海外留学でどうする?どうなる? 親子の関係 ③ ~親にサポートしてもらって助かったことは?〜
今回は、留学前、親にどんなことをサポートしてもらったのかを先輩たちにお聞きしました。通常の大学進学と異なるような海外進学ならではの親の特別なサポートなどはあるのでしょうか。4人の先輩それぞれがどのような相談を親にしながらサポートをしてもらったのか、具体的に語ってくださいました。
今回の「ラボ協力隊」
Saki N. 先輩
アメリカ デポー大学(DePauw University)1年生。
中学生の時に国連の仕事に興味を持ったことが海外進学のきっかけ。現在は、大学で文化人類学部と音楽(ピアノ)専攻を目指している。
アメリカにあるコミュニティーカレッジのオレンジコーストカレッジ(Orange Coast College)1年生。フィルムと音楽を世界のエンターテイメントの中心であるアメリカで学びたいと思い海外進学を決意。
Emika K. 先輩
オーストラリア メルボルン大学(The University of Melbourne) ファウンデーションコース 1年生。海外進学への芽生えは、小さい頃から英語が好きだったことから。自然が豊かで、豊かな建築の文化のあるオーストラリアを選択し進学。
アメリカ スワースモア大学(Swarthmore College)1年生。
中学生の時の短期留学が機となり、海外の大学での学生生活に憧れを持つようになりアメリカに進学。
Q. 海外進学に向けて“親にサポートしてもらって助かったこと“は?
エッセイを見てもらい、親ならではの鋭い指摘をもらったことが助かりました!
海外進学するのにエッセイを提出すると思いますが、エッセイは時間をかけて何度も何度も書き直しをして…という準備をすると思います。私はそのエッセイを親に何度か見てもらったのですが、エッセイを見て躊躇なく意見し、“ズバッ!”と切ってくれることが助かりました。
もちろん、「あれだけ時間をかけた大変さも知らないで、そんなこと言わないでよ!」と、逆ギレしてしまったこともありましたが…笑。が、後から考えると、「あそこで親に言われてテーマを変更していなかったら、この文章は出来上がっていなかった!」「親の意見を参考に内容を切り替えたり、見直したことで仕上がっていたんだ…」と思えることが何度もありました。
母が私の短所も肯定してくれたことで、プラスに変える力をもらいました。
進学に向けて、特にエッセイに着手する前に“自分自身を見つめ直す“ことをとことんやります。その作業や工程は、高校3年生のエッセイを書き始めるあたりからとっても重要になってきます。
でも、私の場合、ちょうどそのエッセイを書き始める大事な時期にTOEFL・SATなどの海外進学に申請する英語外部検定試験に追われ、そのプレッシャーで「私なんか…」とネガティブ思考によく陥っていました。そんな中、自分の思いを素直にぶつけることのできる母が夜中まで話し相手になってくれました。そして、母は私と話をする中で、自分の中では否定的に考えてしまう自分の特徴や傾向も含めて私のことを「肯定」してくれたのです。
母との対話の中で、「短所」さえもアプリケーションに利用するぐらい「プラス」と捉えていく…という前向きな姿勢を自分に取り入れることができるようになりました。この母との会話とマインドチェンジは、海外進学をすると決めてから実際に進学先が決まるまで、私の心の健康を保つことができたひとつの大きな要因だと思います。
「食」へのこだわりが強い私に。徹底的につきあってくれました!
