行った人だからわかる!留学のメリット・デメリット②「学びのメリットと、持っておくべきマインドとは?」
シリーズ1回目で先輩に語っていただいた海外進学のメリット 。世界に広い友人関係ができたり、語学や勉強スタイルが身についたりくなど、日本では得られないことがたくさんあることが分かりました。さらに、”学びの環境やシステム”など海外の学校に通うからこそのメリットもあるようです。今回は、学校での学びに関するメリット、そして、先輩たちが海外に学ぶにあたって大切にしているマインドをお聞きしました。
今回の「ラボ協力隊」
Michiru I. 先輩
Route H、お茶の水ゼミナール 海外大併願コース卒業生。現在、アメリカ ウェルズリー大学(Wellesley College)1年生。興味のあった国際関係学や比較政治学が発達していることを知り、アメリカへ留学を決意。
アメリカ カリフォルニア州立大学(California State University)4年生。 将来やりたい職業を叶えるにはアメリカの大学で学ぶのが一番良いと考えて海外進学を選択。 現在の専攻は、テレビ・映像メディア研究(Television, Film, and Media Studies)。
ベネッセGLC(グローバルラーニングセンター)卒業生。アメ
Q. 先輩が「海外に進学して良かった!」と感じる“学び方”や“学びの環境”はどういうものですか?
Michiru I. 先輩
教授との関係の近さはリベラルアーツカレッジならでは。教授と気軽に語り合うことができます。
私が通う大学は、アメリカで伝統的な女子大リベラルアーツカレッジです。
リベラルアーツの強みといえば、”教授と生徒の密なコネクション!”と言われるくらいですが、
私の大学もその言葉通り。大体20人から30人単位のクラスの中で教授との密な関係を築け
例えば、自分の研究対象の分野で開かれるイベントがあったりするのですが、そういう会でもかしこまらずに教授と話すことができます。なので、イベントには積極的に顔を出して、授業を取っていない教授にもアプローチしたり、語り合うことができますし、同じ専攻分野の先輩に”どんな研究をされたか?”を気軽に聞くこともできます。
+具体的にアプローチした経験のエピソードをおうかがいします。
教授や先輩、そしてリソース(学校の環境やモノ・人などの資源)にとても恵まれているので、のびのびと学習することができます。
ハリウッドは映画を学ぶには最高の場所!本場の映画を学ぶ環境が整っています。
私の大学はロサンゼルスにあるのですが、”ロサンゼルス・ハリウッド”という地域に大学があるからこそ!の経験ができたと感じています。というのも、私の現在の専攻は<映画やメディア系>なのですが、学校内にあるスタジオで撮影を学ぶことができたり、地域で開かれる映画祭もたくさんあるので、そういうイベントに参加することで映画に触れて、授業で学んだことをより深く理解することにつながっているからです。
大学編入前に通っていたコミニティカレッジ(2年制大学)にもさまざまな専攻があったので、自分の学びたいことを見つけられる良い場所だと感じました。当時は”Music Technology”という専攻だったのですが、在籍時には、自分の専攻以外の授業をとる機会も多かったです。
主に一般教養を履修したのですが、それ以外にも、自分の興味あることに関する授業を取り、グラフィックデザインや美術なんかの授業を取れたことが楽しかったです。専攻に縛られず広く学べることは、自分でも気づいていなかった興味が増えたり、自分の専攻に刺激を受ける機会になりました。
アメリカで鍛えられる大量の課題をこなす力!その力は、スポーツにも就活にも応用できます。
ご想像の通り、アメリカの大学では課題がとっても多いです!「いやぁ…結構、きついな…。もう朝の2時だ…少し仮眠しようかな。でも起きられなかったら、課題が間に合わない。やるしかない!頑張ろう!」ということばかり。このシチュエーションはきっと海外大進学生には多いのではないかと思います。
でも、これまで約3年間の大学生活で、「え!?課題めっちゃくちゃあるじゃん!これ…絶対間に合わん…。」という状況に出くわしながらも、実際は間に合わなかったことは、一度もありません!
