先輩が回答! 海外進学・留学を考えている中高生の不安&お悩み解消Q&A <勉強編>
言葉の壁、治安、お金のこと、ホームシック−海外進学・留学が気になるとともに湧き上がる様々な疑問や不安。今まさに海外で学ぶ先輩たちは、どう乗り越えて自分の夢を実現してきたのでしょうか。今月は海外進学・留学を考えている中高生の方々からよく寄せられる不安やお悩みに、先輩が答えるシリーズをお届けします。初回は「勉強」について。国内大よりも厳しい!と一般的によく言われる海外大の学びについて、“ホントのところ”と先輩たちがどのように工夫しているかお聞きします。
海外大の学びはラクではない。でも、大学のサポートや授業選択、勉強方法など工夫すれば大丈夫!
今回の「ラボ協力隊」
Hazuki Y. 先輩
イギリス インペリアル・カレッジ・ロンドン1年生。生まれてからずっと海外で生活していたが、日本のことをよく知りたいと思い日本の高校へ進学。海外大進学は常に選択肢の一つにあったものの、中学3年生の時にスタンフォード大学のサマープログラムに参加した経験が大きな決め手に。
Yuji F. 先輩
アメリカ ワシントン大学3年生。高校卒業後はサンタモニカの語学学校を経てショアライン・コミュニティ・カレッジに入学し、同じくシアトルにあるワシントン大学へ編入。コロナ禍の間もアメリカにとどまり、住んでいるシェアハウスでオンライン授業を受けていた。機械工学を専攻中。
Karin F. 先輩
アメリカ ポモナ大学1年生。高校で海外留学を経験し、学際的な学びができる海外大進学に魅力を感じていた。幼少期からバイオリンを続けてきたこともあり、音楽学部が強いポモナ大学へ。認知科学・国際関係学をダブル専攻予定。
アメリカ ハーバード大学4年生、科学史専攻。全米準優勝4度、全米大会出場常連の名門アイスホッケー部に、初の日本人選手として所属。コロナ禍の影響を考慮して最終学年を前に1年間休学、9月から復学し現地で再び学び、プレーしている。
「勉強」について
Q:海外の学びには興味があるけれど、授業がハードだったり、大量に宿題が出たり、単位が足りなければ容赦なく落第、という話をよく聞きます。自分にこなせるか不安です。
Hazuki Y. 先輩
確かに楽ではない!その分、大学側のサポートも手厚いです。
正直、授業が楽だと思ったことはありません。特にイギリスでは、教養科目を学ぶための学年はなく、1年目から専攻の科目を学び始めるので、より難しめの印象があります。さらに、オンライン授業だと自分の都合に合わせて講義が視聴できるため、いくらでもためられてしまう状況に。自分で自分の勉強をコントロールしなければいけない部分も大きいです。
ただ、その分、自己管理がうまくなるチャンスだと思っています。勉強もやはりハードではありますが、1年目から自分がやりたい学問ができるので、大変でもとても楽しく学べます。
また私の学部では、テストがうまくいかなくても追試で取り戻せたり、教授に気軽に質問できたり、メンタルサポートも充実していたりと、大変な分、大学側のサポートがしっかりしているなと感じます。
Yuji F. 先輩
課題の期限を守る・テスト前は勉強する。基本を徹底すれば大丈夫!
英語で学ぶからということが、海外大の授業がハードに感じる一番の理由だと思いますが、課題や単位は現地の学生にとっても同じです。基本的にそれぞれの授業で出る課題は多くはないものの、複数重なるとトータルで大量になることも。そんな時は現地の学生も寝ないで勉強します。課題を提出しなかったり、普段の小テストや中間・期末テストの点数が低かったりで、単位数が基準以下になってクラスを修了できない、なんてことは現地の学生であっても起こります。条件はみな同じで、留学生だからというのは言い訳になりません。
ただ、教授など大学の先生は、意図的に学生を落第させようと行動することはありません。むしろ単位を落としそうな学生がいれば全力でサポートしてくれます。なので、全く心配する必要はありません。
課題はしっかり期限通りに提出する、テスト前はしっかりテスト勉強をする。普通に中学や高校でしてきていることを行えば大丈夫です。
Karin F. 先輩
アメリカの大学では完璧さを求められます。今のうちから全力を出す訓練を!
確かに勉強は大変です。ほとんどの科目で93%以上ではないと「A」評価が取れない中、Aを取るのが当たり前な大学です。日本の学校では80点でも合格点をとった気分になりますが、完璧を求めるのがアメリカの大学です。中高生の今のうちから、全力を出す訓練をすることが大事だと思います。 “要領よく適度にこなす” というメンタリティを持っていると、私のように苦しむこともあるので気をつけてください!
しかし例外として、手を抜くべきことが一つだけあります。リーディングです。これはポモナ大学だからかもしれませんが、リーディングが1日に100ページ以上出される日も少なくありません。英語ネイティブでも苦労するのですから、私たち日本人が苦労しないわけありません。これを一字一句読んでいると日が暮れて、他の何にも手が回らなくなります。
結局100ページ読んでも、頭に残るのは10ページ分くらい。それならば、リーディングのスピードを上げ、大事なところだけをまとめることが大切です。真っ向勝負だけでなく、時にはもっと効率のよい方法はないか、効果的な勉強のやり方を考えながら進めることも必要です。
最初から気負いすぎない!無理のないスケジュールで授業を組んでみて。
海外大と言っても、みんなが全く同じ学力で入ってきているわけではありません。授業にもいろんな分野があり、レベルも様々です。最初から難しいものを、と思いすぎないことが大事です。まずは試してみるつもりで、いろんな分野からバランスよく授業を選んで、無理のないスケジュールで受けられるように計画してみること。これができたら大丈夫だと思います!
最初の1学期が過ぎる頃には、より自分のペースや取る授業のバランスがわかってくると思います。もっとハードにしたり、他の活動とのバランスを取れるようにしたり、自分にとっていい感じに調整できるはずです。自分だけついていけないかも、と不安になる必要はありません。
いかがでしたか?
海外大の学びは“楽ではない”のが実情。だからこそ大学側のサポートを活用する、徐々に自分に合う勉強の方法や授業の組み方を見つけるなど、それぞれに工夫しながら充実した学びを得ている様子がうかがえました。高校までと大きく異なり、自ら計画を立てて授業を組む大学の学びは、自己管理力が一つの鍵。中高生のうちから身につけていくと大きなアドバンテージになりそうです。
次回は「ホームシック」についてお聞きします。
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