から海外大進学を決意。様々な分野を横断して学べることに魅力を感じ、リベラルアーツ大学を選択。
Emika K. 先輩
オーストラリア メルボルン大学 1年生、建築専攻。豊かな自然と建築の文化があることが留学国の決め手になった。オンラインでのファウンデーションを経て渡航し、本科へ進学。
先輩が思う「留学に向かない」かもしれない人
Q: 海外進学・留学に「向いていないかも?」と思うのはどんな人?個人的に感じた特徴を教えて!
Yuki Y. 先輩
異国での学びに四苦八苦してもなお、「自分は変われる」と信じられるかどうか。
誰しも人それぞれの成長の仕方があると思うので、留学に向いていない人なんていないと思います。ただ、人は変わることができるというマインドセットをもっていない人には、あまり海外大学進学・留学をおすすめしません。
海外大学に来ると、自分が今まで経験したことのないことばかりが起こります。言語は通じませんし、文化も日本とはかけ離れています。アカデミック面でも新しい領域について勉強し、日々ラーニングカーブのどん底に突き落とされることの繰り返しです。
それでも一つ一つの壁に落胆せず、自分は変わることができるという考えをもって物事に取り組むことが大切です。人は変われる、という“Growth Mindset(成長のマインドセット)”をもっていない人は、海外大学の生活が難しく感じるかもしれません。
中高時代もいろいろと困難を感じる場面はあると思います。そんな時こそ、「この経験を糧に成長できるはず」と自分を信じて取り組んでみるとよいのではないでしょうか。
Miyu M. 先輩
海外大での生活は挑戦の連続。悲観して終わらせず、ポジティブに捉える力が重要!
楽しいだけの大学生活を送りたい人、勉強への意欲が薄い人:
海外の大学では、将来に向けて自分のためにしっかりと勉強し、課外活動・経験に時間を割く人が多いなと感じます。私自身も、勉強・課外活動・遊びのバランスがとれた生活を目指していますが、勉強の割合が多くなってしまうほど課題は多く、海外大学において勉強は避けては通れないものだと言えると思います。
また、最初の頃は特に、課題の多さに加え、今までとは全く異なる大学という環境、母国語以外でコミュニケーションを取るためのもどかしさ、人間関係を一から構築する精神的負担などもあり、辛さを感じることも多いです。もしも、ただ楽しい、辛くない大学生活を送りたいのであれば、今一度日本の大学を視野にいれてみても良いかもしれません。
物事を悲観的に考え、結論を早まってしまう人:
大学では、未経験のことに挑戦したり、母国語、生まれ育った環境や価値観などが異なる様々な人と関わる機会があったりします。(英語でグループ課題に取り組んだり、課外活動に出願したりすることでさえ私には不慣れなことでした!)
今までの経験との違いゆえ、時には他人の行動に振り回されたり、疑問を抱き傷ついたり、あるいは自分の至らなさを実感することもあります。そのようなとき、自分が持つ既存の価値観だけで物事を捉え、問題を解決する努力なしに結論を付けてしまうと、自分にとって有意義なものを得られないまま、ネガティブな気持ちだけが残ってしまいます。
留学生活の中には、挑戦的で辛いことはたくさんあります。その全てを悲観的に捉えてしまうと、留学生活を楽しむことが難しくなってしまうと思います。前回(「こんな人が留学に向いている!」の記事で)留学で強みになることとして挙げたように、少しずつでも物事をポジティブに捉えられるように意識していくとよいのではないでしょうか。
Emika F. 先輩
多様な価値観や意見と出会う留学。自分の殻を打ち破れるかが分かれ目かも。
自分の殻に閉じこもる人は、あまり向いていないかなと思います。たとえば、人の意見や、自分と違う考え・慣習・行儀作法に出会ったときにどう反応するか。相手を知ろうとするよりも、シャッターを下ろしてこれ以上関わらないようにしようとする人は、留学を楽しいとはなかなか思い難いかなと感じています。
海外進学・留学では慣れるまでの毎日は、自分の当たり前がガラガラと崩れていく日々になることが多いかなと思います。もし殻に閉じこもるタイプだと、それが耐えられなくなってしまいそうな気がしています…。特に最初の頃はすべてにオープンな姿勢で向き合うのは難しくても、少しずつ殻を破る努力をしていくことをオススメしたいです。
Emika K. 先輩
元々の素質は関係ない!留学先で役立つスキルは、経験を通して伸ばせるはず。
留学に向いていない人といわれると、あまりピンときません。向いているのはどのような人かと聞かれたら、留学先で役に立つスキルをすでに持っている人というイメージで答えられるのですが…。
留学した時に役に立つスキルを留学前に持っていなかったとしても、留学するということをきっかけにそういった留学先で役立つスキルを育てることもでき、結果として留学から得るものが大きくなると思います。
簡単に言うと、留学する前の個人的な傾向などが、留学経験で得られるものの大きさにはあまり関係はないのではないかと思います。
いかがでしたか?
何もかもガラッと変わる海外大での生活。今までの価値観や物事の捉え方に固執せず、自分の成長を信じてオープンに構えられるかどうかが分かれ目になりそうです。
ここまで先輩たちが「留学に向く・向かない」と思う人物像に迫ってきましたが、自身は留学当初、それらに当てはまっていたのでしょうか。また、「留学向き」の人になれるように身につけたスキルなどにも迫ります。
【経験した今だからわかる 留学に向いている人・いない人:シリーズ記事をチェック!】
Vol.1 こんな人が留学に向いている!
Vol.2 「留学に向かない」と思うのはどんな人?(この記事)
Vol.3 先輩は“留学向き”の人だった?
Vol.4 もし自分が“留学向き”じゃないかも…と思ったら?
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