運命の一校、どうやって決めた? 海外志望大のベストな選び方・絞り方①
海外進学を決め、どの国に進むのかを決めた後は、いよいよどの大学に行くべきなのかを具体的に検討することになりますしていきますよね。志望校選びは、選ぶ学校によって学べる内容も過ごす環境も全く異なるため、慎重になるステップです。先輩たちはどのような基準や条件で、自分にとってベストな自分が行くべき大学を選んでいったのでしょうか。今回からシリーズで4人の先輩に順にお聞きします。
今回の「ラボ協力隊」
Hayate M. 先輩
アメリカ ウェズリアン大学(Wesleyan University)4年生。
自分が出会ったことのない環境に浸り、知らない文化背景を持つ学生や教授と共に真剣に学びたいと感じ海外進学を決意。現在、The College of Social Studies(歴史学・経済学・政治学・哲学などを統合した学部)、Russian, E. European, and Eurasian Studies(ロシア・ヨーロッパ・ユーラシア研究)のダブルメジャーで勉強中。
Q. 大学を選ぶ時の条件・基準は?また、今進学している大学はどのように絞りましたか?
リベラルアーツは外せない条件!自分には学びたい要素が詰まっているシステムでした。
まず、最優先事項としてリベラルアーツの大学であるということを条件に大学を絞りました。というのも、国内進学も検討していた時期に日本の大学のオープンキャンパスへ行ったのですが、その時、大講義室で大人数の生徒に教授がスライドを読み上げるという一方向的な授業形態や、学生と教授の間の交流の少なさに閉塞感を覚えました。それが海外進学に気持ちが高まったきっかけでした。
調べていくうちに、少人数で様々なバックグラウンドを持つ学生が集まり、交流も盛んに豊な学びができる環境が整ったアメリカの大学へ行きたい!という思いが強くなりました。なので、数多くあるアメリカの大学の中でも、次に考えたのは、大学の規模や授業のシステムでした。生徒数が多いためクラスごとの人数が多くなり教授との距離が出来がちな総合大学よりも、少人数制の授業でディスカッションが盛んであり、教授と学生の距離が近く、様々なバックグラウンドやアイデンティティーを持つ学生と交流する機会のあるリベラルアーツの大学のキャンパスの環境に惹かれ、それを条件に考えていきました。
大学で過ごす期間&時間はとても長い!大学の雰囲気が自分に合うかも重視しました。
アメリカの大学では、日本の大学とは異なり、クラスや寮生活などを通して、大学生活の多くの時間をキャンパスで過ごすことになります。ですので、“出会う友人や教授の雰囲気、学校の校風が自分に合っていそうか?”という条件も重要でした。大学のホームページや紹介動画を参考にするだけではなく、実際に日本で開かれていた大学の説明会、個人面談や受験でのインタビューを通して感じた現役の学生や卒業生の雰囲気から、自分の性格や考え方に合いそうだと思った学校の雰囲気への直感も大切にしました。
興味のあるプログラムがあるかどうかを調べていくと、行きたい大学が絞られていきました。
大学のホームページの情報や大学で学んでいる先輩のお話、ブログを参考に学びの内容も検討しました。具体的には、大学でオファーされているクラスや専攻の種類、教授の様子などを中心に、どのようなプログラムや機会があるかということを見ながらよく考えていきました。大学によって様々な課外プログラムやユニークな専攻プログラムが用意されていることを知り、自分の興味に合いそうな面白いプログラムのある大学を選ぶようにしました。大学での学びの内容を詳しく知ることで、どのような学生生活を送りたいか、どうしてその大学に行きたいか、という問いに対して自分の中でより明確な答えが生まれ、その大学へ進学したい理由がより具体的になりました。
Q. 今の大学に絞った“決め手”はどんなことでしたか?
実際に通う先輩たちの話を生で聞いたことが決め手!自分に“しっくりくる”と感じました。
上でも述べたように大学を選ぶ条件として挙げていたのは、学生と教授の距離感などが近い学びができることやキャンパスの規模が総合大学のように大きすぎない事などでした。それを考えるとリベラルアーツの大学でいくつかに絞られていきました。
その中から今の大学にどのように絞ったか…ですが、最後は実際に通い学んだ先輩たちの大学での話をそれぞれ聞いて絞りました。直接話を聞くことはもちろんですが、その他にも先輩たちが書いた大学生活ブログ等を参考にしました。
話を聞いているうちに、学校や学生の雰囲気が自分に合っていそうであるとか、大学を卒業した後の進路や卒業生たちが学び終えた後に考えていることの面白さなどに惹かれていきました。そして、最後はやっぱり自分の“直感“に響いたウェズリアン大学に絞られました。
事前にインターネットや動画で調べた学校のデータやシステムに関する情報も大学選びに大切でしたが、その大学に通う・通っていた学生の生の声を聞くことが、私にとって一番の最終的な「決め手」となったと思います。
Q. 海外進学をしたい高校生がベストな選択をするために、アドバイスをお願いします!
進学した先輩たちの輝いている姿や体験談を聞くと大学に行きたい気持ちが高まります。
資金や時間に余裕があれば、実際に大学を訪れてみることが、ベストであるとは思います。大学や学生の様子を肌で感じたり、そこで学ぶ先輩のお話を直接聞いたりすることができ、より具体的にその学校で学ぶ自分が想像しやすく、受験を乗り切るモチベーションにもなると思います。
ただし、忙しい高校生活の中で、時間的にも、資金的にも(現在はパンデミックの影響も大きいですよね…)直接キャンパスを訪れるということは難しいのも事実ですよね。薦めておきながらですが、私自身もキャンパスビジット自体はしませんでした。しかし、日本にいても、大学の学生の生の声を聞くことができる機会は多くあり、卒業生の方や夏休み中の現役生が企画している説明会や面談、サマーキャンプ等に参加してみることがおすすめです。
そういった機会を利用して実際の学生の声を聞くと、大学のウェブページや動画だけでは見えてこない、その大学の良さや雰囲気が見えてきたり、大学で学ぶ自分の姿を想像できたりします。これから長い時間を過ごす大学選びを後悔なく判断できるのにとても有効ですし、苦労が多い大学受験プロセスをやり切るモチベーションも得られると思います。
いかがでしたか?
Hayate M.先輩は、まずなぜ海外の大学に行って学びたいのかの理由がとてもはっきりしていましたね。そこの思いから自分が興味を持てる学校のシステムやプログラムを照らし合わせて検討をしていたことが分かりました。勉強の内容だけではなく時間を過ごすこともしっかりとイメージをして環境面も検討されていたことも印象的で参考になりますね。次回は、カリフォルニア大学バークレー校で学んだHaruka T.先輩にお話しをお聞きします。
※この記事でご紹介している内容は2021年10月5日現在の情報に基づいています。
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