海外大生体験談

一見変則ルートの先輩たち、なぜその道を?vol.2 ~コミュニティカレッジからアメリカ4年制大学編入~

実は「多様なルートを選択できる」というのが、海外進学・留学の大きな魅力の一つ。今回はアメリカの2年制大学のコミュニティカレッジを経て4年制大学に編入・卒業したLilia T.先輩の登場です。学びたい「すべての人に門戸を開く」というモットーを持つ、日本の短大とは似て非なるコミュニティカレッジ。そのルートを選択した理由や在学中の気づきをお聞きします。

 

4年制大学の編入前提で進学したコミュニティカレッジ。高校時代には考えつかなかった学びと出会えました!

 

今回の「ラボ協力隊」


Lilia T.先輩 

アメリカ カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校(California State University, Los Angeles)を卒業。コミュニティカレッジのフットヒルカレッジで芸術・コミュニケーション学部 音楽テクノロジー専攻で2年間学んだ後に、カリフォルニア州立大学へ編入した。文芸学部テレビジョン・映画・メディア学専攻。

 


 

Q: 高校卒業後、どのようなルートを選んできましたか?

 

卒業後すぐ渡米して語学学校へ。2年制大学を経て、4年制大学に3年次編入しました。

 

高校卒業後、4月に渡米しカリフォルニア州のシリコンバレーにある語学学校へ入りました。語学学校を卒業後、同年の9月にフットヒルカレッジというコミュニティカレッジ(2年制大学、通称コミカレ)に入学。コミカレ入学から2年後に、4年制大学のカリフォルニア州立大学ロサンゼルス校へ編入しました。

 

語学学校はベネッセ海外留学センターのプログラムの一環として行ったのですが、次に進むコミュニティカレッジとの距離などを考えて選びました。大学と提携している語学学校に通ったことで、自分の英語力を鍛えつつコミュニティカレッジにスムーズに入学できたのも良かったです。

 

また、コミュニティカレッジを選んだのは4年制大学よりも学費が安いということが一つの理由でしたが、4年制大学の卒業・学士号の取得を目指していたので編入を前提にしていました。両方に通ってみて感じたのは、コミュニティカレッジの方がアットホームな雰囲気が強く、クラスで留学生が占める割合も高かったです。渡米前は自分の英語力に不安がありましたが、常に教授やスタッフ、友人にサポートしてもらえたことから、コミカレに通ってよかったなと思います。

 

日々の勉強から編入書類の準備など、このタピオカ屋さんで多くの時間を過ごしました

 

 

Q: 最終的に選んだルートは、もともと考えていたものと違った?

 

音楽テクノロジーからメディア全般の専攻へ。コミカレでの学びで興味が広がった!

 

高校卒業時には、映画の効果音を作る人になりたいと思っていました。そのための勉強が学べる音楽テクノロジーという専攻がアメリカの大学にあることを知り、街の雰囲気や治安、学内の留学生の割合なども考えながら、自分に合うコミュニティカレッジ(コミカレ)を選びました。

 

コミカレに在学中は4年制大学に編入するために必要な必須科目を中心に履修していたので、数学や美術、歴史、人類学など様々な授業を取りながら、少しずつ音楽テクノロジーの授業を取っていました。そうしてコミカレでいろいろな授業を取るうちに、映画の効果音だけでなく、映画や動画の編集に興味が出てきました。

 

編入する学校選びの際は、カリフォルニア内の公立大学で志望校を探していました。編入後に何を専攻したいのかを考えながら学校を選んだ結果、カリフォルニア州立大学ロサンゼルス校にテレビジョン・映画・メディア学専攻として編入しました。

 

編入学後、この専攻の中でも3ルートほど、細かく専門が分かれており、私は「プロダクション」というルートを選びました。映画を中心としたメディアの製作側(カメラ、監督、編集など)を専門として学ぶルートでした。

 

2年制大学のコミカレから4年制大学へ編入というルートは渡米前から計画していましたが、音楽テクノロジーから映画を中心としたメディア全般の専攻へ進むとは思っていませんでした。自分が将来仕事としてやりたいこと・編入後に学びたいことを考えた結果このような進路ルートになりました。

 

 

Q: 大学時代に考えていた卒業後の進路と今後の展望は?

 

海外大の学びが活かせている現在。また新しい地で“マイルート”を切り拓きたい!

 

大学在籍中、卒業後はアメリカで就職したいと考えていました。考えていた業界・職種としては、メディアや映画スタジオ系で動画の編集をする仕事、もしくは日本語を使うような仕事がいいなと思っていました。

 

ですが、ちょうどコロナの時期と重なり、まだ世間も今ほど感染対策などできていない状況だったので、カリフォルニアで参加を予定していた就活イベントが中止となりました。その後自分の健康や安全を考えた結果、一時帰国として日本に戻ったのですが、最終的にそのままアメリカへ戻ることはなく卒業をしました。

 

アメリカでの就活中に感じたのは、アメリカでは実力も大事ですが、それと同じくらい、もしかするとそれ以上に人脈が大事だということです。「知り合いの映画に助手として参加した」や「友達に映画の監督をやっている人がいて」というように、知り合いに自分の目指している業種の人がいて、その人たちとのつながりを大切にして現場の経験を積んでいるような印象でした。そうして経験を積んで、自分の実力をある程度身につけてから映画スタジオに入社する、といったルートを聞きました。

 

私が現在やっている仕事は、業界は全然違うものの、チラシ作りや動画編集など、メインではないですが自分の学んだことが活かせています。渡航時はアメリカで就職したいと思っていましたが、今は、いつかカナダやオーストラリアなど新しい地に行ってみたいなと感じています。

 

いかがでしたか? 

4年制大学の編入・卒業を見据えた大枠のルートを描きつつ、進学後の学びや興味の広がりに合わせて大学や専攻を柔軟に選択してきたLilia T.先輩。学業や就活においてコロナ禍の影響は小さくなかったものの、その時々でベストな選択を重ねてきた結果、自分にぴったりの“マイルート”になったようです。

次回は、アメリカでコミュニティカレッジを経て4年制大学に編入、在学中のYuji F.先輩にうかがいます。

 

【一見変則ルートの先輩たち、なぜその道を?:シリーズ記事をチェック!】

Vol.1 TAFEからオーストラリア3年制大学編入

Vol.2 コミュニティカレッジからアメリカ4年制大学編入/カリフォルニア州立大学(この記事)

Vol.3 コミュニティカレッジからアメリカ4年制大学編入/ワシントン大学

Vol.4 OPT(就労)・コミュニティカレッジからアメリカ4年制大学編入を目指す

Vol.5「自分に合った海外進学ルートの選び方」について中高生へアドバイス!

 

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※この記事でご紹介している内容は2022年8月11日現在の情報に基づいています。
 

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