教えて、先輩! 外部英語検定試験の上手な受け方③ 検定ごとの傾向と対策方法は?
外部英語検定試験は、試験ごとに出題形式や受験方法などが異なっていて、試験独特の性質に合わせた勉強や心構えをしておかなければなりません。複数の検定に対応していくには、傾向をいかに掴んで対応した勉強をするかが肝になります。そこで今回は、実際に試験を受けたからこそ分かる、検定ごとの傾向や対策を先輩たちに教えていただきます。
3週目:③ 教えて!検定ごとの傾向と対策方法は?◀︎ 今ココ!
4週目:④ 教えて!苦手・弱点を克服する方法ってある?
5週目:⑤ 教えて!試験当日に気をつけるべきポイントは?
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今月の「ラボ協力隊」
オーストラリア メルボルン大学(The University of Melbourne)1年生。
進化と生態系の分野に強いオーストラリアの大学を選んで進学。
アメリカ ノックス大学(Knox College)2年生。
勉強内容、生活環境から自分がより成長したいと思ったのが、海外留学のきっかけ。
アメリカ ウェルズリー大学(Wellesley College)1年生。
興味のあった国際関係学や比較政治学が発達していることを知り、アメリカへ留学を決意。
アメリカ ウェズリアン大学 (Wesleyan University) 2年生。
文系・理系の区別をせず幅広く学べる環境を求めて、アメリカに留学。
Q.外部英語検定試験は、それぞれ特徴があります。検定ごとの傾向と対策、どのようにしていましたか?
IELTSは、正解の積み上げで点数が出るのではなく、BANDスコアという方法で1.0~9.0にレベルが区切られて算出される採点の仕組みになっています。なので、問題によってライティングの回答は、BAND 6の回答、BAND 8の回答など、様々なバージョンがありました。そこで、問題ごとに自分の評価がどうなっているかを把握した上で、評価が低いものと高いものを比べて、どこに気を付ければいいかを考えていました。 具体的に勉強した方法は、IELTSの対策をはじめた時期が遅くて試験まであまり時間がなかったので、リーディングとリスニングは数字シリーズの過去の問題集(表紙に数字が書いている問題集)をただただ何周もして解きました。 ライティングも過去問を何回か解きましたが、他にもインターネットにたくさんある例題を使って、文章の全体ではなく、ストラクチャーのみを作る練習をしました。書き始める前にストラクチャーをしっかり作っておくと制限時間内に文章を作成しやすくなります。スピーキングは、YouTubeに面接をしている動画がたくさんあるので、面接官の質問が流れたところで一時停止をして自分で回答を答えながら練習していました。 IELTS の前に受けていたTOEFLは、リーディングの対策をしていました。とにかく単語がわからなかったので、単語帳を買いそれをひたすら繰り返し覚えていました。
TOEFLのリーディングの難易度は高く、細かい内容まで書かれている文章が多くて難解です。 その代わり、質問はそこまで難しくなくて、答えを文章内で探すことができるところがポイントです。 なので、出てくる単語の意味や文章の内容全てを完全に理解するより、一回全体を通して読んで、文章のテーマと構造(どこに何が書かれているか?)をまず把握するようにしていました。そのあと、質問を読むとだいたい答えがしっかり書かれているところに焦点をおくことができます。その順で傾向を掴めば、質問の答えを文章内から直接探しやすく答えやすいです。
TOEFLは画面上で文字を読むことに慣れるために、ひたすらETSが運営しているウェブサイトでできる模擬試験をオンラインで受けていました。 模擬試験を受験してみることで、特徴的な画面上でのReadingやSpeakingの傾向をつかむことができました。基本的な単語力や文法に関しては、紙で取り組んでいても影響はないと思ったのですが、特にReadingはオンラインを駆使して対策することをおすすめします。Speakingは、会話形式ではなくコンピューターに自分の声を吹き込んでいく形式のため、一人語りに慣れなければならなかったのですが、自分が話していることを録音しては、聞き返して改善する、ということを繰り返し行っていました。
どんなテストでもそうかもしれませんが、特にTOEFLは傾向を掴むためにも1回はお試し受験が必要な気がします。私は、短期間ですが一時期、検定対策塾のTOEFLコースにも通っていたので、その時に使用したテキストを中心に勉強していました。後、TOEFLはタイピングが速い方が貴重な試験時間を有効に使えます。まだ、タイピングが遅かった時は、実際に時間測ってEssay Writingをパソコンで打ちながら解答の練習をして、学校の先生に添削してもらっていました。
いかがでしたか?
先輩たちは、試験ごとの特徴の傾向をまずは掴み、限られた試験時間の中で効率よく問題に対応できるように練習を重ねていたことが分かります。また、Listening, Reading, Speaking, Writingそれぞれの分野で自分が集中して取り組むべきポイントに絞り、オリジナルの勉強法を見出して何度も繰り返し行うことで対策をしているようでした。次回は、勉強をしていくうちにどうしてもでてきてしまう苦手、弱点をどう克服していったのか?を教えていただきます。※この記事でご紹介している内容は2020年12月15日現在の情報に基づいています。