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【連載】松藤百香のルワンダ渡航記③

【連載】松藤百香のルワンダ渡航記

東京大学1年生の松藤百香(まつふじももか)です。

春休みを利用して教育系ボランティア活動のため、ルワンダに来ています。

ルワンダでの生活やボランティアの様子、そこで感じたことを日記形式で発信しています。

大学進学後の過ごし方や、アフリカに興味がある方の参考になれば嬉しいです!

 

あっという間に、2週目がスタート!

 

松藤百香のルワンダ渡航記②はこちら

 


 

6日目 – 休日の過ごし方

休日は掃除と洗濯の日

洗濯機はなく、手洗い&外干しをする。大掃除級の掃除を2時間し、1時間以上かけてゆっくりご飯を作る(まな板は使わないため切るだけでもかなり時間がかかる)。
近くに映画館やショッピングモールといった娯楽がないため、入念に掃除しじっくりご飯を楽しむそうだ。

 

 


 

7日目

町中ヨッ友作戦

ルワンダでの生活がスタートした当初は、現地の学生が案内のために一緒に来てくれた。
しかし、彼女も大学の授業があるため、7日目からは一人でボランティア先の学校へ向かうことに。
現地のみんなは、1時間の距離でも節約や楽しみとして歩くようで、車やバイクよりも歩いている人の方が多い

 

 

私も歩くことが好きだし、運動にもなる。
せっかくなら、この土地のペースに合わせて私も歩いてみることに。
でもいざ1人で外に出ると、まさかの展開が待っていた。

 

……え?めっちゃ見られる。

 

チラ見とかのレベルじゃない。
すれ違う全員の視線を全身で浴びている感覚

 

歩く人、座っている人、通りすがりの子どもまで、
みんなじっとこちらを見ている。

 

なるほど、これが「1人で歩く」ということか。

 

普段は誰かと一緒に歩いているから気づかなかったけど、
ルワンダの人たちにとって、私は明らかに“違う存在”

 

でも、もしその“違う存在”が笑顔で「やっほー!」って言ってきたら、
なんだか嬉しくなる気がする。

 

「よし、見られるなら、こっちから挨拶してしまえ!」

 

ルワンダの挨拶(眉を上げて顎をクイッとする)
目が合った人全員にやってみることにした。

 

すると、みんな笑顔で返してくれる!

 

さらに、アイコンタクトだけでなく、

「Muraho!」(ムラホ!)と現地語で「やっほー!」と話しかけるのも試してみた。

 

結果…めっちゃ楽しい!

 

帰国する頃には「町中ヨッ友」になれたらいいな。

 

クリームパスタはない!

ルワンダでは牛が神聖な存在のため、牛乳を料理に使うのはタブーらしい。(牛肉を食べる・牛乳を飲むのはOKだし、牛乳を飲み物に混ぜるのもOKということで線引きが難しいが笑)
クリーム系の料理がなく、現地学生はクリームパスタに驚いていた。

 


 

8日目 – 中だるみ

ルワンダに来て1週間。今日はなんとなくやる気が出なかった
でも、コールドシャワーには慣れてきた。

 


 

9日目 – 教育の現状

授業の様子

生徒は教科書を持っていないため授業のメインは板書。
その結果、

写すのが早い子は暇を持て余す
書き写すことが単なる作業となる
そもそも写していない子もいる

板書が終わると先生の説明が始まるのだが、英語はあまり流暢ではない
ルワンダが公用語をフランス語から英語へ移行したのが2008年
それに合わせて英語教育が始まったとのことだが…
先生たちは英語で学んだ経験がないためうまく話せないのだ。
ルワンダの教育は驚くほどの速さで発展している最中なんだな。

 

日本教育への気づき

ルワンダの授業を見ていると、
日本教育を受けていて無駄に思っていたことに
実は大きな意味があったと気づく場面がある。

 

①文字の形の統一
ルワンダでは黒板に筆記体で書く。
そのため、生徒のノートは読めないほどのミミズ文字になっていた。

 

なぜ筆記体を使うのか尋ねると、「速くて書きやすいから」 とのこと。

私が通っていた学校では、ローマ字の書き方が厳格に統一されていた。
(例えば、大文字のJの上に横線をかいたら減点されていた。)
「文字の形まで強制されるなんて堅苦しい」と思っていたけど、統一することで学習効率を最大化していたのかもしれない

 

②ドリル学習

ルワンダでは簡単な計算ができていない子が多い。
私は計算ドリルや漢字練習をひたすらやらされていた。
当時は単純作業の繰り返しを面倒と思っていたけど
基礎力をつけるための大事な過程だったことに気づいた。

 


 

10日目

ブレイズヘアに挑戦

「ブレイズにしてみようかな…?」そう思ったのには 2つの理由 があった。

 

  1. 1.現地のほとんどの人がブレイズヘア
  2.  
  3. 2.切れやすい髪質のため、エクステを編み込む or ウィッグでおしゃれを楽しむのが一般的。現地にもっと馴染みたいという気持ちがあった。
  4.  
  5. 3.シャンプーの手間が減る!
    基本は専用のスプレーをつけ、週に1回ほど根本をもみ洗いするだけ。
    冷水シャワーには慣れてきたけど、シャワー時間は短いに越したことはない。
    「洗わなくていい」 というメリットに惹かれたのも正直な理由です笑

 

ブレイズ前には「髪は大丈夫なのか…?」という不安ももちろんあった。
やると決めたものの、ネットで調べると

 

頭皮に悪い!
いや、大丈夫!