私は食べることが好きで、人よりも「食」へのこだわりが強く、面倒くさい性格なのですが…笑、母は、「今日は何が食べたい?」と毎日のように聞いてくれました。また、“この日は用事があるから早めに食べないといけない!”という日でも、母が、必ず一緒にご飯を食べてくれ、私一人で寂しい思いをしないように時間を作ってくれていました。
受験期に思い通りに行かないことがたくさんある中、生活はスムーズに、ストレスなく過ごせるように(ものすごく)気を使ってくれていた…と、今になって思い感謝しています。
Isshin Y. 先輩
何かと忙しい留学準備期間に、生活面で支えてくれました。
海外進学に限ったことではありませんが、高校生活は、手前の日々の学業をこなしながら、近い将来に向けて出願準備を進めていくという忙しい時間を過ごすことになります。なので、学業と出願に集中できるようにと生活面で多大なサポートをしてもらえたのは本当にありがたかったです。
アプリケーションの自己分析に困っていたら、話し相手となり整理をしてくれました。
アプリケーションでは、志望する大学に自分のことをしっかりとアピールしなくてはなりません。並大抵の人が受けにくるわけではないので、強く大学に入りたい志望や自分の特徴について着目してもらい印象付けられるようにすることがポイントです。と分かっていても、その作業はとても難しく、私も自分の見せ方について迷ってしまう時期がありました。そんな時、客観的な視点を持てるように親が話し相手になってくれたり、アピールすべきポイントを表にして整理してくれたことが、とても助かりました。自分だけでやっていると何が良くて何が良くないのか分からなくなってしまうことがありますが、親のおかげでアピールポイントなど、自信を持って願書に書けることにつながったと思います。
高校生の自分には難しい手続き。親に教えてもらうことで効率よく進められました。
受験の時も、進学が決まってからも、社会のシステムや出願や登録の仕組みなど、高校生にとっては、慣れない手続きをこなすことが多くなります。自分の人生の中でこんなに手続きを短期間で、しかも連続で行うことって初めてのことになると思うのですが、そこは大人である親の力を借りる必要がありましたし、書類のこなし方についてのテクニックというか大事なことなども教わることができました。社会を知っている親に頼らざるを得ないポイントだと思いますし、頼ることで教えてもらえる良い機会になることも学びました。
Emika K. 先輩
さらっと私に課外活動の提案! 活動のきっかけを作ってくれたのは親でした。
新聞の広告などで高校生向けの大会を見かけると「これやってみれば?」と声をかけてくれました。
説明会参加やエッセイの相談など、海外進学の準備に懸命になってくれました。
海外進学の準備では、親のサポートなしには成り立ちませんでした。例えば、海外進学に関する説明会で東京開催に行く予定だったのですが、開催日に学校行事がかぶり行けませんでした。その時、わざわざ時間と旅費をかけてくれ、大阪の説明会に一緒に行ってくれました。
また、アプリケーション用のエッセイに詰まった時、散歩に付き合ってもらいました。エッセイがうまく書けないポイントを歩きながら話す…というだけで、具合的に書き方を教えてもらう、アドバイスをもらうということではなかったのですが、ずっと話につきあってくれました。それが私にはかなり頭が整理できた、とても良い時間となり、自分で書き上げることができました。親が“話を聞く“ということにあえて徹ししてくれたことで、自分の力を引き出してくれたと思っています。
Hibiki T. 先輩
部活動の活動を裏で支えてくれたのは親!手厚いサポートで応援してくれました。
私は高校で放送部に所属していたのですが、活動の中で討論会を開くことや撮影に行くことがありました。そのときに討論会に参加してくれたり、撮影場所まで部員を私と一緒に送迎してくれたり、時には撮影に適した場所を一緒に探してくれたりもしました。活動に大人の力が必要な時にいつも快くサポートしてくれていたことで部の活動がしやすかったです。
一番助かったサポートは、会話の壁打ち相手になってくれたことでした。
とにかくよく話を聞いてくれました。それが本当に一番ありがたかったと思っています。これは、海外進学の時期だからとかではなく、昔からで、そして、今もそうでずっと相手になってくれています。私の親は、他愛もない話から悩み、時事問題に対する意見などいろんなことをよく聞いて一緒に考えてくれました。それに、よくいろんな話もしてくれました。そのおかげで物事を深く考える機会が多かったと思います。
いかがでしたか?
先輩たちに共通していたのは、エッセイを書くときの戸惑いや悩みを親に相談をしていたことでした。海外進学に絶対必要となる志望理由や大学でやりたいことをアピールするエッセイですが、一人で自分のことを深く分析することは難しいようですね。その時に一番近くで自分のことを見ている、知っている親だからこそ話を聞いてもらい、アドバイスをもらうことで前に進めることも多いようです。親のサポートがあってこそ進学が決まった先輩たち、親への感謝の気持ちに溢れていることが伝わってきました。
※この記事でご紹介している内容は2021年8月24日現在の情報に基づいています。
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