このような経験から自分の中に潜んでいる底力を体感するという経験が何度もありました。
この苦しい状況にも「さらに向こうへ!」というモチベーションや乗り越える力は学業だけでなく、スポーツやインターンシップなど様々な環境にも応用することができ、また就職活動なのでの面接の場でも自分の足の震えを止めてくれ、絶対的な自信に繋がっています。
Q. 先輩が海外進学をするために、そして、海外で学ぶために大切にしているマインドは何ですか?
Michiru I. 先輩
海外進学への目標を立てたら、目標までの道筋を細かくイメージして考えることが大事です!
どんな環境にいても、ある程度、置かれている状況や物事を比較したり調整したりして考える”バランスがとれたものの考え方”が必要になると思います。
憧れの海外に進学するとしても、「海外大学は、絶対自分の実力が伸びて楽しいんだ!」とざっくり考えるより、
少しクリィティカルになって(批判的に吟味して)「自分が海外大学のリソースを使って思う存分学び、実力をつけるには、これくらい勉強して、この教授の授業を取った方がいいのか…」と具体的な行動までイメージできるように考えた方が、能動的な考え方と自分のキャパシティ(今持っている能力)に対する理解を身につけることができます。
私も海外大進学を目指していた高校生の時は、
大きな視点で目標に届くことを期待しながらも、その目標までの道の土台作りを常に”自分から”作る努力が必要かなと思います。
しっかり学ぶための生活の基盤を整えることも大事!そのために重要なのは下調べです。
自分の行きたい・行く予定の国や地域についてよく調べることや調べて行動する姿勢が大切だと思います。
海外進学は、学校での学びも大切ですがその前に毎日の生活を成り立たせないとしっかり学べません。
物価、治安、交通の便などを事前に調べることでそこでの生活がより鮮明にイメージできます。
それでも慣れない場所に行って問題に直面するのは当たり前!そんな時でも友達と協力したり、学校などに連絡したりしてアドバイスや助けを求めることが大事だと思います。
私にもこんな経験があります。日本から友達が遊びに来てくれたのですが、その子と空港から私の住んでいたアパートまで来るのにUberを使いました。その時に友達が一眼レフを車に置いたまま降りてしまい、慌ててすぐに運転手に連絡を取ったところ、オークランド・バークレーエリアにある事務所(アパートから1時間ほどかかる距離)に届けたと言われました。すぐに取りに行きたかったのですが私は車も持ってない、Uberで行くとしても高くなってしまう…と困っていました。そこで、私の中国人のハウスメイトが車を持っているので急遽お願いしたところ、快く引き受けてくれ、3人でカメラを取りに行きました!着くまでの車中で色々おしゃべりをし、UC Berkeleyやその周辺を散策までしてくれて、とても楽しかったです。カメラは無事戻ってきたのでとても助かったし、日本人の友人も私のハウスメイトと話せて嬉しかった様子でした。ハプニングが起こっても頼れる友人がいるのは心強かったです。
遠慮せずに関係を信頼して頼ることの大事さを知りました。
他に、もし勉強の大変さに不安を感じる場合は、自分が将来やりたいことなどを一旦考えてみるのがオススメ。
本当に自分のためだと思うなら頑張れます!
迷っている時間はもったいない。海外進学するにも、何事にも思ったら即行動が鉄則です!
海外留学に限らないことですが、「後回しにしない」や「思いついたら行動してみる」ということを非常に大事にしてほしいです。留学を迷っている段階では、自分に海外大進学が最善の選択肢なのかを判断するために、情報を集めることが大切な1歩です。
というのも高校3年間はあっという間にすぎてしまうので、「どうしようかな」と迷っているうちに、もう手遅れとなってしまうのは、非常にもったいないです!留学に興味があると思っている時点で、素晴らしいこと!即行動に移してまずはどんどん情報を集めてみてください。
留学中に直面する問題も、解決するために何かをとりあえず始めることが、解決への近道だと思っているのでその行動が取れるような練習だと思ってください!
いかがでしたか?
海外ならではの授業スタイルやエリア、学び方を経験した先輩たちは、その大学だからこそ学べるメリットをしっかり捉えて学びに活用していましたね。また、先輩たちに共通していたのは、自分の学びを充実させるためにしっかりと調べたり、考えたり行動をすることを大事にしているマインドでした。次回は、そのマインドでデメリットもどのように乗り越えたのかをご紹介します。
※この記事でご紹介している内容は2021年5月18日現在の情報に基づいています。