という相反する情報が溢れていて、めちゃくちゃ不安になった。

それでも意を決して美容院へ。おまかせと伝え、いよいよスタート。

 

 

座っていると、美容師さんがぐいっと髪を引っ張る
「お、おお…結構強い…!」
ジェスチャーで「もう少しゆるめに!」
表情で「痛い!」
擬音で「もうちょい…ふわっ!」
…と、強く編みすぎないで欲しい旨を全力で伝える!

 

途中では、

 

食べ物を売る人
服を売る人
アクセサリーを売る人
次々に入ってきて、とても賑やか!
彼らが入ってくると美容師さんも作業の手を止めてお客さんとショッピングを楽しむ。
美容院なのか市場なのか混乱するほど笑

↓服を売ってる人

 

そして4.5時間後…ついに完成!
「おおお、すごい! 61本の三つ編み!!!」

 

周りの人が笑顔で声をかけてくれる。
「おお、いいじゃん!」「似合うよ!」多分そんなことを言ってくれていたと思う笑
出来上がって鏡みた時、思いのほか似合っていて驚いた。
気のせいかもしれないが、ルワンダに馴染んでいる気持ちになった。

夜空

夜空を見上げると星がとんでもなく綺麗だった。

 

夜は植物を守るために電気を消すかららしい。

ルワンダの環境意識はかなり先進的だ。
・ビニール袋を世界で最初に禁止した国
・毎月最終土曜日にはウムガンダ(umuganda)と呼ばれる地域奉仕活動がある
・住民が協力し、清掃・植林・インフラ整備などを行い街をきれいに保つ
暮らしと自然が共存する文化が根付いている。

 

 


 

12日目 – 「何もしない」贅沢

今日は土曜日。たっぷり寝て、洗濯して、掃除して、ご飯を食べて…
ひたすら 何もせずに過ごして、窓から見える木々を眺めながら昼寝をした。最高に幸せだった。
この穏やかな日常は、ルワンダの国民性にも現れているのかもしれない。
ルワンダの人々は歩くのも話すのもゆったりしている。
以前、ナイジェリア人とルワンダ人の友人が
「ナイジェリア人はセカセカしすぎ!」
「ルワンダ人はのんびりしすぎ!」
と冗談を言い合っていたのを思い出す。

 

これまで私は、いかに効率よく物事をこなすばかり考えてきた。
ルワンダ人の丁寧な所作や心の余裕に憧れる。心のゆとりを持つことを意識しようと思った。

 

 


 

13日目 – 断水の1日

停電と断水の朝

日曜日。今日は朝から停電&断水
普段から断水に備えて大きめのタンクに水を溜めている。
いつ復旧するかわからないためその水を節約しながら使う

 

 

ルワンダ定番の朝ごはん

タンクの水を使い、ポリッジ(穀物版おかゆ)さつまいも&豆の炒め物を作った。
ポリッジはルワンダでは定番の朝ごはんらしい。
初めて飲んだ時は甘くてドロドロした液体に思わず眉がよったが
何度かトライするうちに最近は好きになってきた

 

虫を克服?!

朝食後、マーケットへ。
いつも夕方に行くのとは違い、朝はハエが大量に飛んでいた。日本では大嫌いだった虫も、いつの間にか平気になっていた

 

昼ごはん – ルワンダ人にとっての新常識?

ルワンダではオムレツが定番
レストランに行けば必ずメニューにオムレツがあるほど。
そんな彼らにとって、オムレツとご飯を一緒に食べる「オムライス」 は新常識だったらしく、「作ってほしい!」とリクエストされた。

 

・断水中
・取っ手のないフライパン

 

という逆境の中、何とかオムライスを完成させた。
でも味は微妙…逆境の味がした笑

 

 

シンプルで最高の夜ご飯

夜も断水が続き、タンクの水が尽きそう だったため、
夜ごはんはマンゴー&家で収穫したアボカドにした。
シンプルだけど最高のごちそう。
そして、19時過ぎ、水がようやく復旧!!!
大量の洗い物を済ませ、ようやくシャワーを浴びる。

 

水がある生活のありがたみを改めて実感した1日だった。

↓アボカド収穫の様子

 

 

次回更新は3/11(火)! お楽しみに。

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